無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
豊かな高齢者社会の構築に向けて、日々尽きることの無い気付き、出会いを綴って参ります。

施設での拘束について弁護士への相談事案です。模範的な回答です。人の尊厳を冒す行為について認められません。人手不足は理由にはならないことを肝に銘じねばなりません。
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ハイブリッド弁護士のお悩み相談「ベッドで母を拘束させたくない」

2月19日(月)6時0分 女性自身

男性として生まれ、数年前に女性に「トランス」した男と女のハイブリッド弁護士・仲岡しゅん氏。大阪生まれ、大阪育ちの若き闘士が、みなさまのトラブルをシュッと解決!


【今回の相談】「毎週、介護施設に入っている認知症の母(80)の見舞いに行っています。徘徊するようになったため、面会に行くとベッドに拘束されていることがあります。施設には、『ほかの利用者の迷惑になるため』と説明されましたが、ベッドに拘束されて泣く母を見るのがつらく、法律でやめさせることはできますか?」(50代女性・専業主婦)


【回答】「認知症だからといって、お年寄りを拘束するのは違法です」(仲岡しゅん)


結論から言いましょう。認知症だからといって、お年寄りを拘束するのは違法です。身体拘束は、本人にとっても不自由なのはもちろんのこと、ますます体が弱ることにつながりますし、何より人としての尊厳を害する行為です。


そして、今回問題になっているのは、介護施設での出来事。介護施設は、介護保険法に基づいて介護サービス提供者として指定を受けなければなりませんが、その指定基準である「介護老人保健施設の人員、施設及び施設並びに運営に関する基準」の第13条4項には、次のような規定がされています。


介護老人保健施設は、「当該入所者又は他の入所者等の生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き、身体的拘束その他入所者の行動を制限する行為(以下「身体的拘束等」という)を行ってはならない」と。


これはつまり「介護施設は原則として入所者の身体拘束をしたらアカン」ということです。ただ、どうしようもない緊急事態にかぎってのみ、例外的に身体拘束が許容される場合もあるのです。


許容されることがあると言っても、安易な拘束は人権侵害につながります。ですから、身体拘束ができる場合というのはかなり限定的で、次の要件をクリアしている必要があります。


まず、拘束しないことで危険が差し迫っており、拘束以外の手段を講じられない状態であること。そしてその場合でも、拘束はあくまで一時的措置であらねばならず、日常的な拘束は許されません。


つまり、身体拘束が例外的に許容されるのは、入所者がパニックを起こすなどして暴れ回り、身に危険が生じているようなケースと想定されます。またその場合でも、一職員の判断ではなく施設全体の判断である必要があり、さらに家族に対する説明と状況の詳細な記録が課せられます。


以上のことを踏まえてみると、今回のケースは身体拘束が例外的に許容される場合に当たるとは思えません。


法的手続きとしては、お母さまを拘束しないよう求める「仮処分」などが考えられますが、身体拘束は今すぐやめさせるべき行為です。貴女のほうから、施設にきちんと抗議いたしましょう。1人では不安であれば、弁護士に立ち会ってもらうのも1つの方法です。


または、介護施設を監督している自治体への相談・告発や、自治体に設けられている高齢者虐待の通報・相談窓口に話してみるのも手です。人の尊厳を冒す行為は何であれ、一刻も早くやめさせるべきです。

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問題となっている医師不足と医師偏在に取り組む国の施策が明らかになりました。「医師不足地域で勤務した医師自身が認定申請し、厚労相が認定証明書を交付する」というのにどれほどのインティブが働くのでしょうか?「都道府県内の「医師少数区域」と「医師多数区域」を指定し、多数区域から少数区域に医師が配置されるように調整する」というのにどれほどの強制力があるのでしょうか?いずれも我が国9000病院の中で7割が民間病院という構造の中で、その効果は期待できるとは思いません。

関係ブログ:
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産経ニュース2018.2.19 07:00
更新

医師偏在解消へ認定制度 「医師少数区域」の勤務推奨 院長になる評価基準に 都道府県知事の権限も強化

政府が今国会に提出予定の医療法と医師法の改正案の全容が18日、分かった。

医師が少ない地域で勤務した医師を厚生労働相が認定し、認定を受けた医師を病院経営の責任を担う管理者(院長など)になる際の評価基準にする認定制度の創設などが柱。医師の少ない地域での勤務を促し、地域間で医師の人数に差がある「偏在」を解消する狙い。医師偏在の度合いを示す指標を導入し、医師の配置調整にも乗り出す方針だ。

 認定制度は、医師不足が問題となっている地域医療を支えるため、こうした地域で勤務する医師に、インセンティブ(動機付け)を与える仕組み
認定する際の勤務期間は今後検討する。平成32年4月1日の施行を目指している。

 医師偏在に関する指標はこれまで、一般的に「人口10万人対医師数」が用いられているが、医療ニーズや将来の人口動態などは考慮しておらず、医師偏在対策の「モノサシ」になっていないとの指摘がある。このため、新たに導入する指標では将来の人口動態を踏まえた上で、医療ニーズに基づき、地域や診療科ごとに医師が多いか少ないかを客観的に把握できるようにする。

都道府県の権限を強化するのも柱の一つ。各都道府県は医師偏在に関する新たな指標を踏まえ、医師の確保対策や目標を明記した「医師確保計画」を策定し、3年単位で見直す。都道府県内の「医師少数区域」と「医師多数区域」を指定し、多数区域から少数区域に医師が配置されるように調整する。

 このほか、都道府県知事が大学の医学部に対し、定員の一部に地域枠や地元出身入学者枠を設けたり、その枠を拡充したりするよう要請できる権限を与える。厚労省の調査によると、大学医学部の入学者のうち地元出身者が卒業後も、その都道府県に定着する割合は約8割に上っており、こうした傾向を踏まえた対策だ。都道府県の権限強化は31年4月1日の施行を予定している。

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特養や老健に褥瘡マネジメント加算や排せつ支援加算を設けるということです。何故、褥瘡ができるのでしょうか、何故特養や老健だけに排せつ支援加算を設けねばならないのでしょうか?介護保険でできて20年になろうとしているのに、特養や老健は介護の技術は進化していないのでしょうか。55.7%の特養で褥瘡が認められたと言います。民間の高齢者施設では褥瘡を出すということは介護の品質が低いことであり、恥ずかしいこととして我々は厳しく指導を受けてきました。何故今新ためて特養や老健にこのような加算をつけねばならないのか、さっぱり理由がわかりません。

褥瘡治癒の決め手は亜鉛にあったブログ参照: http://ll-support.blog.jp/archives/5499362.html
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官庁通信社 2018.2.19
= 2018年度 介護報酬改定 =

施設の褥瘡管理、全利用者に10単位 3月に1度 排泄支援は半年間100単位

全容が固まった来年度の介護報酬改定 −− 。高齢者の生活を支える質の高いサービスや自立支援・重度化防止の推進が重視され、特養や老健といった施設でも新たなインセンティブが創設された。厚生労働省が焦点を当てたのは褥瘡予防と排泄介助だ。
 
第158回社会保障審議会介護給付費分科会資料
 

 モニタリング指標は年度内に通知

 「看護師が指示を出しているが課題も多い」。厚生労働省が2016年度に特養で行った調査によると、褥瘡のリスクが高まった際の対応について24.4%の施設がそう答えていた。実際に褥瘡が発生したところは55.7%。早期の段階で気付けない職員が少なくない、と回答した施設も16.6%あったという。
 
こうした状況の改善を図るため、厚労省は「褥瘡マネジメント加算」を新設することに決めた。定期的なモニタリングと計画の策定、それに沿ったケアの展開が要件。3ヵ月に1回を限度として、全ての入所者につき月10単位を算定できるとした。
 
モニタリングにあたっては、更衣を自ら行えるか、寝返りをうてるか、座位を保持できるか、移乗はできるかといった関連の深い要素を確認させる。利用者が入所する際にまず実施し、それから3ヵ月に1度のペースで行うよう求めていく。年度内に具体的なモニタリングの指標・項目を通知するという。
 
リスクが認められた入所者については、介護職員や看護職員といった関係職種が共同で個別計画を策定しなければいけない。それに基いて褥瘡管理を実施していき、少なくとも3ヵ月に1度は計画を見直すことも必要となる。
 
原因分析に基づくケアを推進

「排泄を自ら済ませられるかどうかは、その人の自立を考えるうえで極めて重要な要素ではないか」。審議会ではこうした指摘が繰り返しなされた。老健の入所者が在宅復帰できない理由では、「排泄が自立していないため」が最も多くなっている −− 。そんなデータ(厚労省2014年度調査)も示された。
 
厚労省は4月から「排泄支援加算」を新たに導入する。排泄に介護を要する原因を分析し、明らかになった結果を踏まえて個別の支援計画を作成したうえで、その内容に基いてサービスを提供していけば算定できる。利用者1人につき100単位/月。要件を満たせば6ヵ月にわたって算定できる。
 
身体機能の向上や環境の調節などで状態が改善できる、と医師が判断していることが前提だ。本人が改善を望んでいるかどうか確認することも必須の条件とされた。施設側は一連のプロセスで、日本排尿機能学会などがまとめている排泄ケアのガイドラインを参考にしなければいけない。実際に参考として使えるガイドラインの範囲は、年度末までに通知で示される予定だ。 

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