無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
高齢社会、貧困、子育て支援などの様々な社会課題が顕在化しつつあります。このような地域社会の課題解決に向けて家族に代わる「新しい身寄り社会」を創造する取り組みとして、2011年から①身元引受サービス②高齢者住宅低価格モデルの開発③中小零細高齢者住宅事業支援サービスを掲げた「ソーシャルビジネス」にチャレンジしています。

2011年09月

公共料金を問う」という見出しの記事が日経に載っていました。電力料金の引き上げの問題に言及し、その価格設定の在り方について問題提起しています。
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電力会社は電気事業法に基づき、総括原価方式で計算されている。発電・送電・電力販売にかかわるすべての費用を総括原価としてコストに反映させ、その上に一定の報酬率を上乗せした金額が、電気の販売収入に等しくなるようにして料金を決めるやりかたである。

電気事業法は電力会社の地域独占も認めている。民間企業といいながら、手厚く法律で保護されてきたといって過言ではない。

今後、エネルギー政策を見直し、エネルギーのベストミックスを検討する際には、同時に電力料金の構造にもメスを入れるべきである。電力需要や節電状況に応じて料金を変動させるなど価格政策の在り方も検討すべきである。

折からNHK受診料の引き下げが検討されているが、電力料金も含め、通信、水道、ガス、鉄道、道路、航空などの公益事業についても見直しが必要ではないか。今後、財政赤字削減のためには増税が不可欠となるが、公共料金も形をかえた税である。行政の対価として安易に料金が引き上げられていないか、逆に事業の効率化によって引き下げの余地はないのかといった検討が必要である。(途中省略)

成熟し、人口減少に転じた日本では、これまでのような社会資本充実のための投資は必要ないはずである。総括原価方式では、建設費、管理費などを料金で償還する仕組みになっているが、期限も定めず、固定化された料金収入そのものが、安易な事業多角化を招き、あるいは過剰なサービスを提供することにつながっていないか、チェックが必要である。
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原価を積み上げ、その上に利益を載せて価格を設定する。昔の料金設定の在り方がいまだに踏襲されてます。それも安定供給を大義名分として。このような考えがいまだに通用していることこそ問題なのです。顧客主義といいつつ、実は真反対の自分都合主義がまかり通っているのです。

本当に顧客第一義と捉えるならば、まずは顧客にとって利用しやすい価格があり、そこから一定の費用を減らして、最後に組織存続費用である利益を生み出す努力をすべきであって、単純に費用を積み上げ、それに利益を載せて価格を決めるのであれば、企業努力はいらないことになります。

勿論、顧客にとって利用しやすい価格は競争により、更に利用しやすい価格にすべきです。弛まざる競争により、より良い価値を生み出す努力をするのが企業・組織であり、公共料金も同様の原理を働かせない限り、その存在価値は失われていくでしょう。

価格をできるだけ安く、しかもより安定供給にサービスが提供されてこそ価値あるものとなるのです。安定供給を理由に競争原理の働かせない、現在の公共料金の在り方について大いに改革を促したいと思います。
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24時間訪問サービスの人員基準案を提示- 介護給付費分科会で厚労省 .

24時間巡回型訪問介護事業の概要が固まってきています。介護報酬は包括方式になるようですが、依然として介護報酬金額.はまだ出てきません。高齢者住宅にとって吉とでるか、凶とでるか、未だ不明です。下記により昨日の情報をお伝えしておきます。
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 厚生労働省は9月22日の社会保障審議会介護給付費分科会(分科会長=大森彌・東大名誉教授)の会合に、来年度からスタートする新サービス「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」(24時間訪問サービス)の人員基準や介護報酬の在り方などの案を示した。

 同サービスは、要介護者を対象に1日複数回の定期巡回訪問と、随時の対応を提供するもので、今年6月に成立した改正介護保険法に創設が盛り込まれた。同法には、1つの事業所が訪問介護と訪問看護の両サービスを一体的に提供するタイプ(介護・看護一体型)と、訪問介護事業所が訪問看護事業所と連携してサービスを提供するタイプ(介護・看護連携型)の2つの類型が規定されている。

 厚労省が示した人員基準の案によると、定期巡回で介護サービスを提供する訪問介護員と、看護職員の基準は「必要な数以上」。一方で、随時の対応を行う訪問介護員の数は「常時、専ら随時訪問サービスの提供に当たる訪問介護員が1以上確保されるための必要数」で、利用者の処遇に支障がなければ、定期巡回サービスにも従事できるとした。

 また、利用者からのコールに対応し、随時対応としての訪問が必要かどうかを判断する「オペレーター」の配置も盛り込まれ、「常時利用者からのコールを受け付ける体制の確保」を原則とする一方、他職種と兼務することも認められるとした。

オペレーターの資格要件としては、医師や看護師、介護支援専門員、介護福祉士といった、夜間対応型訪問介護のオペレーター要件に限らず、実務経験3年以上のホームヘルパー2級職員など、サービス提供責任者と同等の要件にまで緩和することを提案。さらに、利用者の就寝時間帯は、特別養護老人ホームや介護老人保健施設の夜勤職員がオペレーターを兼務できるとした。深夜帯の定期巡回サービスとオペレーター業務、終日の随時訪問については、他の事業所に委託できるようにすることも提案した。

 このほか、サービス付き高齢者向け住宅など高齢者の集合住宅にサービスを提供する場合に、地域への展開を義務付けることも提案した。ケアプランの作成に関しては、ケアマネジャーと24時間訪問サービス事業所の計画作成担当者(仮称)が、共同でケアマネジメントを実施することとした。


介護報酬は「包括方式」を提案
 24時間訪問サービスの介護報酬の在り方については、月単位の包括払い方式を基本とすることを提案した。ただ、通所介護や短期入所サービスといったほかのサービスを利用した日は、介護報酬を日割りで計算し、それぞれ1日分単価の80%、100%相当を減額する方針を示した。また、既存の訪問介護や訪問看護、夜間対応型訪問介護の各サービスとは併用できないとする一方、訪問介護の「通院等乗降介助」に限っては併用を認めるとした
 このほか24時間訪問サービスの加算については、▽過疎地域の事業所に対して評価する「特別地域加算」▽利用者の初期ニーズに対して評価する「初期加算」▽在宅での看取りを評価する「ターミナルケア加算」―の3つを提示した。

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本日は都内で外資系の投資会社の方との面談がありました。リーマンショック以降、外資のシニアハウス取得の動きは止まっていましたが、改めて動き始めている模様。今は制度改正によってどのような影響があるかを見定めているというところでしょうか。日本のシニアハウスについてしっかりと勉強中のようです。

特定施設等の介護付き有料老人ーホームでは既に実績をお持ちのようですが、新たな物件探索に乗り出しているといいます。これまでのシニアハウスであれば、ある程度の大きさのものであれば購入してきたようですが、これからの市場性を考えると、許認可の関係で介護付き有料老人ホームを購入し続けることは限界があり、今は、案件的に行き詰っているといわれます。

そこでサービス付高齢者向け住宅や住宅型有料老人ホームといった、介護外付けのビジネスモデルにおいて購入するための条件を絞られているようです。特に従来と異なり重要な点は、運営者の選定にあるといいます。

外付けの事業形態であるがゆえに運営者がきちんと収益を確保できる力があるのか、運営力は当然のことながら、運営者のクレジットがポイントとなっている模様。

そこは良くわかります。オフィスビルやテナントビルといった既存物件の購入については、日本の企業と競争しても、かなり厳しい競争を強いられるようであり、彼らが狙っているのは今後市場が拡大するシニアハウスの市場というのは頷けます。いち早くこのビジネスモデルの成功パターンを作り上げた介護企業とのアライアンスを求めておられます。

そういう意味で今後、世界的に資金が日本のシニアハウスに向かってくることが予想されます。本日聞きましたのは、既にアジア系の投資家、中東系の投資家が日本を訪れ、直接現場を見て回っているとも言われます。

日本の企業や金融機関がまだこの分野に消極的な段階ですが、資金はこの市場を巡って動き始めています。本日は大変刺激的な1日でした。
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本日の新聞に「地価が下がり続け、特に震災後は西高東低」という記事がのっていました。「基準地価の全国平均はこれで20年連続の下落となる。人口減少が続く地方はもとより、大都市部の地価も海外からの投資が本格化しないと上昇しないであろう。そのためには都市開発の規制緩和が必要だと」社説で述べておられます。


以前、気になる記事がありました。それは韓国も不動産神話が崩壊というものでした。韓国は今年3月末以降、首都圏のマンション価格は16週連続で下落したそうです。

人口学の視点から神話の崩壊を説いたのが有力紙、朝鮮日報の宋主幹である。3月26日付のコラムで「主な購入者である生産年齢(15~64歳)人口の減少が住宅価格下落に大きく影響する」というG・マンキュー・ハーバード大教授の主張を引用している

宋主幹は「日本の生産年齢人口のピークは1995年だったが、その4、5年前に不動産価格が暴落した

と実例を挙げたうえ、「韓国も今から4、5年後に同人口のピークを迎える」と、既に危険水域に入っていることを強調。返す刀で危機感の薄い政府を厳しく批判しました。

不動産中心の資産構造という韓国の特殊事情に注目して、いっそう悲観的な予測を発表したのがKB金融経営研究所です。「80年代の価格高騰の主役を演じたベビーブーム世代が、これから一斉に住宅を売却する可能性が高い。その際は不動産市況が急落しかねない」と警告した。

韓国は55歳定年の会社が多く、全人口の14.1%を占めるベビーブーム世代(朝鮮戦争後の55年生まれから63年生まれまで)の引退が昨年に本格化した。一方、国民年金の支給開始年齢は65歳で、10年間の空白期間がある。

平均的な保有資産は日本円換算で約2500万円だが、不動産の比率が74.8%と極めて高いのが特徴である。預金は400万円強にとどまるのに、住宅ローンなどで600万円前後の負債を抱える。この返済と、生活費確保のために持ち家を売りに出る人が相次ぐであろうと同研究所は予測したのだ。

中国もタイも日本の後を追い、急速に少子高齢化が進む。アジアの景気を観測するにも人口関連データを読み解くのが必須の時代となった、というものです。

本日の社説では、「震災と円高が影落とす地価」と書かれていますが、その根底に人口動態の大きな変化があるのではないでしょうか。不動産活用、運用の方法が大きく変わりつつあると考えて良いのではないかと思います。

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先日、異業種からデイサービスに次々と参入しているという記事がのっていました。異業種の中小企業が相次いで参入しているというものです。有料老人ホームなどの介護施設に比べて初期投資が少なくて済み、人員配置の基準も緩いためだとしています。保育所や学習塾など本業で培ったノウハウを、市場拡大が続くデイサービスでも活用することで独自色を出して、大手に対抗しようとしているようです。

厚生労働省によると、2011年度に介護サービス市場は約8.3兆円に達する見通し。介護保険制度が始まった00年度の2.3倍に相当する。サービス内容は老人ホームや訪問介護など多岐にわたるが、自宅暮らしの高齢者向けでは、デイサービスの伸び率が高い。訪問介護の09年度の市場規模は06年度比2.6%増にとどまったのに対し、デイサービスは33%増となっています。

市場拡大の要因の一つが中小企業の参入です。老人ホームは建設費などで開設までに数億円かかりますが、デイサービスは民家や空きテナントを改修すれば、初期投資は1000万円程度で済むといわれます。1軒、1軒訪ねて介助する訪問介護に比べて、1ヵ所でまとめてサービスを提供するので収益率も高いのがその要因です。

サービス内容や開設までのプロセスを標準化することで出店コストや運営費を抑制し、フランチャイズ(FC)展開する大手事業者もでてきました。新規参入組はこうした事業者とFC契約を結ぶ場合が多いようです。

しかし、供給過多になった都市部では利用者が集まらず、参入したものの閉鎖するケースも出始めているといわれ、このため独自のサービスを用意し、利用者を増やそうとする動きが広がっています。お泊りデイもその一つでしょう。新しいサービスを組み入れた競争が激化してくることが予想されます
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