無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
高齢社会、貧困、子育て支援などの様々な社会課題が顕在化しつつあります。このような地域社会の課題解決に向けて家族に代わる「新しい身寄り社会」を創造する取り組みとして、2011年から①身元引受サービス②高齢者住宅低価格モデルの開発③中小零細高齢者住宅事業支援サービスを掲げた「ソーシャルビジネス」にチャレンジしています。

2011年10月

介護利用料の引き上げ検討が始まったようです。

施設入居者は原則、重度対応にし、収入のある高齢者には利用料を引き上げる(介護保険の1割自己負担を2割自己負担)にするというものです

収入のある高齢者は介護保険をできるだけ使わなくなるでしょうし、軽度者は施設を利用しないようにするという方向になるでしょう。

ではこれからの介護事業者は誰を対象にどのようなサービスを提供すればよいというのでしょうか。
おのずと今後の事業の方向性が見えてきます。重度の低所得者を対象にするということになるのではないでしょうか。では、その対象となる高齢者をどこで受け入れれば良いいうのでしょうか。重度対応の特養や老健は待機待ちの状態、グループホームや介護付き有料老人ホーム等の特定施設は事実上の総量規制、高額のサービス付高齢者住宅には入れない。

結論は、ローコスト型の重度対応までできるサービス付高齢者住宅ということなるのではないでしょうか。
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厚労省、介護利用料上げ検討 現役並み所得、負担2割に
2011/10/29 情報元 日本経済新聞 

厚生労働省は介護保険サービスの給付費抑制に向け、利用料引き上げの検討に入った。

①自宅で暮らせる軽度者の施設入居の抑制策
②収入が現役世代並みの利用者の負担割合を現在の1割から2割に引き上げる案

を中心に議論を進める。介護サービス費の総額は10年前の2倍で、65歳以上が支払う保険料も当初の2911円から4160円まで上昇した。来年度以降は5000円を超える可能性があり、

利用者の負担増で高齢者全員が払う保険料の上昇を抑える。

具体的には、介護をそれほど必要としない軽度者(要介護1~2)の施設入居を抑える方向で議論を進める。

要介護度2の場合、在宅では約20万円までしかサービスを利用できないが、特別養護老人ホームなどの施設に入居すると、利用額が20万円を上回る。

厚労省は給付費のかさむ施設利用をなるべく重度者に限定し、軽度者は自宅でサービスを受けるように促す。軽度者の施設利用料の引き上げなどが焦点になる見込み。

主な利用料・給付見直し案は次の通り。
①軽度者の施設入居の抑制
  給付の膨張につながる特別養護老人ホームなどの利用は重度者中心に
②現役並み所得者の利用料上げ
  年収320万円以上の高所得高齢者の利用料を現在の1割から2割へ
③介護計画(ケアプラン)作成の有料化
  無料をとりやめ、利用者が一定額を負担
④低所得者向け追加給付の支給要件を厳格化
  資産が多い高齢者には、収入が少なくても追加給付を認めない

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新しいエルスリー(eL3)のバージョンアップを検討しています。特に今回は価格体系の見直しが主な改良点

エルスリー鳥取一番館の開発を踏まえ、既に開発に入っている弐番館、そして開発に着手している福岡久留米、佐賀南にこのエルスリー3.0を投入する段取りです。1棟、1棟が全て我々の商品開発の場面となり、更なるバージョンアップを目指して参ります。

既にローコスト型の高齢者住宅が各地で出始めております。いち早く、このシリーズでブランドを構築しておかねばなりません。商品開発にスピードと市場投入スピード、これが今後の競争力を決定すると考えます。

もうじき、新しい価格体系について発表しますが、さらにもう一段のロープライスを進めます。
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本日ある商社の方々とお話をする機会がありました。医療と介護を併設した高齢者住宅を商社で建てて、それに医療と介護の双方にサービス提供をしてもらうモデルができないかというものでした

医療と介護の連携は簡単ではありあません。下記のニュースが流れていましたが、医療と介護は近くて遠い存在なのです。利用する高齢は一人でも、それぞれのサービスを受けようとすると様々な制約があります。

下記の議論にも結論じみた内容が書かれていますが、問題なのは

「双方のサービスを連携させる調整役をどう育成するのか」


という、一言につきます。

この問題が解決されない以上、商社の方々が考えているような、箱モノを作れば、双方の方々が連携して最適なサービスを提供するというのは幻想にすぎません。如何に医療と介護を一体的サービス提供するか、様々な制度や法律の積み重ねからしか生まれてこないように思います。その為の改革の努力を続けていくしかないように思うのです。
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医療と介護 連携して改定を
10月21日

診療報酬と介護報酬が、来年度、同時に改定されるのを前に、それぞれを検討する国の審議会が合同で会合を開き、住み慣れた地域で医療と介護の包括的なサービスが受けることができるようにするため連携して改定に取り組むことを確認しました。

医療機関に支払われる診療報酬は2年ごとに、サービスを提供する事業者に支払われる介護報酬は3年ごとに、それぞれ見直されることになっており、来年度は6年に一度の同時改定の年になります。このため、診療報酬の改定を検討する中医協=中央社会保険医療協議会と、介護報酬の改定を検討する社会保障審議会の介護給付費分科会が21日、合同の会合を開き、対応を協議しました。

この中では、出席者から「措置を講ずる際に、医療保険と介護保険のどちらを使うのか判断が難しい面があり、今回の同時改定の際に改善すべきだ」いう意見や、「病院を退院してから介護サービスを受けるまでの過程が円滑に進むよう、担当者が情報を共有して連携を強める体制を作り、報酬にも反映させるべきだ」などという指摘が出されました。

また、同時改定では医療と介護の連携が課題となっていることから、「双方のサービスを連携させる調整役をどう育成するのか、早急な議論が必要だ」という意見も出されました。そして12月に予定されている診療報酬と介護報酬の改定率の決定に向けて、住み慣れた地域で、医療と介護の包括的なサービスを受けることができるようにするため連携して取り組むことを確認しました。

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診療できる看護師創設 厚労省、救急・在宅医療に
13年度メド、医療サービス効率化 <2011年10月23日 日本経済新聞>

在宅医療の推進に一歩前進でしょうか。特定看護師制度が2013年をめどに創設されるようです。
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厚生労働省は麻酔注射や投薬など、現在は原則として医師にしか認められていない診療行為を担う看護師制度を創設する。5年以上の実務経験があり、一定の研修を受けた看護師を「特定看護師」(仮称)として認証し、2013年度をメドに救急や在宅医療の現場に導入する。

医師を補助する看護師の役割を広げ、医師不足の緩和や医療サービスの効率化につなげる狙い。年内に制度案をまとめ、来年の通常国会に関連法案を提出する方針だ。

現在の法律で看護師に認められている「診療の補助」の範囲よりも一歩踏み込んだ診療行為を担うことで、質の高い医療を広く提供することが可能になると見られています。

【特定看護師になるための条件】
・看護師の免許を保有
・5年以上の実務経験
・2年間または8ヶ月の研修を修了
・特定看護師の国家試験に合格

ただ、看護師が安易に患者の症状を判断して処置を実施すれば、医療事故につながりかねない。このため、厚生労働省は特定看護師の候補者に十分な実務経験のほか、専門的研修の受講を求める。必要なときには医師などに迅速に相談できるようにし、医療事故防止にも努める。

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我々は現在小規模ローコスト型高齢者住宅eL3(エルスリー)の開発を急ピッチで進めています。我々のエルスリーのプロトタイプというべき山口のわが家さんも、既に3棟目がオープン直前にあり、4棟目も計画が進行しています。各高齢者住宅は1棟ごとに進化を遂げてきております。4棟目は更に進化をすることでしょう。

エヌ・ビー・ラボの第一棟目は今年の6月に鳥取でオープンをしました。既に鳥取においても2棟目の建築が始まっており、更に、今後、福岡県久留米市、佐賀市、岩国市、名古屋市にてぞくぞくと開発が進行しつつあります。

現在進行中のプロジェクトは予定を含めて、エヌ・ビー・ラボ直営施設、コンサルティング双方で開発が多数に及んでおります。我々は片時も商品開発の手を緩めるべきではありません。

初期のモデルから、ファクタリングや新食事システムのマカン(豊通)が導入されたeL3バージョン2.0に、そして、更に2棟目の着手と同時に、既に新価格体系の検討に入りました。バージョン2.0の次のバージョン3.0というべき商品開発を急ぎたいと考えております。

できれば、鳥取の弐番館から、現在進行中のeL3すべてをバージョン3.0にして展開をして参りたいと考えております。
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