無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
豊かな高齢者社会の構築に向けて、日々尽きることの無い気付き、出会いを綴って参ります。

2010年09月

6月の生活保護受給190万人突破 半年で10万人受給増(9月23日) 全国で生活保護を受給している人が6月時点で190万7176人に上ることが22日、 厚生労働省の集計で分かった。190万人を超えたのは、戦後の混乱の余波で 受給者が多かった1955年度(月平均で約193万人)以来。 180万人を超えたのは昨年12月で、それからの半年で10万人増えた。リーマン・ ショックによる景気低迷の影響で2008年12月以降はほぼ毎月、前月より1万人 以上増える傾向が続いており、6月は前月比で約1万9千人の増加となった。前年 同月比では約20万8千人増。 都道府県別では、最も多いのは大阪の約27万8千人。次いで東京(約25万人)、 北海道(約15万7千人)などの順。東京と大阪だけで全体の約3割を占めた。 また、受給世帯数は137万7930世帯だった。08年5月以降、過去最多を更新し 続けている。 生活保護の受給者数は、バブル崩壊後の95年度の約88万人を底に増加に転じ、 06年度には150万人台に。08年度後半からは、半年に10万人のペースで増え 続けている。 これまでに受給者数が最も多かったのは、52年度の約204万人。 世帯の内訳でみると、高齢者世帯(約59万5千世帯)が最も多く、傷病者世帯 (約30万2千世帯)、障害者世帯(15万3千世帯)、母子世帯(約10万5千世帯) と続いた。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 生活保護受給者の中で、高齢者世帯は全体の43.18%を占めていることになります。 今後高齢化の進展でさらに増加傾向に拍車がかかることになるでしょう。 高齢者の問題≒生活保護の問題とんでもない時代になったものです。 そうなればなるだけ、高齢者住宅におけるローコスト、ロープライスのコンセプトの重要性 が増してきます。

最後に、これまでの医療法人の取り組みの問題点を振り返って、今後の成功ポイントを 整理しますと、次のようになります。 ①対象者を間違えないようにすること。  医療に求めれているのは医療依存度の高い高齢者のケアであって、一般的な高齢者の  賃貸事業をやるのでは意味がないこと。 ②対象者に併せたハード仕様とソフトの設定を行うこと。  これがアンバランスな高齢者住宅が散見されます。医療依存度、介護依存度が高くなれ  ばなるだけ、それに併せたハード仕様(部屋の広さ、エレベーターの箱の大きさ、トイレ、  お風呂の仕様等)とソフト(受入基準に併せた人員体制並びに専門体制) ③入居金等の月額利用料金の設定を誤らないこと。  医療法人の取り組みは医療保険と 介護保険の両面からの収益確保が可能なだけに、  初期の料金設定を低めに設定することが成功要因となります。建築に多大な費用をかけ、  それが家賃や管理に反映されて、高額な高齢者住宅を作る失敗をしないこと。多くの患者  様が負担可能な料金設定が求められること。・・・大半の間違いはここにあります。 ④医療と違って、営業という世界が必要となります。  入居者の個別相談を含め、医療法人や介護事業所と連携を取りながら、顧客を管理する  ことが求められます。特に顧客を創造する 仕事、拠点周りや販促企画、御家族懇談会等  のきめ細かい取り組みが求められます。   ⑤第3のケアプランにもとづく高齢者住宅用の充実した  サービス体制を構築すること。  生活をベースとして、医療と介護を一体的にサポートするプランがサービスの品質を決定  するでしょう。 ⑥介護と看護のトータルマネジメントシステムを構築すること。    Plan-Do-SeeーCheck のマネジメントサイクルを構築する仕組みが必要です。 これらの取り組みをきちんとできる医療型高齢者住宅はすごいパワーを発揮することが できます。医療と介護が融合した新しい高付加価値業態と言えるでしょう。そのような モデルが出来始めているのです。それこそが今日、世の中が求めている新業態なのです。 医療法人の取り組む高齢者住宅は大変なビッグビジネスになるでしょう。

今日は久しぶりに営業で長崎に行って参りました。高速道路の長崎道を通って 行きましたが、大変素晴らしい景色に恵まれました。暑さ寒さも彼岸までといわ れますが、まだまだ暑い日が続いています。それでも棚田の田んぼの畦には既に 彼岸花が咲き始めています。これだけまだ暑いのに、彼岸花にはこの季節がわ かるのでしょう。赤い彼岸花の花が確実に近付く秋を知らせています。 車を走らせながら、大村湾の青い海と棚田の彼岸花に季節を感じたひと時でした。 長崎でのeL3も、もしかして出来るかもと期待しています。涼しくなるころには 結論がでるでしょう。 一寸した息抜きの時間でした。

今日の内容で一応、今回のテーマを終了したいと思います。最後のケースは、 ケース5:医療と介護の連携がうまくいかなかったケースです。 医療法人が取り組む高専賃も運用面においてどうしても陥りやすい問題点があります。 それは、医療と介護の連携をいかに現場で取るかということに尽きます。医療法人が取り組む と、どうしても病院にしてしまう傾向が強いです。 高齢者住宅のK.F.S(成功要因)は高齢者の賃貸住宅という器の中で、24時間のコンシェルジュ サービス(生活支援サービス)を中心として、いかに、介護サービスや、医療サービスを付け加え るかがポイントとよく講演でお話をさせて頂きますが、どうしてもこれが医療を中心に全てを考え てしまう傾向があります。 特に医療法人が運営する高齢者住宅は、医療依存度の方々が中心となりますので、現場は どうしても看護師を中心として回る傾向があります。そうなりますと、介護が肩身の狭い思いを してしまい、疎外感を感じてしまうといった問題が生じて参ります。 今回のケースもそうでした。現場に置いて、生活ー介護ー医療といった総合的サービスについて 全くの新規事業であるだけに、特にトップに立つ管理者において、綜合プロデュースする範疇が 広くて、きちんとしたマネジメントができないということが起きてしまいました。 トップに立つ人間がそのような状況ですので、当然、現場においてはそれぞれがそれぞれの 立場で動くのですが、一体感がなく、おまけに、介護と看護の現場での主導権争いが起きて しまいました。このようなケースは医療法人の場合には多々見受けられます。 その結果、介護スタッフが次々と辞めていくということが起きてしまいました。ましてや、居宅支援 事業所のケアマネがついていけません、とケアの中核的な人材が辞めると言うことになりますと これは緊急を要することになります。どうしても全体を把握できる司令塔が必要になるのです。 最初に作った組織がうまく機能する保証はありません。具体的な作業を通して出てくる問題点 や組織固有の問題点が出てまいりますので、実践現場にて動かしながら、軌道修正をおこなって 行かざるを得ません。 今回の場合は弊社の取締役が一時的にその司令塔として入ることで、一連の流れを再度構築して ゆきました。即ち、取った手立ては次の通りです。 ①高齢者住宅における入居者の日々の生活、過ごし方を前提としてたケアプラン(第3のケア  プランの作成指導を再度行う。 ②第3のケアプランに基づく人員体制を構築し、シフト表を作成して各部門関係者の行動の  整合性をつける。 ③複数の部門における連係プレーが要求されるものであり、関係者のコミュニケーションルール  の再構築を行う。具体的には会議体系を整理し、会議を通して調整を図っていく。 ④組織が機能的動けるように、係を決め、役割分担を明確にする。 ⑤コンプライアンス上の問題がないように、書類整備のルールと統一する。 これらの取り組みを現場で行いながら独り立ちできるだけの体制を構築して参りました。約半年 近くの支援を行い、軌道にのせました。 <次回最終まとめ>

前回に続き、医療法人が取り組む高齢者住宅の問題点を事例を通して解説します。 ケース4:営業の取り組みがわからず入居者募集が停滞していたケース これまでの事例と異なり、ハードや事業コンセプトは間違っていなくても、営業の仕方が わからずに入居が遅れていたケースです。 医療法人の弱点の一つに、営業という概念が乏しいという視点です。それは当然でしょう。 医療行為に営業活動はほとんど伴いません。むしろ営業活動をしてはならないという 不文律があり、そのノウハウの蓄積がありません。 この医療法人も同じです。廃校になった学校を自治体から買い受け、改築をして住宅型 有料老人ホームを立ち上げたのですが、当初期待をしていた行政の入居者支援もなかなか 得られず、孤立するという状況が続いておりました。 高齢者住宅事業においては営業活動は極めて重要になります。医療法人がやっているから 入居者が保証されるものではありません。金額やサービス内容、そして、営業の仕方によっ て入居スピードは大きく異なります。 価格面や医療体制の構築など、差別化要素は色々とあります。特にロープライスであれば 入居は直ぐに決まるでしょう。又、24時間の医療体制がついた、医療依存度の高い方も 引き受けるというような圧倒的差別化要素をもっていれば、これも入居は早いでしょう。 それほどの圧倒的な競争力を持たないのであれば、どうしても一定の営業活動は必要に なります。その時にどのような営業活動を行うのかのノウハウをもっていないケースが 医療法人には多いのです。この医療法人も同様でした。商品力の弱さは営業力でカバー しなければなりません。一般企業の戦略では商品力と営業力は車の両輪なのです。 営業活動には次の4つの管理が必要です。 ①営業企画管理  販促企画をどのように打つのか、その進捗管理を含めて営業企画管理 のやり方を習得  せねばなりません。絶えず、企画先行でいかねば、案件は上がってきません。 ②商品管理  狙いとする顧客に対して、どのようなサービスを提供するのか、受入基準表を作成し、どの  ような方を受け入れることができると宣言せねばなりません。  ③顧客管理  営業活動は顧客の創造活動です。顧客を創造するには、探客(たんきゃく)と追客(ついきゃく)  の2つがあります。企画を先行させ、探客を行い案件数を確保する。その案件に対して  追客をしていく、そのプロセスを管理するのです。 ④営業マン管理  探客、追客の件数を確保するのは企画先行にて案件数を発掘するのと、もう一つは、  営業担当者(生活相談員)の営業工数(時間数)の確保と訪問件数を確保せねばなりませ  ん。営業マンの活動量に案件数は比例します。活動管理を行う必要があります。 以上の管理活動を行う、営業マネージャーの役割が必要なのです。営業のやり方をきちん と教え、そのプロセスを管理する。そのようなやり方を習得せねばなりません。 上記の医療法人では、弊社がその営業マネージャーを一時代行することで、成果を上げる ことができました。そのツールとしては日報が重要な役割を果たしました。一定の書式にて 案件管理と営業活動管理を行い、メールで理事長始め関係者に配信することで、情報を 共有していきました。営業と受けれ体制のコミュニケーションこそ最も重要なのです。 このような活動を地道に行うことで2ヶ月~3ヵ月で確実な成果が出て参りました。 <次回に続く>

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