無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
豊かな高齢者社会の構築に向けて、日々尽きることの無い気付き、出会いを綴って参ります。

2010年08月

本日は一冊の本をご紹介します。その名前は「プラットフォーム戦略」 です。東洋経済新潮社から出されています。著者は平野敦士カール氏と アンドレイ・ハギウ氏です。 プラットフォーム戦略は、いまもっとも注目されている世界最先端の経営 戦略と言われています。多くの関係するグループを「場」(プラットフォーム) に乗せることによって外部ネットワーク効果を創造し、新しい事業のエコ システムを構築する戦略、それが「プラットフォーム戦略」です。 プラットフォーム戦略は、グーグル、楽天といったプラットフォームを運営する 側だけでなく、これを利用する側にも非常に重要と言われています。 特に気になった一文をご紹介します。 「デジタルコンバージェンスが進行し、ハードからソフトへと重要性がシフト している中で、この「脱メーカー発想」、そして「プラットフォーム戦略思考」 に基づく新しい組織と評価基準、人材の育成こそが世界的に優秀な日本 のメーカーの将来を大きく左右するのではないかと思います」 我々に必要なものは、高齢者住宅を一気に市場に投入せねばなりません。 その為には、1棟づつの開発をしていたのでは間に合いません。高齢者住宅 開発の為のプラットフォームを如何に作るかの視点で臨まねばなりません。 支援機構による保証システムにどれだけ多くの運営者を参集するか、或いは 新たな高齢者住宅開発を資金面で支援するプラットフォームを作るのか、 全てはプラットフォームの構築に今後の展開がかかっているいっても過言では ないでしょう。 そして、そのようなプラットフォーム戦略を実際に構築できる人材の育成と参集 が組織に求められているのです。 大いに参考になる1冊ですので、是非、皆様もお読み下さい。

「福祉職の求人が減少」 これは8月19日に西日本新聞にのっていた記事です。 『「人手不足」とされてきた福祉職の求人数が減少してきた。政府の緊急雇用対策 や一般企業の採用抑制で、離職者や新卒者が介護の現場に流れ込んだことなど が背景にある。ただ、業界の離職率は依然高止まりしており、施設側は人材の 質を一層求める動きを強めている。 介護労働安定センターが16日に発表した、全国約7500施設を対象とした09年度 調査で、従業員の過不足について「不足」が46.8%だった一方、「適当」が52.3% と上回った。 最近は人数を確保できるようになっているものの、離職率が高いのが課題となって いる。』 「地域雇用6万人創出」 これは8月28日の日経新聞にのっていた記事です。 『今年度末で終わる地方向けの雇用対策基金を1500億円積み増して1年延長。 合計の基金を倍の3000億円とし、医療や介護などの新卒者を中心に計6万人の 雇用を生み出す。若者の失業率は高止まりしており、一連の措置で景気・雇用の 安定を目指す。』 この2つの記事をみてどのように思われるでしょうか?「一方では雇用は充足して きた、一方では更なる雇用対策を」国の施策と地域、現場の間にどうも乖離があり そうで、気になります。 従来の施設では人手不足はかなり緩和され充足してきていると言えるでしょう。 しかし、増加する高齢者に対する受け皿施設は不足しており、ただ単なる、 雇用や質の問題だけではないと考えられます。 もっと新産業を促進し、雇用を増加する施策が必要であるし、高い質を求める サービス産業の育成により、人材育成を行っていくことが必要と考えられます。 医療と介護の新産業の育成政策こそ、新に雇用をリードできるものと言わざる を得ません。国の施策はこの点が不足しています。付け刃だけの対策ではどう しようもありません。

これまでデイサービスでニーズの高かった泊サービスについて長妻大臣から方針 が出されたようです。記事を抜粋します。 『長妻厚生労働相は24日、高齢者が日中に通う通所介護(デイサービス)の施設で 宿泊もできるようにする事業を、2011年度予算の概算要求に盛り込む方針を表明 した。約8000床分、数十億円を要求することが決まった。 都内のデイサービス施設を視察後、記者団に語った。 予算化の対象は、宿泊に必要なベッドなどハード面に限り、人件費などは対象外と なる。 長妻氏は、宿泊に関する人件費などに、2012年度の介護報酬改定を待たずに介護 保険を適用できないか、検討を始める考えも明らかにした。 一部の事業者は現在、介護する家族の負担軽減のため、介護保険外の自費サービス として宿泊を導入している。23日の社会保障審議会介護保険部会では、現行では 10時間未満の預かり時間となっているデイサービスを大幅に延長する原案が提示 された。(2010年8月24日21時18分 読売新聞)』 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 我々が第4世代の商品として位置づけていたお泊まり付デイサービスが商品化される こととなりそうです。自宅と施設や高齢者住宅をつなぐ機能をもつ商品がこれまでも 必要とされてきました。 訪問介護、デイサービス、宿泊によるワンストップサービスは小規模多機能施設による 丸めのサービスとして制度化していましたが、人員基準が厳しく事業的には今いち 不人気でした。今回のこの商品が市場に投入されることで、今後宿泊付きのデイサービス が一気に増える可能性があります。 後期高齢者が増えることで、自宅⇒訪問介護⇒デイサービス⇒宿泊付きデイサービス ⇒ショートステイ⇒ケア付き高齢者住宅といった流れが加速度化することになるでしょう。 多様な住まいの在り方を提案する上で好ましい政策だと思います。この政策を取りこんだ 新しいビジネスモデルが出来てくるでしょう。商品力の時代です。

本日は山口のeL3のオリジナルハウスを訪問、代表と先日から相談があった 2番目のハウス立地を視察しました。場所は好立地で敷地面積は1000坪程度あり、 申し分ない。この土地のオーナーが第1棟目の成功をみて、建て貸しを申し出られ たそうですが、これほどの物件はそんなにあるものではない。 1000坪もあることから、少なくとも4棟は可能であろう。まずは2番目の高齢者 住宅を作り、その様子をみて次々と立ち上げていくモデルを考えておられます。 我々の戦略通りです。 わずか1年間で17室の高専賃とデイサービスを立ち上げ、これを起点に地域での 圧倒的な存在感を増そうとしています。まだ地域の事業者からは、なぜ、これだけの ローコスト高専賃が運営できるのかわからないとの声があるようですが、代表曰く 今がチャンスなのです。 1棟1棟、自前で建築して立ち上げていくのには時間を要します。1棟目は金融機関 との長期の交渉の結果、融資を受けて立ち上げてきましたが、2棟、3棟目を融資を 得て、次々と自前で建築とはいきません。又、時間を要するでしょう。それでは間に 合いません。 代表の話ではここにきて、医療法人の高齢者住宅が急速に出来てきているという ことです。最近医療法人の高齢者住宅の取り組みが加速度化しているという話は 聞いていましたが、現場でもそれが裏付けられました。しかし、コストは落として きているものの、どうも従来型の高齢者住宅に近いもののようです。我々の医療型 高齢者住宅とは程遠いもののようです。 即ち、医療法人の高齢者住宅は価格面においても内容においても、旧世代に近い 商品と言えそうです。ノウハウもないままに自前で高齢者住宅を作ってきていると いうことですので当面はもたつかれるでしょう。その間に一気に市場を取ってしまおう という戦略です。その為には、現在のローコストをもう一段ローコスト化することも考え ておられます。昨日の支援機構での議論はこのような現状をまだ十分に理解されて おられません。スピードと価格が最も重要な経営資源なのです。 その為には、有力な地主と提携して賃貸で一気に拡大するのが得策なのです。 多くの自己所有地を持ちながらあえて、賃貸でのスピードアップ化をはかる、その 戦略眼は確かです。 代表はこの1年で全くの未経験から我々と共に一緒に新世代高齢者住宅eL3 を立ち上げられました。これからは多店舗展開の取り組みをご一緒したいと 思います。第二ステージの幕開けです。

国土交通省は来年度予算で高齢者賃貸住宅の整備促進のための 予算をつけることを次のように決められました。 『国土交通省は25日、高齢化の進展に対応して介護や安否確認などの サービス付き高齢者賃貸住宅の整備を促進するため、来年度予算の 概算要求に本年度比で2・19倍となる350億円を盛り込むことを決めた。 建設支援策としては、高齢者向けの優良住宅を整備する事業者に対して 1戸当たり上限100万円、集合住宅に併設する介護施設などには1千万円 まで補助する現行制度を適用。住宅金融支援機構から長期の低金利融資 も引き続き受けられるようにする。同省は、政府が検討している追加経済 対策でも関連予算を確保したい考えだ。 サービス付き高齢者住宅には、悪質事業者の排除を目的にした登録制度 も導入。サービス内容に問題があれば登録を取り消すこととし、質の確保を 図る考え。厚生労働省とも連携し、日常の見回りや体調不良の場合の緊急 通報システムなどのサービスについて登録基準も設ける。(共同) 』 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 予算編成を行っても、対象となる高齢者住宅についてはその基準には変更は ないようです。これが問題ではないでしょうか。今年の5月19日より、高齢者 賃貸住宅の基準は以前よりも規制が強化されています。もっと、多様な住まい の在り方を促進する規制緩和が求められているにも関わらず、該当する高齢者 住宅が規制が強化されたまま、助成金の予算が組まれる。 規  模 1戸当たりの床面積は原則25㎡以上。 (居間、食堂、台所等、高齢者が共同して利用するために十分な面積を有 する共用の設備がある場合は18㎡以上) 設  備 原則として、各戸に台所、水洗便所、収納設備、洗面設備及び浴室。 (共用部分に共同して利用するため適切な台所、収納設備又は浴室を備え た場合は、各戸が水洗便所と洗面設備を備えていれば可) 行政によっては、上記の基準に加えて独自の厳しい基準が付加されている ところもあり、ここの規制緩和がないままにいくら助成金といっても片手落ち なのです。それが問題なのです。

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