無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
高齢社会、貧困、子育て支援などの様々な社会課題が顕在化しつつあります。このような地域社会の課題解決に向けて家族に代わる「新しい身寄り社会」を創造する取り組みとして、2011年から①身元引受サービス②高齢者住宅低価格モデルの開発③中小零細高齢者住宅事業支援サービスを掲げた「ソーシャルビジネス」にチャレンジしています。

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身の回りにあるノーマライゼーション

バリアフリーとユニバーサルデザインという言葉を目にする機会は多いのではないでしょうか。ノーマライゼーションを進めていく上で、いずれも欠かせない取り組みです。

バリアフリー


高齢者や障がいのある人にとって活動の妨げになるものを減らし、製品やシステムを使いやすくすることです。

事例として、車椅子の人が使える公共のトイレについて考えてみましょう。せっかく車椅子の人が利用できるトイレなのに、入り口に階段があったら車椅子では入れないので、段差のないスロープで往来しやすくすることがバリアフリーです。

ノーマライゼーションとバリアフリーの違い
ユニバーサルデザイン


国、文化、老若男女の違いや障がいの有無に関係なく、誰もが利用しやすいようにデザインされたものを指します。

先ほどの車椅子の人が使える公共のトイレで考えると、そのトイレがあることを示す標識が、文字でなくイラストを用いて表示され、さらに音声でも説明されていれば、その国の人も外国人も、視覚障がいがある人もない人も「車椅子で使えるトイレがある」とわかります。このような工夫をユニバーサルデザインといいます。

なお、誰でもわかるようにデザインしたイラストのことは、ピクトグラムといいます。


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教育の中のノーマライゼーション
〜インテグレーションからインクルージョンへ〜

教育にもノーマライゼーションに結びつく動きがあります。それがインテグレーションとインクルージョンです。このインテグレーションとインクルージョンには違いがあります。

インテグレーション
社会福祉の中でもいろいろな意味で使われるようですが「統合教育」のことを指すことが多いようです。統合教育(インテグレーション教育)は、例えば1つの学校に障がい児のためのクラスを普通の教室とは別に作り、そこで障がい児を学ばせるものです。

インクルージョン
インテグレーションの次に生まれた発想が、インクルージョン教育です。インクルージョン教育は、障がいがある、ないにかかわらず、すべての子どもには個性があるものと捉えて、子どもの個性に合わせながら教育すること。そのため障がい児も、障がいのない子どもと同じクラスで同じ授業を受けます。インクルージョン教育では、障がいのある子どもの学びが広がるだけでなく、障がいのない子どももコミュニケーション等を深く学ぶことができると考えられています。
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    【インテグレーション】
    障がい児のためのクラスを普通の教室とは別に作る

  • 【インクルージョン】
    障がい児も障がいのない子も同じクラスで授業を受ける


    <次回に続く>

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各地で広がるノーマライゼーション

人々を違いで分けるのではなく、個性を持った人びとが入り混じり、互いに支え合うノーマライゼーションが、いま日本各地で広がっています。

住み慣れた町のノーマライゼーション

障がい者や高齢者は、大規模施設に入居させられてしまいがちですが、大型施設で個人に適したサービスを提供するのはなかなか難しいといわれています。

そのため障がい者や高齢者の人たちが、大型施設に住むのではなく、生まれ育った町、慣れ親しんだ地域で暮らせるようにする取り組みがあります。

脱施設化とよばれるもので、ノーマライゼーションの理念に適っているといえるでしょう。



脱施設化のひとつに、大型施設の代わりに少人数制度のグループホームを活用する事例が挙げられます。

グループホームは地域の中心地など人々が過ごしやすいところに位置していて、入居者はホームの中の人たち同士、またホームの外の人たちとも互いに支えあって暮らしています。

<次回に続く>

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