「貧困」を定量的に把握せよ。
そして情ではなく。
知によってその解を求めよ。
という言葉につられて、コトラーの
「ソーシャル・マーケティング」
という本を読み始めました。
貧困の問題が最近特に目につきます。
先ごろ中国では2016年には中間所得層が1億人を
超えるとの記事が出ていました。
今、アジアでは急速に中間所得層が拡大をしているようです。
その反面、日本ではこの中間所得層が今徐々に分離し始めているようですね。
ひと時のアメリカにおいて中間所得層が拡大し、それを日本がマネをする。
今、アジア諸国の所得が上がり始め、日本の中間所得層のマネをする。
しかし、アメリカではその時代が過ぎ、貧富の格差はますます拡大をしているようです。
そして、
日本も今徐々に格差が拡大してきているように思います。
内閣府の調査では、2007年時点で、国民の貧困層の割合を示す「貧困率」が、
65歳以上の高齢者女性では約2割に達すると発表されています。
高齢者男性も15%を上回る水準になっています。
年間所得が約124万円に満たない人が貧困層となるようですが、次のデータがあります。
65歳~69歳の女性の貧困率は19%で男性で15.5%
70歳~74歳の女性の貧困率は26.6%で男性は17.3%
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単身者に限ると65歳以上の女性の貧困率は52.3%、男性は38.3%となる。
この実態に我々は注目せねばなりません。
今、日本で怒っているのは急速な高齢化と併せて
急速な貧困層の拡大と考えねばなりません。
1400兆円の貯蓄、その大半は高齢者という図式は、一部高齢者ではないかと思われるのです。
20%の高齢者が全体の80%を占有しているとすると、残りの80%はどうなのか??
今や日本はアメリカの状況(格差社会)に向かいつつあると考えられます。
高齢者住宅事情もこの環境変化をとらえねばなりません。
貧困に対するソーシャル・マーケティング的な発想をもって、
今後の戦略を考えねばなりません。
今後 益々重要になってくるのは、
「貧困層」における高齢者への生活と介護の仕組みづくり
と言えます。
