無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
高齢社会、貧困、子育て支援などの様々な社会課題が顕在化しつつあります。このような地域社会の課題解決に向けて家族に代わる「新しい身寄り社会」を創造する取り組みとして、2011年から①身元引受サービス②高齢者住宅低価格モデルの開発③中小零細高齢者住宅事業支援サービスを掲げた「ソーシャルビジネス」にチャレンジしています。

群馬県の生活保護の昨年度の実態が報告されています。群馬県人口の0.77%が生活保護を受けており、特に高齢者の伸びが6.3%増と大きくなっています。恐らくこの傾向は今後も続くのではないでしょうか。地域経済を表すデータとなっておりますので参考にされて下さい。
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【群馬】
最多の1万2192世帯 生活保護 県が対象調査
2017年12月29日

県内の生活保護対象世帯が昨年度の平均で一万二千百九十二世帯(前年度比2・7%増)となり、集計の残る一九五五年度以降で最多を記録したことが、県の生活保護状況調査(速報値)で分かった。昨年度の生活保護費も県内で総額二百五十三億八千万円(同1・6%増)に上った。高齢化社会の進展に伴い、高齢者の対象世帯数が増え、医療・介護の扶助費が保護費全体を押し上げている。 (菅原洋)

 生活保護は自治体が資産などの要件を調査し、世帯別に支給する。保護対象となった世帯でも、臨時に収入が増えるなどの理由で一時的に支給を停止することもあり、世帯数には停止中の世帯も含めている。

 県によると、調査は各市の分と、県が担当する各町村分をまとめた。生活保護対象世帯は二〇一〇年度から過去最多を更新し続けている。生活保護の対象者は、昨年度平均で一万五千百十四人(同1・5%増)となった。

 県民人口に占める生活保護対象者の割合は昨年度の平均で0・77%。生活保護の相談があった五千六百三十三件のうち、35・1%の千九百七十七件が申請に至った。

 世帯の種類別(月平均、保護停止中は除く)では、半数以上を占める高齢者が六千七百四十世帯(同6・3%増)と増加が目立ち、障害者世帯は千三百九十七世帯(同3・8%増)となった。

 生活保護費の内訳は、半額近くを占める医療扶助費が百二十一億三千万円(同1・3%増)。高齢者の介護サービスなどに充てる介護扶助費も八億九千万円(同2・3%増)だった。

 食費や光熱費などに充てる生活扶助費は八十四億一千万円(同1・4%増)で、主に家賃となる住宅扶助費は三十三億一千万円(同3・4%増)だった。

 県内の生活保護対象世帯数はバブル経済が崩壊した後の一九九四年度から増加し始め、米国発の世界的金融危機「リーマン・ショック」後の二〇〇九年度から増加傾向が顕著になった。

 ここ数年は景気の回復基調に伴って生活保護対象世帯数、生活保護費総額とも、増加率は鈍化傾向だ。

 県健康福祉課は「高齢者の中には(国民年金保険料の未納などで)年金が受け取れない人もおり、こうした人々が生活保護の対象世帯数や保護費が増える背景にある」とみている。

 生活保護費を巡っては、国は来年十月から段階的に三年かけ、生活扶助費の国費を約百六十億円削減する方針。

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昨年に引き続き、介護事業者の倒産が過去最多のペースで進んでいます。しかし、これは表面に出ている件数であり、事実上との倒産に等しい事業譲渡の数等を入れれば、恐らくこの数倍はあるのではないかと思われます。
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介護事業者の倒産 過去最多のペース

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国は弱い所から削ろうとしている、この悲鳴を聞いてはいないのでしょうか。聞く耳は持たずという姿勢を貫いています。あたかも10%削減したところを5%にしてやったのでありがたく思えと、言わんばかりに聞く耳を持ちません。報道機関も取り上げません。安倍さん国民の前できちんと説明をして下さい。
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これ以上何を削れば」 生活保護費減額に悲鳴

2017/12/29

生活保護費の見直しで、2018年度から受給世帯の3分の2が支給額を引き下げられることになったことを受け、対象となる単身高齢世帯や母子世帯からは「もう切り詰めようがない」「これ以上子どもに我慢させられない」と悲鳴が上がる。見直しを決めた厚生労働省の審議会委員からも「最低限度の生活を守れるのか」と疑問の声が上がっている。(阪口真平)

 兵庫県尼崎市のパート従業員の女性(48)は、中学2年の長女と小学6年の長男、足に障害があり介助が必要な母親(73)との4人暮らし。10年前に離婚しシングルマザーとなり、9年前から生活保護の受給を始めた。

月の収入は保護費とパートなどを合わせて4人で30万円ほど。食費はスーパーで夕方以降値引きのシールが張られた食材を買い求め、子どもの服はお下がりばかり。仕事用のTシャツ以外に自身の服はもう何年も購入していない。

 長男は学校の成績も良く、私立中学を受験したいとの思いもあったが「お母さんには言われへん」と打ち明けていなかった。長女から長男の思いを知らされた女性は「ショックで、申し訳ない」と自分を責める。

 クリスマスにケーキを買う余裕もなく、正月も長男の制服購入代捻出のために特別なことはできない。「年越しそばはカップ麺かな」と力なく笑う。

 保護費減額のニュースを見て、出てくるのはため息ばかり。「これ以上何を削ればいいんだろうか」

 生活保護を受ける北風正二さん(79)は、単身で神戸市北区の団地に住む。ふすまは何カ所も破れ、修理もままならない。テレビは約20年使い続けるブラウン管のまま。「買い替える費用はない。毎日なんとか食べていくのがやっとだよ」と漏らす。3食同じものを食べる日も多い。13年度にも生活保護の支給額が引き下げられた。「またか、と腹が立つ。国は弱いところから先に削ろうとしている」。北風さんは憤った。

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