日経新聞「経済教室」にキャノングローバル戦略研究所主任研究員の松山 幸弘氏の表記の提案が載っておりました。大変参考になる病院改革の提言だと思いますので要点を数回に分けて抜粋しておきたいと思います。
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今年8月末現在、わが国の病院総数は8681であり、人口が3億人を超える米国の病医院数5815より多い。このうち公立病院は、都道府県立236、市町村立702の計938病院(このほかに地方独立行政法人に転換したものが54病院ある)である。

公立病院全体の08年度収支をみると、合計7509億円もの補助金を受けながら、1845億円の赤字を計上、累積欠損金も2兆1000億を超えている。この累積欠損金はいずれも地域住民が負担をさせられるものである。

総務省によれば、09年度の赤字は1070億円まで縮小したとのことであるが、7000億円を超える繰り入れ負担を考えれば、地域医療提供体制の構造改革を行わない限り、財政危機にある自治体が公立病院を抱え続けることは極めて厳しい。
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松山氏は、社会医療法人公立病院の経営を比較して、必ずしもこの10年間の医療報酬が下がったことが主原因ではないと主張されておられます。
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公立病院の場合、医師以外の職員給与は民間に比べて非常に高く、医療収益に対する給与費の割合が55.7%と黒字化の分岐点とされる50%を大きく上回っている。

そして、両者の経営努力差の最大の要因は、地域住民の医療ニーズと医療提供体制のミスマッチに対する調整能力にあると考えている。

なぜなら、社会医療法人の多くが同じ地域の中で機能の異なる複数の施設を持ち、入院から外来、在宅に至るまで医療サービスの品ぞろえをして患者の囲い込みに努めている。これに対して、公立病院は地域の医療ニーズに不釣り合いな過大投資を行って単独施設経営に安住し、ミスマッチ拡大の元凶となっている。
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松山氏はこのことを努力不足と言われていますが、大きな問題点だろうと思います。
(次回に続く)