無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
高齢社会、貧困、子育て支援などの様々な社会課題が顕在化しつつあります。このような地域社会の課題解決に向けて家族に代わる「新しい身寄り社会」を創造する取り組みとして、2011年から①身元引受サービス②高齢者住宅低価格モデルの開発③中小零細高齢者住宅事業支援サービスを掲げた「ソーシャルビジネス」にチャレンジしています。

日本はこのままでは三流先進国どころが途上国に転落してしまうと警鐘を鳴らす、『日本人の勝算』(東洋経済新報社)の著者、デービッド・アトキンソン氏のご紹介です。氏が言われるとおり、このままでは日本沈没が現実のものとなってしまいます。その根底には世界に類を見ない人口減少社会を迎えてなおかつ、危機感が欠如している国民性があると指摘しています。このままでは茹でカエルになってしまいます。その切り札は最低賃金の引き上げ、ということです。是非耳を傾けたいお話です。
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日本人は「人口減」で起こる危機を甘く見ている
最低賃金を上げ、自ら変わらねばならない

東洋経済2019.3.24
 東洋経済オンラインを愛読している読者の中にはご存じの人も少なくないだろう。『日本人の勝算』(東洋経済新報社)の著者、デービッド・アトキンソン氏は日本在住30年のイギリス人。現在は国宝・重要文化財の補修を手がける小西美術工藝社社長として、日本文化をサポートしている。

そのような立場から、アトキンソン氏はこれまでにも自著を通じて日本の将来を案じてきたが、今回、その語り口にはこれまで以上の緊張感がみなぎっているようにも思える。

その場しのぎの楽観論を唱えている場合ではない
人口減少と高齢化が進む日本には大変厳しい未来が待ち構えています。これは脅しでもなんでもなく、人口動態などのデータを冷静かつ客観的に分析すれば見えてくる、ほぼ確実な日本の未来です。

今すぐにでも対応を始めないと、日本は近い将来、三流先進国に成り下がることは確実です。いや、下手をすると、日本は三流先進国どころか途上国に転落する危険すらあるのです。(「はじめに 日本人の勝算」より)

ところが日本国内に蔓延しているのは、「今までの仕組みを微調整して対応すればなんとかなる」というような、その場しのぎの楽観論ばかり。危機感がまったく伝わらないからこそ、アトキンソン氏としても焦燥感を禁じえないというわけだ。

根底にあるのは、人口減少・高齢化に対応するためには、全企業が賃上げに向かうことが不可欠だという考え方である。

諸外国に比べてより改革が必要なのに、先進国として日本は最も改革しにくい国だとも。、誰かが「日本人の変わらない力は異常」と言っていたことにも同感するのだそうだ。これだけの危機に直面していても自ら変わろうとしないのは、普通の人間の感覚では理解できず、異常以外の何物でもないと言い切るのである



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新聞各紙が安曇野市の「あずみの里」のドーナツ事件を取り上げています。いずれも介護現場への影響の大きさを指摘しています。「不十分な処遇のまま責任のみ重くなれば、高齢社会で最も切実な介護の受け皿は安定しない。国と自治体は対応を急いでほしい」とする論説は多くの関係者の望むところです。     

特養の死亡事故 職員だけの責任なのか
信濃毎日新聞2019・3・26
 介護現場への影響が懸念される。

 安曇野市の特別養護老人ホームで、入居者がドーナツを食べた後に死亡した事故の判決公判が地裁松本支部であった。当時介護に当たっていて業務上過失致死罪に問われた准看護師の女性を有罪とした。

 どの施設でも起こり得る事故が職員個々の刑事罰につながれば、関係者は萎縮し、ただでさえ足りない介護の担い手の確保が一層困難になりかねない。

裁判を巡り、介護や医療に携わる全国の個人と団体が支援組織を結成、無罪判決を求める44万5千筆の署名を集めて松本支部に提出していた。公判のたび100人以上が傍聴の列をつくったのは、危機感の表れと受け取れる。

 介護職員の不足は深刻だ。2025年までに33万7千人増やさなければならないが、確保を見込む都道府県は一つもない。平均給与は月27万円余で、全産業平均に比べて10万円以上も低く、離職率も高止まりしている。

 厚生労働省は今月、全国の特養と老人保健施設で2017年度に事故により死亡した利用者が1547人いた、との調査結果を公表した。職員に責任がないとは言えないものの、直ちに刑事罰に問うことには疑問が募る。

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4月1日からいよいよ外国人の新しい就労資格制度が始まります。東京新聞が述べておられるように、日本は外国人の方に「真に憧れられる国」になれるのでしょうか?日本語習熟、賃金体系、現場の雇用環境、どれをとってみても簡単ではありません。しかし、非常に高い能力をもっておられる方々もいるのは事実です。そのような優秀な人材をリーダーや管理職として養成し、積極的に登用する仕組みが必要です。日本に来てよかったと言われる環境を作らねばなりません。
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真に憧れられる国に
東京新聞2019.3.25
 果たして昨年十二月、改正入管難民法が成立。単純労働分野の人手不足を補おうと外国人の新たな就労資格を設け新年度から受け入れを大幅に増やす。介護はその筆頭。五年間で五万~六万人の入国を見込むという。ただベトナムで接した有能な若者たちが、期待通りに日本の介護に携わってくれるだろうか。

 日本人と同等以上の待遇が義務付けられているとはいえ、現状で介護職の平均月給は全業種平均に比べ十万円近く低い。弱者を支えるやりがいは大きいが、技術と体力に加え外国人にとっては相応の日本語力が必要だ。最近はサービス利用者や家族からセクハラ、パワハラを受けやすいことも指摘されている。

 日本人介護職に対する抜本的な処遇改善をした上で万全な語学教育態勢を整えなければ、国のもくろみは外れる。そもそも介護を単純労働とみなしたことが間違いと思う。

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