無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
豊かな高齢者社会の構築に向けて、日々尽きることの無い気付き、出会いを綴って参ります。

2011年06月

いよいよ本日からセミナー全国ツアーが始まりました。初回は札幌からですが、2年前と異なり、医療法人の高齢者住宅への取り組みが浸透し始めているように思います。少なくとも、医療だけではなく、訪問看護やデイケア、訪問介護や小規模多機能といった介護事業への取り組みが加速度化してきております。ご質問も非常に具体的で今後の戦略をしっかりと考えているように思います。この2年間で確実に医療とその周辺事業への取り組みが進んできた結果だと考えられます。

今回のサービス付高齢者向け住宅への取り組みも建設についての補助金は欲しいが、実際には部屋の広さや、住所地特例の関係で、住宅型有料が良いのか、それともサービス付が良いのかまだ測りかねているようではありましたが、医療が取り組む高齢者住宅についてターゲットは明確になってきたように感じました。只単に補助金狙いではなく、運営を第一義に考えて選択をするという冷静な対応を考えておられます。

札幌には多数の高齢者下宿がありますが、さすがにこれだけ制度面での整理がなされてくれば、いつまでも放置と言うわけにもいかなくなるでしょう。

当然、現在高齢者下宿で生活している高齢者も徐々に介護度が高くなり、医療依存度が高くなれば、その受け皿としての医療法人が経営する医療型の高齢者住宅の必要性は増々高まって参ります。全体的なバランスを取るためにも医療法人が取り組む高齢者住宅の重要性が高まってくるでしょう。北海道こそ、これから医療法人が取り組む本格的な医療型高齢者住宅が必要なエリアと言えるでしょう

経済産業省は28日、少子高齢化が進む中で経済成長を続けるための提言をまとめました。その内容を本日の日経新聞から抜粋しております。

介護保険の対象から要介護度が低い人を外すなど社会保障の給付効率化を求める。医療・介護分野への民間企業の参入を促し、新たな市場創出につなげる。2020年に高齢者の個人消費を17兆円拡大させる目標も掲げた。給付拡充色が濃い政府の社会保障と税の一体改革の論議に一石を投じる内容だ。

社会保障の効率化策では、介護の必要性が低い人を介護保険の対象から外すことに加え、価格が割安な後発医用品が先発医療品の薬価を大幅に引き下げ、差額分を患者の自己負担とすることなどを提案。これにより高齢者の増加で膨らむ医療や介護の給付費を抑制する。

更に高齢者の増加でニーズが増える医療・介護を戦略分野と位置付け、企業に技術革新を促すための規制改革も求める・・・・・途中省略・・・高齢者に消費を引き出すため、シニア向け商品・サービスの普及が必要とも指摘・・・・最後に、提言は2020年に高齢者の個人消費を17兆円拡大することが可能と分析している。提言に基づく戦略を推進することで日本全体の消費拡大に貢献できるとした。」

経済産業省、国土交通省、厚労省、それぞれが高齢化社会の産業モデルを提言をしていますが、一体全体像は誰が描いているのでしょうか?それぞれの施策がチグハグな状況にならなければ良いのですが、整合性を付けた提言をして欲しいものです。

本日は山口の陽だまりで代表の福永社長に熊本でいち早く同様のローコスト型高齢者住宅に取り組んでいる後藤氏を紹介しました。お二人のお話は大変興味深いものとなりました。
西日本を中心に徐々にローコスト型が普及し始めておりますが、改めて我々が取り組んできた小規模ローコスト型高齢者住宅エルスリー(eL3)の強みを確認することができました。

数多いローコスト型高齢者住宅において、エルスリー前とエルスリー後はどのように違うのでしょうか?その分岐になるのは次の2つの指標です。

   「介護度」と「介護保険適用率」

ローコストであるが故に、一定の介護保険を得ることができるかどうかが、事業の成否を分けるポイントとなります。その為には、この二つの管理指標は重要な要素となるのです。
介護度と介護保険適用率の管理ができているか、できていないかが、エルスリー前と後の重要な境目になるのです。

では、果たして、この2つの指標を管理することはできるのでしょうか? それを可能にするのがエルスリーなのです。事業計画段階~入居の初期段階においてこの2つの指標を意識したデザインやストーリーが描かれ、その2つ指標を管理するシステムが存在しているかどうかが重要になります。ハードとソフトとシステムがパッケージ化され、それを運営する高いマネジメントノウハウがあって初めて可能となるのです。皆様と一緒に更に進化をして参りたいと思います。

住友信託銀行 調査月報 2011 年 7 月号で見出しのレポートが報告されています。金融機関が産業界の動きと題して今後の高齢者住宅事業の可能性に触れておりますので、皆様にもご紹介しておきます。

政策面の追い風のもと、今後も増加が見込まれる高齢者住宅と捉えておりますが、高齢者層の多くは「要介護認定なし、持ち家居住、住み続け志向が強い」とし、今後事業を成功させるためには、事業運営者の創意工夫が必要という考えが示されております。

要介護者の住み替え需要に応えるための課題や潜在的な需要を掘り起こす工夫や高齢者住宅の更なる普及のために事業者が工夫をする必要があると次のように説明をしてます。

「高齢者住宅事業は勃興しつつある市場であり、その市場を確固としたものにできるかどうかは事業者の動きにかかっている。高齢者住宅はただハード(建物)を作るだけではなく、ソフト(サービス)をいかに付与するかが重要である。顕在化している需要にいかに応えるか、潜在化している需要をいかに引き出し取り込んでいけるか。この二点が事業者にとってのポイントとなるだろう」と今後の課題を整理しています。

どうも高齢者住宅事業の問題点と課題を運営者の観点からのみから捉えているように思えるのですが間違っていますでしょうか?制度的な問題点や課題の面からも捉える必要があると思います。潜在的需要を掘り起し、本当に高齢者が求めるインフラを整備するためには官民一体となった取り組みが必要なのですが、まだまだその体制にはほど遠い様に思われます。

http://www.sumitomotrust.co.jp/RES/research/PDF2/723_5.pdf

6月30日の札幌から始まる「高専賃 スタートアップ講座」セミナーの参加が順調です。このセミナーはこれからサービス付高齢者住宅を含め、数々の高齢者住宅が拡大して参りますが、それに呼応するように医療法人が取り組み高齢者住宅を促進させたいと企画させて頂いたものです。

先般ご紹介の鹿児島の内村先生のように、医療法人が従来の医療から老健施設等の施設に至り、そして、更にその周辺に住宅型有料老人ホームやサービス付高齢者住宅(旧高専賃)といった住居系へとその領域を拡大してきております。恐らく医療法人において大きく3つのタイプに分かれてきているのではないかと思われます。

1つは、医療の分野から執拗に出ないタイプ
2には、医療+施設(療養病床や老健施設)の分野に留まるタイプ
3つには、医療+施設+居住系施設(高齢者住宅)に拡大するタイプ


医療のみでは成長の限界があることを視野において、積極的に市場の動きに連動する経営的センスのある医療法人の出現が最近になって多くなってきております。その意味では自らが居宅系施設を持つだけではなく、地域において拡大をする居宅系施設(高齢者住宅)との連動において事業領域の拡大を図る医療法人もこれから出てくることは間違いないでしょう。

我々は、高齢者住宅を進める一方において、医療系の高齢者住宅への進出を積極的に応援をして参りたいと考えております。

今回の全国セミナーも、新しい高齢者住宅(サービス付高齢者向け住宅)の内容並びに、参入のポイント、そして医療法人が取り組むメリットと課題等をより具体的に解説を行うものです。

まだまだ定員に余裕がありますので、積極的なご参加をお願い申し上げます。一人でも多くの医療関係や開発関係者の方々に情報提供をして参りたいと考えております。

ご参加希望はこちらから

 http://www.nblab.co.jp/pdf/nb_lab_flyer2.pdf

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