無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
豊かな高齢者社会の構築に向けて、日々尽きることの無い気付き、出会いを綴って参ります。

2010年10月

医療介護CBニュース 10月18日(月)21時58分配信の記事で注目すべ
内容が載っていました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
国立保健医療科学院の井上由起子・施設環境評価室長は10月18日、
「タムラプランニング&オペレーティング」の研究会で講演し、特にケア
付きの高齢者住宅について、「海外同様に低所得者向けの住宅扶助
が必要」と訴えた。

講演で井上氏は、生活支援サービスなどのケア付き高齢者住宅に
住むための費用が、在宅でケアを受けたり施設に入所したりするより
も高いことを問題視。

ケア付き高齢者住宅を普及させるには、利用者の負担が在宅の場合
とほぼ同じか、施設に入所するよりもやや安くないと、難しいと指摘した。

また、低所得者の住宅費用と生活支援サービスのための費用を誰が
負担するのかを改めて考えるべきだとの考えも示した。特に低所得者
の住宅費用に関しては、「海外では住宅扶助があり、日本でも必要。
高齢者住宅を増やしても入居できる仕組みがないと無意味」と訴えた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
確かに高齢者住宅が一部高額なものがあるために、全体的に高いと
捕えて、だから住宅扶助が必要という観点は如何でしょうか?
何故、高いのかという議論が全くなされていないように思うのです。

内容を分解してみると良くわかります。高齢者住宅の費用は基本的
には次の3つに分解されます。家賃+食事+管理費です。家賃は建築
コストと地代の反映ですし、食事は原価がいくらかかるのかを見れば
わかること。管理費は共益費とライフサポート費用によって構成されて
います。

では、高額な高齢者住宅とはなんでしょうか?一等地に、高コストの
住宅を建設すれば当然家賃は高くなります。場所を選び、建築コストを
下げることができれば、家賃の低減は可能です。

食事も原価を引き下げる努力が必要です。ライフサポート費用は介護
保険をうまく使えば、落とすことは可能です。要は家賃、食費、管理費、
介護保険等をトータルで管理することでコストを下げることは十分に
可能なのです。高齢者住宅=高額ではないのです。

ここの根本的な議論を避けて、安易に扶助の救いを求めるのは如何な
ものでしょうか。民間こそ、その知恵を出し合うべきではないでしょうか。

高齢者住宅のコスト削減は十分に可能性があるということを断言して
おきます。

福岡市で病院グループが経営する高齢者住宅が急増している状況が判明。総合病院、内科病院、整形外科病院、循環器系病院などが次々に高齢者住宅を設立してきています。特に、福岡県は高専賃の基準が厳しい為に医療法人が取り組む外部付けサービスではほとんどが住宅型有料老人ホームという傾向があります。

中には一つの医療法人で住宅型有料老人ホームを3棟、4棟開設している医療法人もあり、その活発な開設が注目されています。最近は医療法人でも住宅型有料や高専賃を作る動きが全国でも多くなっていますが、ここ福岡市では医療法人の占めるウエイトが非常に高いといえます。

福岡市内の高専賃+住宅型有料+介護型有料の総居室数に対して、医療法人の占めるウエイトは既に20%を超えております。医療法人の名前で開設しているものに加えて、別法人名や社会福祉法人名で開設をしている医療グループを合わせると判明しているだけでも20%を超えているのです。

恐らく、これに老人保健施設、療養病床、グループホームを加えると、そのシェアは40%を超えるのではないでしょうか。高齢者の自宅以外の住まいでのウエイトの半分近くを医療法人が占めていることになります。

山口県でも医療法人の高齢者住宅の開設が増えているという情報があります。西を中心に、医療系の高齢者住宅への参入が増加しているのは事実です。

一般の介護事業者の高齢者住宅の開発が融資条件等により停滞している反面、金融機関が積極的に医療法人への融資を行っていることも反映しているのではないかと推察されます。

ここにきて一気に医療系の高齢者住宅が急増しているのではないかと思われます。特に患者を多く抱えている病院ほど、高齢者住宅を作る傾向があり、弊社担当者いわく、「高齢者住宅をもっていない病院は患者が少ない?」とまで言いきっていますが、そんな傾向が伺えそうです。

厚労省がすすめる訪問介護の定額制について注目をしていますが、22日に読売新聞から厚労省素案として下記の記事が報道されましたので、記載しておきます。特に注目している利用料については、定額制と定額を超えるサービスについての別料金制になりそうです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

訪問介護、定額制・複数回も可能に…厚労省素案
読売新聞10月22日(金)14時35分

厚生労働省が、介護保険制度改正で2012年度からの導入を目指す「24時間地域巡回型訪問サービス」の素案が22日明らかになった。時間帯を問わず、定期的にヘルパーが自宅などを訪問して短時間の介護を行う
ほか、利用者からの要請で随時駆けつける仕組みを設ける。一人暮らしや、重度の要介護状態になっても住み慣れた地域で暮らし続けられるようにするのが狙いだ。

介護保険の受給者は約403万人に上り、その7割が自宅などでサービスを受けている。在宅生活を支える24時間訪問サービスは、菅首相の肝いりで、厚労省の有識者検討会がとりまとめを行ってきた。

検討会の中間報告案によると、おむつ交換や水分補給などの訪問介護について、1回の介護時間をこれまでの最低20分以上から、10〜15分程度と短くする代わりに、1日に複数回、定期的に訪問できるようにする。また、利用者から連絡があった場合相談に応じたり、介護・看護職員を派遣したりする。

現在の訪問介護は30分以上の利用が7割弱を占め、1日の訪問回数も最重度の利用者でも平均1・1回にとどまる。このため、「必要以上に介護時間が延びるケースもあり、実際の身体介護のニーズに合っていない」などの声が出ていた。

利用料については、現在は、滞在時間や訪問回数に応じて料金が増える「出来高払い」制だが、利用者負担が重くならないよう、1日何回利用しても負担が変わらない定額制を、一定の範囲内で採用。具体的には、随時訪問と、1日1〜2回の定期訪問を定額制として、それ以上の定期訪問は別料金とするなどの案がある。

弊社がいつも大変お世話になっておりますタムラプランニングの田村
社長のフォーラムでの講演内容を御紹介します。どれだけの高齢者
住宅が不足しているかの目安になるのではないかと思われます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
高齢者住宅の開設支援コンサルティングを手掛けるタムラプランニング
&オペレーティングの田村明孝代表取締役は9月30日、「高齢者の新しい
住まいのあり方を考えるフォーラム」で講演し、高齢者人口に占める
要介護者向けの介護施設や居住系サービスの供給について、団塊の
世代が75歳以上になる2025年に現在の水準を維持するだけでも
毎年4万6000人分の整備が必要との見方を示した。


特別養護老人ホームなどの介護施設と、認知症高齢者グループホーム
などの居住系サービスは国内で約120万人分が供給されており、それら
が高齢者人口に占める割合が4.2%だとする調査結果を提示。スウェーデンの6.4%やデンマークの11.4%、米国の9.5%と比較し、「(日本の)4.2%は明らかに低い数字」と述べた。

また、包括ケアを行う施設・居住系サービスの供給量が昨年1年間で
約2万7000人分だったのに対し、介護療養型医療施設が約1万床減少したため、純増分は約1万7000だったと指摘。その上で、25年に現在の4.2%を維持するだけでもさらに64万人分、毎年4万6000人分の整備が必要だとの見通しを示した。

( 2010年10月01日 16:30 キャリアブレイン )

5日前の時事通信で、「厚生労働、国土交通両省は17日、有料老人ホームと、高齢者の入居を拒まず、一定のサービスを備えたものもある高齢者向け賃貸住宅を、新たに「サービス付き高齢者住宅」として再編する方針を固めた」という記事が載っていました。皆様も期待しているのではないかと思いますが、このことについて少し考えてみたいと思います。報道の内容は下記の通りです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
設備基準や料金・サービス内容に関する情報公開制度を設け、入居希望者の利便性を高める。来年の通常国会に関連法案を提出し、2012年度の次期介護保険制度改正に盛り込む方針のようです。

現在、有料老人ホームは厚労省所管の老人福祉法で、高齢者専用賃貸住宅(高専賃)など3種類ある高齢者賃貸住宅は両省共管の高齢者住まい法で、それぞれ設置基準などが規定されています。有料老人ホームは入居一時金により「利用権」を買い、入居後は介護などのサービスを受けられるタイプが中心。高専賃は賃借権方式で、1戸当たりの床面積は原則25平方メートル以上、家事などサービス内容はさまざまだ。ともに一定以上の収入・資産のある高齢者が入居者層の中心となっている。(2010/10/17-15:39)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
私が以前から言っていた、この2つは将来は「ケア付き共同住宅」に再編されるであろうというのが、「サービス付き高齢者住宅」として再編されることになったということです。問題はその中身です。

現在高専賃は、東京都、神奈川県、大阪府、福岡県等一部の都道府県においては、実質25㎡でなければ認められません。誰を対象にしているかということです。高齢者住宅の最大のポイントは誰を対象にした施設かということです。

ケア付き共同住宅として、自立型なのか、介護型なのか、病院にも認めている適合高専賃では医療型なのか、それによって部屋の大きさも、ケアの内容も全然異なってくるのです。介護保険の給付方法も、マルメ、外付けもそれによって異なるのです。

有料老人ホームの最低基準は13㎡です。高専賃は25㎡です。介護の重たくなった方に、浴室は必要ではありません。対象者によってもっと細かく種類が細分化されることが必要なのです。現場の実態を良く把握した上で、より多くの高齢者が対象となる器に制度が一本化されることを望みます。逆方向になることは駄目です。しかし、来年度国会に提出し、2012年度からとは本当に遅い! 国が高齢化のスピードについてこれていない!

↑このページのトップヘ