無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
豊かな高齢者社会の構築に向けて、日々尽きることの無い気付き、出会いを綴って参ります。

2010年05月

先日の日経新聞経営経済教室に 「コンパクトシティ-を考える」 という記事が出ていました。 法政大学教授の小峰 隆夫先生の記事です。 都市機能を市街地中心部に集約する「コンパクトシティ-」の考え方が 注目を集めているようですね。 背景には、少子高齢化などの問題があり、そして日本の医療と地域の再生を 同時に実現するためにも、地方都市の中心部に医療施設 を立地させることが一つの 有力な手段となるとお考えになっているようです。 医療施設は商業施設に代わって人を集める有力な施設という位置づけをしており、 少子高齢化で空洞化する地方都市の街づくりにおいて、医療を中心とした街づくりが 注目を浴びているということらしいです。 これは我々が前から主張している、メディカルケアタウン構想の裏付けになる論文と みることができるでしょう。我々は医療施設だけではなく、介護施設も含めての複合 施設と考えているところが異なりますが、まさしくこれからはヘルスケアを中心に街づくり がすすんでくることでしょう。 昨日、都内のある区役所にお邪魔をしました。10階の食堂から外を眺めていますと、眼下に 広がる街並みは、正に間違いなく大都市なのですが、夜の人口約5万人、日中は100万人 ということを聞いてビックリ。そこに定住する区民の高齢化が進み、一部では                都市型限界集落 化(人口の半数以上が65歳以上)をしているとのことのようです。 大都市の中の限界集落・・・少子高齢化で街機能が拡散し、街の空洞化に歯止めがかからない。 これに歯止めをかけるのは、まちなか集積医療しかないのではないかという小峰先生の見解です。      医療と介護をベースにしたコンパクトシティーを作り上げる、 都市における街づくりの在り方を研究していきたいと思います。これも今後の大きなプロジェクトです。 医療と介護における戦略的「凝集」 これは今後の街づくりのキーワードになるでしょう。

日経新聞に25年後、高齢者の過半が三大圏にという記事が出ていました。 都市の高齢化が地方を上回るペースで進んでいるようです。 2009年10月1日時点の推定人口によると、65歳以上の高齢者は1年前より 78万9000人増え、その63%を三大都市圏が占めた。 1960年代に地方から出てきた世代が高齢化しているためで、今から25年後には 高齢者の半分以上が三大都市圏に住む時代が来るとのこと、都市はとんでもない ことになります。 特に高齢者の伸びでは、埼玉県4.9%や千葉県4.7%が上位に並ぶ。 今後は地方より急激な高齢化に直面するということ。 35年の高齢者は05年と比べて45%増え、特に埼玉県83%増、神奈川県82%増、 千葉県77%増、東京都68%増、愛知県66%増と際立つのはいずれも都市での 高い伸び率です。 「都市は地方より地価や人件費が高い。医療・介護施設に確保に制約があり、 社会保障のサービスがおいつかなる恐れがある」と言っているが、予算配分 を含めた社会保障制度の見直しを主張するだけで、確たる処方箋がない。 みずほ総合研究所の山本康雄氏は 「日本経済全体をシニア仕様に衣替えしなければならない」 高齢者や女性の就業を促進するだけでなく、医療・介護関連の産業を育成する 必要もある」と話をしているとのことであるが、あくまで総論に過ぎない。 このことは以前から言われているのに、まだ具体的な明確な国のビジョンが出てこない。 相変わらず、高齢者住宅の規制強化をめぐる行政とのいたちごっこが続いている。

「貧困」を定量的に把握せよ。 そして情ではなく。 知によってその解を求めよ。 という言葉につられて、コトラーの 「ソーシャル・マーケティング」 という本を読み始めました。 貧困の問題が最近特に目につきます。 先ごろ中国では2016年には中間所得層が1億人を 超えるとの記事が出ていました。 今、アジアでは急速に中間所得層が拡大をしているようです。 その反面、日本ではこの中間所得層が今徐々に分離し始めているようですね。 ひと時のアメリカにおいて中間所得層が拡大し、それを日本がマネをする。 今、アジア諸国の所得が上がり始め、日本の中間所得層のマネをする。 しかし、アメリカではその時代が過ぎ、貧富の格差はますます拡大をしているようです。 そして、 日本も今徐々に格差が拡大してきているように思います。 内閣府の調査では、2007年時点で、国民の貧困層の割合を示す「貧困率」が、 65歳以上の高齢者女性では約2割に達すると発表されています。 高齢者男性も15%を上回る水準になっています。 年間所得が約124万円に満たない人が貧困層となるようですが、次のデータがあります。 65歳~69歳の女性の貧困率は19%で男性で15.5% 70歳~74歳の女性の貧困率は26.6%で男性は17.3% ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 単身者に限ると65歳以上の女性の貧困率は52.3%、男性は38.3%となる。 この実態に我々は注目せねばなりません。 今、日本で怒っているのは急速な高齢化と併せて 急速な貧困層の拡大と考えねばなりません。 1400兆円の貯蓄、その大半は高齢者という図式は、一部高齢者ではないかと思われるのです。 20%の高齢者が全体の80%を占有しているとすると、残りの80%はどうなのか?? 今や日本はアメリカの状況(格差社会)に向かいつつあると考えられます。 高齢者住宅事情もこの環境変化をとらえねばなりません。 貧困に対するソーシャル・マーケティング的な発想をもって、 今後の戦略を考えねばなりません。 今後 益々重要になってくるのは、   「貧困層」における高齢者への生活と介護の仕組みづくり と言えます。 100521_014425.jpg

タムラプランニング&オペレーティング様の資料によれば、 高専賃の設立母体で医療法人がトップ に躍り出たようです。 介護療養病床の廃止、療養病床の再編に向けて確実に環境が変わってきているようです。 昨日、本日と金融機関の方々とお話をする機会がありましたが、いずれも医療・介護分野に 焦点を絞っているように思いました。 医療法人向けのサービスメニューをパッケージにして提案する等、積極的な展開がなされて いるように思います。各銀行ともに医療機関向けのチームを組んで、専門的に対応をする体制 を構築してきております。 高齢化を引き金に、病院経営の在り方も大きく変わってきていると言うべきか、徐々に皆様の 取り組みが本格化し始めているのを感じております。 2007年の5月より医療法人の高専賃事業が解禁されて早3年、漸く医療と介護の融合ビジネス が形をなし始めたというように解釈してよいのではないでしょうか。 試行錯誤とは言え、これまでどれだけ多くの医療機関が犠牲になったことか、 多くの失敗の上に漸く新しいビジネスモデルが確立されつつあるように思います。 しかし、現実、行政の対応や金融機関の対応においてそのビジネスモデルに対する認識が まだ不足していると言わざるを得ません。 現場からの積み上げモデルは絶えずこのような問題が付きまとう気がします。 今は、医療法人が取り組む高専賃事業の黎明期と言えるでしょう。 それゆえに最後の残されたチャンスが到来していると思います。 我々も金融機関とのより密接な連携のもとに、このモデルの推進に当って参ります。

先日、紙おむつリサイクルのT社C社長様と面談をさせて頂きました。 その卓越した考えに大変感激を致しました。 高専賃事業と環境問題、今まであまり考えてこなかったことですが、 C社長とお話をして段々一つに繋がっていくのにはびっくりしました。 良く考えればその通りなんですね。 これまで施設のおむつの処理は産廃処理を行ってきておりますが、 それから先を考えることはありませんでした。 多くが焼却処理をしていたものと思われます。 このT社では紙おむつの供給とそのリサイクルを行っています。 ですから当然、焼却処理ではなく水処理でおむつの再生事業を行っているのです。 正にエコです。そのリサイクルシステムについてお聞きしましたが、 水溶化処理におけるCO2排出量は焼却処理と比較して           6分の1以下 となるのです。 紙おむつの生産枚数は年々増え続け2008年では120億枚を超えています。 特に高齢者の大人用紙おむつは年々増加しております。 よくよく考えるとおむつの処理の問題は重要なエコ問題だったのですね。 T社さんはいち早くこの分野に乗り出され、国内では初のリサイクルシステムを構築されました。 そのことで行政、医療、大学研究機関とも大変なネットワークを構築されておられます。 C社長口から出る言葉は、 医療と介護のネットワーク、メディカルケアタウン、エリアネットワーク化、ローコスト化といった   具合に、平素我々が口にしている言葉が次々に出てくるのには驚きました。 紙おむつから出発して環境問題、医療と介護の改善、地域づくりと、 その発想を広げてきておられることに感動致しました。 トドのつまり、一つのことを突き詰めていくと、行きつくところは同じなんだと思いました。 話はおむつの問題にとどまらず、今後高齢者事業において、私が言っていたフリーの概念が この社長との話でより現実的になっていくのを感じました。 おむつ処理でCO2排出量が削減され、それがエコポイントとして利用者に還元される。 空調を必要としないエコ住宅技術による高齢者住宅において省エネを実現する。 それが又、施設に還元される。 屋上緑化でCO2削減につながる、ケナフの栽培にてCO2を吸収し、更にケナフを紙おむつ 業者が購入して、施設に還元する・・・・・等々 話が尽きない。 エコを通してフリーの考えが次々と広がっていく。 C社長からはこれからは医療・介護の世界だけではなく、環境問題も含めたところで高齢者 問題を考えるという視点を頂きました。 それと今後の事業提携の可能性を強く感じました。 ありがとうございました。今後とも何卒よろしくお願い致します。 

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