無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
豊かな高齢者社会の構築に向けて、日々尽きることの無い気付き、出会いを綴って参ります。

2011年05月

病院ベッド30万床抑制 厚労省案、入院日数3分の1削減  社会保障・税の一体改革 医療費抑制へ2025年メド <日経新聞5月29日>

 厚生労働省が「社会保障と税の一体改革」に盛り込む病院改革の具体案が明らかになりました。次にように報告されています。病床を削減する分をどこで受け入れていくのかが明確にならなければ本当の改革は具体化していかないのではないでしょうか。具体化に向けた青写真や、いまはやりの行程表がでてこなけば絵に描いた餅になってしまいます。

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機能別に病床を再編するとともに、現在の130万床から2025年に170万床以上に増えるとみられるベッド数を140万床弱におさえ、また平均入院日数を一般的な病床で3分の1程度削減し、医療費を抑制する計画だ。

日本は欧米などに比べて人口に対する病院ベッド数が多く、入院日数も長い。これが医療費が膨らむ一因になっている。

厚労省は現状で107万床の一般病床を、25年に高度な医療を担う病床約25万床、一般の病床50万床、リハビリ用の病床40万床に分け、それぞれに特化した人材や設備を配置する。主に長期入院用の療養病床は現状の23万床に抑える。

病床を機能別に分けることで、患者のたらい回しなどを防ぐほか、平均入院日数を最大3分の1ほど減らす考え。
一般的な救急病床では約13日の平均入院日数を約9日にすることを目指す。病院にいるだけで医療行為が提供されない状態をなくし、集中的に治療をして早期退院を促す。これによって医療費は数兆円単位で抑制されると同省は計算している。

本日の日経新聞にコンビニが給油所を逆転という記事がのっていました。この20年間でコンビニエンスストアとガソリンスタンド(給油所)は全国の拠点数が逆転したそうです。一部記事を抜粋しておきます。
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コンビニは店舗数が3倍弱に急伸し現在は4万5000店を超える。資源エネルギー庁によると、給油所は2010年3月末で4万357ヵ所と3割減少した

コンビニは24時間営業を生かして多様なサービスを展開。代表例が現金自動預け払い機(ATM)だ。銀行のATMは2010年度で約7万5000台。対するコンビニは大手3社で約3万台強。電気やガス、水道などの料金収納代行はコンビニ3社で年間約6兆5000億円。チケット販売や通販の商品受け取り、住民票の写し交付といったサービスも始まった。

宅配便も09年度取扱個数が31億個強と20年で3倍近くに増えたが、コンビニでの受付が定着したのが大きい。コンビニ、宅配便各社は今回の震災で復旧を競い、被災地支援に一役買った。

ローソン新浪社長は分権経営が有事に力を発揮したといい、国際基督教大学岩井教授は共同体的な組織風土を中心とした日本型の経営モデルを再構築すべきと主張する。
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我々は地域において急速に拡大する高齢化社会をどのようにデザインすれば良いのでしょうか。コンビニや宅配便のシステムに多くを学ぶことができるのではないでしょうか。地方における新ライフラインの構築が求められます。

日本の救いはグローバルスタンダードから最も遠いところにあった
震災で露呈した均一化と集中に頼る国づくりの限界
――浜矩子・同志社大学大学院教授に聞く (聞き手/ダイヤモンド・オンライン編集長、麻生祐司)

原発事故、電力不足、物流途絶、食品・日用品不足…。大震災に襲われた3月11日以降のこの国の混迷は、われわれに何を突きつけているのか。同志社大学の浜教授は、「均一化」と「集中」をテコに成長だけをひたすら追求してきた国づくりの行き詰まり、そして「多様化」と「分散」への発想大転換の必要性を示していると説く。http://diamond.jp/articles/-/11972
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浜教授は、巨大化より小ぶり、一極手中から分散、単一化から多様化と訴えています。日本のシステムを日本経済という生態系の回復を目指して、大きくチェンジさせねばなりません。

我々が目指すべき方向性はここにあります。医療・介護も生態系の回復を目指した新しいシステムのチェンジが求められています。

エヌ・ビー・ラボの小規模ローコスト型高齢者住宅エルスリー(eL3)第1号が6月26日に鳥取市内でオープンします。地域再生の一つのモデルとして弊社が初めて取り組むモデルです。

山陰地域は下記の山陰合同銀行の医療・介護福祉支援事業に見られますように、高齢者人口比率は島根で全国1位の29.1%、鳥取で15位の25.9%と極めて高い高齢化率となっています。

人口10万人当たりの医師数は鳥取4位、島根10位と高いのですが、100平方キロメートル当たりの医師数は鳥取31位、島根41位となっており、医師の偏在化が課題となっております。
地域によっては老老介護、独居老人、限界集落の問題が顕在化し地域のコミュニティーが維持困難なところも出始めているといわれます。

全国展開を図る出発として、今後高齢者住宅市場に多大な影響を与えるであろうエルスリー(eL3)がこの地で誕生することは大変意義のあることだと考えます。

今回は鳥取市内ではありますが、戸建て賃貸住宅団地の一角にエルスリー(eL3)が誕生します。当住宅団地を経営する地元の大手不動産会社様のご協力を頂き、築20年を経過した住宅を取り壊し、高齢者住宅へと転換することになりました。今回は約500坪の立地に2棟の建築する計画となっております。1棟めの入居の見通しがつき次第に2棟めに着手します。

今後、需要と供給の実態を見極めながら当エリアにて最大4棟まで計画することが可能であり、地域の新しい高齢者の町が誕生します。地域の医療機関との連携を強化し、これまで我々が構想してきたメディカルケアタウン構想の実現に取り組んで参ります。

エルスリー鳥取は住宅型有料老人ホーム16居室と10名の小規模通所施設併設型の小規模高齢者住宅です。月額の利用料は8万4900円(家賃、食事、管理費含)と格安の介護型高齢者住宅です。地域にとっては全く新しいモデルだと思いますので、どのような反応があるのか大変楽しみです。オープンに先立ち、6月24日(金)、25日(土)に内覧会を開催しますので是非、多くの方々の参加をお願い致します。

http://www.nblab.co.jp/pdf/nb_lab_flyer1.pdf

2年ぶりに全国セミナーツアーを開催する予定です。現在日経ヘルスケアに「高専賃スタートアップ講座」を連載させて頂いておりますが、皆さんから具体的な話を聞きたいという要望を多く頂いております。

今年の日経ヘルスケア1月号にはこれまでの医療法人が取り組んだ高齢者住宅の5つの失敗事例を取り上げましたが、その後も何件もの失敗事例の相談を頂いております。

新潟で、鹿児島で、それぞれ医療法人が取り組んだ高齢者住宅の入居ができていない、何故?といったご相談から、これから取り組みたいがどんなリスクがあるのかといった相談まで多岐にわたります。

今回は、更にこれまでの高専賃がサービス付高齢者向け住宅に変更になることから、医療法人が取り組めるのか、高専賃とどう違うのかといった内容まで、皆さんが大変関心をもっている内容についてセミナーを開催しようと思います。詳細についてはパンフレットができ次第、皆さんに告知をしようと思いますが、6月~8月にかけて北海道から鹿児島まで全国の主要都市12カ所にて開催する企画をしております。

これまでお付き合いのある金融機関の皆様やビルダーの皆様達と一緒に医療関係の方々や不動産関係の方々にも呼びかけてみたいと思います。

先のブログにも書きましたが、一般病床の減少に対して、介護療養病床は増加傾向にあるなど、医療依存度、介護依存度の高い高齢者の受け皿が増々求められています。医療関係者の取り組む高齢者住宅のニーズが増してきている今日、是非とも皆様とその取り組みを強化していきたいと考えています

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