無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
高齢社会、貧困、子育て支援などの様々な社会課題が顕在化しつつあります。このような地域社会の課題解決に向けて家族に代わる「新しい身寄り社会」を創造する取り組みとして、2011年から①身元引受サービス②高齢者住宅低価格モデルの開発③中小零細高齢者住宅事業支援サービスを掲げた「ソーシャルビジネス」にチャレンジしています。

通常の保険は、病気になったり、介護が必要になったときに降りるものですが、逆に、健康になれば保険がおりるという保険が相次いで発売になっています。自立支援策を先取りしたような保険ですが、認定が難しいでしょうね。介護の必要な人は短期間であれば、状況が良くなったりしますので、判断が難しいと思われます。
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産経ニュース2017.10.9
 

【節約家計簿】
健康に気を配ると有利になる保険

健康に気を配る新発想の保険が相次いで登場しています

アイアル少額短期保険は9月に、損保ケアグループの高齢者施設に入居している人や、在宅ケアを受けている人を対象にした新商品を発売。商品名は介護度改善応援保険「明日へのちから」といいます。

 明日へのちからは、介護度の判定が1段階でも改善した場合、介護改善保険金(お祝い金)が受け取れる保険。

一般的な介護保険は、介護度が重くなった場合に保険金が払われるのに対し、介護度が軽くなると保険金が払われる、新しい発想の保険です。

保障プランはA、B、Cの3種類。Aプランは年間5千円の保険料で、お祝い金は2万5千円。Bプランは年間1万円の保険料で5万円のお祝い金、Cプランは年間2万円の保険料で10万円のお祝い金が受け取れます。

 第一生命グループのネオファースト生命では、健康年齢で加入時の保険料を判定する入院一時給付保険の取り扱いを10月から始めました。商品名は「無解約返戻金型特定生活習慣病入院一時給付保険『ネオde健康エール』」といいます。

この保険では、体格指数(BMI)や血圧、尿検査、血液検査などの結果を基に健康年齢を算出し、健康年齢に応じた保険料が適用されます。加入時に健康診断書などの提出が必要。健康に気を配り、数値が良好な人ほど、有利な保険料で加入できる仕組みです。期間は3年間。3年ごとに健康年齢の判定が必要です。

 8大生活習慣病で入院一時金額100万円が出るI型のプランに、40歳の男性が加入する場合で、保険料を紹介しましょう。実際の年齢と健康年齢が同じ40歳だとすると、月額の保険料は1782円です。これに対し、健康年齢が5歳若い35歳だと判定されると、保険料は月額1514円に下がります。逆に健康年齢が5歳上の45歳だと判定されると月額2162円となり、実際の年齢で契約するときより高くなります。

 最後に紹介するのも、新しいタイプの保険。東京海上日動あんしん生命が8月、ドコモショップを通じて先行販売を始めた「新医療総合保険健康増進特約付加『あるく保険』」です。ドコモの回線を利用していなくても、加入できます。

 この保険に加入した人は、ウエアラブル端末と専用アプリを使って1日の歩数を計測します。計測の結果、1日当たりの平均歩数が8千歩以上になった場合は、半年ごとの達成状況に応じて、2年後に保険料の一部を健康増進還付金として受け取れます。

 今回は新発想の保険を3つご紹介しましたが、健康に気を配ることの重要性を、保険を通じても感じる機会が増えていくように思います。(ファイナンシャルプランナー 畠中雅子)

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高齢者は病気になれない、本当にその通りです。最近はストレッチという名称を付けた本が売れているというニュースが流れていました。高齢者は病気になれないのです。子供に介護離職をさせるわけにもいかない。自分の身は自分で守るしかありませんね。
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高齢者は病気になれない? 医療費給付を制限されたら…

岩崎賢一

朝日新聞2017年10月9日

■介護と医療の足元で:5(マンスリーコラム)

 最近、80代前半の父と70代後半の母が暮らす埼玉県の実家に、電話アンケートが立て続けにかかってきた。

一つは9月上旬、自動音声によるアンケートで、「いま総選挙があったら、A候補とB候補のどちらに投票するか」というものだった。解散報道が出る前だ。

 もう一つ、9月中旬にかかってきた電話アンケートは、年金を株式投資に誘うものだった。

 「年金が減って困っていますか」

 「生活に支障がないなら、株で年金を増やすことを考えますか」 自動音声で回答はボタンを押すだけ。警戒感は薄れ、ボタンを押して質問と回答を進めていくと、年金が減って困っていると感じている人に、今ある預貯金を株式投資して補うことを勧誘する。母が「(株で増やそうと)思わない」と回答すると、切れた。

■「社会のために働いてきた」

 国の社会保障の予算配分を高齢世代から若い世代にシフトするような政治家の発言が続いてきた。政府は今、「医療の費用対効果」や「医療給付費の抑制」といった議論を進めている。最近は政党の離合集散にばかり注目が集まり、政策が見えにくくなってしまった。

 9月下旬、これから受ける医療や介護に何を望むか、両親に聞いてみた。長男としての、備えや覚悟も必要だからだ。

 「自己負担が増えたら、病気になれないね。がまんできる病気ならいいけど」

 「同じ治療でも、年齢によって保険診療が受けられないといったような線引きをしない方がいいんじゃないかな。治療をしたい人もいるんだから」

 「これからは、病院で『子どもが(費用を)負担してくれないんですか』と聞かれるようになるのかな」

 以上は母の率直な感想だ。新聞を読み、ニュース番組を見ているが、最後に強い言葉でこう付け加えた。

 「私たちは高齢者と言われるけど、一生懸命働いてきた。70代、80代の人たちは、自分のためじゃない、社会のために」

 昭和の高度経済成長期を支えた人たちの胸の内だ。大都市のベッドタウンには、このような人が住宅ローンで建てたマイホームに多く暮らしている。今も税金や介護保険料などを払っていても、厄介者扱いされているような空気感にやるかたない思いがあるようだ。

■「苦しまなければいい」

 父の反応は違った。これからは、高齢者の医療を何らかの方法で制限して、若い世代の子育てや教育に多く配分することになると説明すると、「難しいな。答えが出ない」と黙ってしまった。いま医療や介護を利用し、給付が制限されるかもしれない人たちは、答えようがないのかもしれない。

 さらに聞きたいことがあった。もし、がんの転移脳梗塞(こうそく)の再発があったり、足腰の衰えで要介護度が上がったりしたとき、どんな医療や介護を選択したいのか。

 父は少し投げやりな感じで答えた。

 「そんなに治療費が高いのなら、お金をかけることはない。治療して普通に生活できるようになるならいいけど、そうならないのなら、治療はしなくていい」

 「苦しまなければいいよ」

 残念な答えだと思い、何度か聞き直すと、父は黙ってしまった。

 父は、足腰の衰えはあるが、何とかまだ自分でトイレに行くことができ、お風呂にも1人で入れる。母の料理を自分で口から食べ、寝たきりでもない。

 私が尋ねたのは、終末期延命治療の選択ではなく、その前の段階の高齢者医療や介護に対する希望についてだ。

 私自身は、保険適用される治療があり、今のように日常生活を送ることができるのであれば、治療を受けた方がいい、自ら放棄することはないと考えている。父が言った言葉は、場合によっては、家族に誤ったメッセージを伝えてしまうことになる。

 新聞やテレビで「医療の費用対効果」や「高齢者医療費の抑制」、「高額な新薬の保険適用範囲」などが取り上げられると、私がいま勤務するオピニオン編集部には、70代や80代の人たちから「日本でも安楽死を認めるべきだ」といった投稿が届く。

 医療にはいくつもの段階があり、死を急ぐことを考えてしまうような社会ではいけない。朝日新聞デジタルの医療特集ページ「アピタル」で、私が企画した連載「終末期医療を考える」(http://t.asahi.com/j415別ウインドウで開きます)を、考える参考にして欲しい。

■ショートステイを使えない

 お彼岸に母は埼玉県内にある自分の実家に行った。81歳のおじ(母の兄)が要介護4の80歳の妻を自宅で介護している。デイサービスを週3回利用するが、自宅ではおじがオムツの交換やお風呂の介助をしている。

 おじの悩みは、妻がショートステイを利用しようとしても泊めてもらえないこと。「夜眠れなくて、大声を出してしまう。1泊しただけで、施設から『迎えに来て下さい』と言われてしまった」

 総合病院に入院したときも、夜に声を出すため、1日1万円の個室を利用するよう病院から求められた。

 この話を聞いて、昨春インタビューした「単身急増社会の希望」(日本経済新聞出版社)の著者、みずほ情報総研主席研究員の藤森克彦さんも同じような経験をしていたことを思い出した。

 長野に住む高齢の父が手術後、集中治療室から一般病棟に移った。すると病院から「夜間に付き添いをつけてください」と電話で言われた。本来、病院は完全看護で付き添いを廃止しているはずだし、大部屋のベッドサイドで高齢の母が毎晩付き添いをするのは不可能だ。藤森さんは東京で共働き。

病院近くの介護サービス事業所に相談したところ、一晩で2万7千円と言われた。安い事業所でも一晩で1万5千円だった。入院がいつまで続くか予想できない。藤森さんは「その時、初めて親の介護のために会社を辞めなくてはいけない日がくるかもしれないと思いました」と語っていた。

 介護の内実が、家族介護への依存を高めるようだと、支える家族が共働きや一人っ子、遠距離だと、今ある働き盛り世代、子育て世代としての生活との両立が難しくなる。40代後半から50代にかけて、誰もが突然、介護離職やダブル介護の危機に直面する可能性がある。だから、アラフィフ・クライシスの人たちを一人でも救える社会、会社、職場になって欲しい。

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<前回に続く>

生きているうちに「後始末」を

私は夫が亡くなってから、家の中を片付けるのが趣味になりました。ガラガラになった部屋が、いまは子猫の運動場になっています。

夫には本を読む以外に趣味はありませんでしたし、生前から「後始末」を考えていましたから、片付けは楽なものです。世間には「終活」に悩まれている方が多いようですが、モノはどんどん捨てたほうがいい。さしあたり必要な寝間着だけ、残しておけばいいのです。

それと、財産の後始末も忘れてはいけませんね。銀行の通帳を一つにまとめておくとか、亡くなってからくだらないことで揉めないように、準備しておかないと。

夫の介護が長びくかもしれないと思って、私は今年の1月に自前で療養ベッドを買いました。しかし、その新しいベッドが届いた当日、夫は入院してしまいましたので一度も使いませんでした。皮肉なものですね。

今、そのベッドは私が使っていて、そこでマッサージを受けたりしています。脊柱管狭窄症なので、週に一度、麻酔のドクターに注射を打っていただいているんです。

この病気は、手術で治そうとすると、かえって悪化することもあるそうですから、麻酔のような「姑息な手段」だけでいいんです。その日一日を楽に生きられて、死ぬ日まで持てばいい。今さら、根治なんてしなくたっていいでしょう。背中が痛んでも、年をとっているのだから「道具が古くなってきた」と思えばいいじゃないですか。

 

多分、これでよかった

私や夫にある程度死ぬ準備、心構えができていたのは、カトリックの教えを知っていたからだと思います。カトリックは、子どものときからいつも死について考えているんです。

あらゆるものは必ず死ぬ、つまり死を前提に生きている。ですから何歳で亡くなろうとも、死ぬその日まで満ち足りて暮らした、そんな人生が最良なんですね。ですから家族を幸せにすることは大切ですね。その点、夫も最後まで好きなことをした人生でしたから、多分、それでいいんです。

私自身の今後の生活について考えると、やはり体力のある限り「書き続ける」のが自然な気がします。美しいものや素晴らしい人生を生きるだれかを称える「記録者」でいたいのです。

あとは、私は好きなこともありますから、死ぬまで欲を持っていたいですね。欲といっても、きんぴらごぼうを作ってきれいなお皿によそえるような暮らしをしたい、という程度のものですが。

夫は他人に訓戒を垂れる人ではありませんでした。私も何ごとも拒まず、嫌いなものは少し遠ざけて生きられればいい。人生の流れに抗う部分と流される部分を、自分なりに決めて生きられれば、それでいいんです。

これからはなるべく家にものを増やさず、子猫のお母さんとして日々を過ごそうと思います。直助は人間の言葉がわかる猫なんです。

夫の後始末 曽野綾子
曽野綾子(その・あやこ)1931(昭和6)年東京都生まれ。作家。聖心女子大学英文科を卒業後、1954年に「遠来の客たち」で芥川賞候補となり、作家デビュー。『虚構の家』『神の汚れた手』『人間にとって成熟とは何か』など、ベストセラー多数。1995年から2005年まで日本財団会長を務め、国際協力・福祉事業に携わる。作家の三浦朱門氏とは1953(昭和28)年に結婚。以後、三浦氏が2017年2月3日に逝去するまで63年あまり連れ添う。

『週刊現代』2017年10月14・21日号より

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