無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
豊かな高齢者社会の構築に向けて、日々尽きることの無い気付き、出会いを綴って参ります。

2012年09月

本日の日経新聞には見出しの記事が出ています。ファミマが今後5年間で100億円投資を行うというものです。要点を抜粋しますが、小売業の新しい戦略方向が見えて参ります。

2回に分けてポイントを掲載いしておきます。コンビニや外食産業がFC制度の増強や、賃借から所有への転換など生き残りをかけて積極的にモデルチェンジを行っております。見習うべきと考えます。

■小売や外食大手が店舗用不動産の投資再開に動き始めた。従来は価格下落などを警戒して賃借が中心だった。だが、足元で地価に底入れ感が強まる中、賃借料を支払うよりも自前で購入した方が有利になると判断した。

■資産を極力、持たない「持たざる経営」の代表格の一つだった小売り大手の戦略見直しは不動産価格の形成にも影響を与えそうだ。

■ファミマは1990年代後半以降、地価下落を警戒して投資を手控えてきたが、ほぼ15年ぶりに不動産投資を本格再開する。まず、今年度は20億円程度を土地・建物に投資する方針だ。

■自社保有にするのは駅前ロータリーに面するなど集客力の高い物件に限定する。

■背景にあるのは市況底打ちへの期待。全国商業地の平均単価はピークの91年の4分の1地度に下落。基準地価でみても2012年は3年連続で下落幅が縮小し、足元で下げ止まりの傾向も出始めている。

■半面、賃料の下げは比較的緩やかで「中期的にみて賃借から購入に切り替えた方が収益性が高まる店舗も多い(外国証券アナリスト)という。

■100億円を投じ、自社保有に逐次切り替え、年最大で約5億円の家賃削減効果を見込む。5月末で約952億円に達した手元資金を有効活用する狙いもある。

<次回に続く>

高齢者住宅新聞9月15日号にて下記の内容が掲載されました。ポイントを掲載しておきます。サ付住宅開発の動きが鈍化してきているのでしょうか。
…………………………………………………………………………・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
高齢者住宅研究所(大阪市)は今年6月30日現在のサービス付高齢者向け住宅(以下・サ付住宅)の登録動向に関する調査結果について発表した。

■6月末現在のサ付住宅登録件数は1759件。6月1ヵ月間の登録件数は208件で、過去6ヶ月では2番目に少ない値となっている。

■都道府県別にみると、大阪の121件がトップ。以下、北海道109件、東京都99件、神奈川・埼玉・広島の各80件の順。

■居室面積では、「18㎡以上20㎡未満」が全住宅戸数の47%を占め最多。以下、「25㎡~30㎡未満」の21%、「20㎡~22㎡未満」の13%、「22㎡~25㎡未満」「30㎡~40㎡未満」の各7%となっている。

■大阪では「18㎡~20㎡未満」が66%を占めているのに対し、東京では53%が、「25㎡~30㎡未満」となっており地域による差が大きい。

■居室内設備については、トイレ・洗面はほぼ100%整備。収納は96%、キッチンは50%、浴室は32%の整備率。これら5つの設備を全て備えているのは30%。

■食事サービスは94%が実施。入浴等の介護は52%、調理等の家事は54%が提供している。いずれも運営事業者自らが提供するケースが外部委託の割合を上回っている。

「親のスネ」があるから
働けない 若者の危機 第2部 既得権の壁(5) 2012/9/21 情報元 日本経済新聞

先日からフィリピンで日本で働きたい若者の姿をみてきただけに、日本に帰って来てのこの記事に大変違和感を覚えます。主な内容を整理してみたいと思います。

豊かさの代償なのか、このままでは日本の若者の仕事はいつまでたっても仕事にありつけないでしょう。待っていてはいつまでたっても、自分が求める仕事はやってこないのです。自分から仕事を取りに行くハングリーさがなければ、外国人に仕事は奪われていくでしょう。

■「若者の就職難に責任があるのはだれだと思いますか」。7月の連載第1部で取材班は日経電子版の読者に問いかけた。
半数近くが「政府」と答え、雇用問題への無策ぶりを批判したが、若者自身に責任を求める回答も2割近くあった。「働く場のえり好みをしている」(40代女性)、「豊かになり働く意欲に欠  ける」(60代男性)など指摘は手厳しい。

■乏しい危機感
正社員の座という既得権を持つ年長者の陰で、安定した職を見つけるのに苦労する若い世代。だが、積極的に仕事を探そうとしない若者も多い。彼らに危機感がないのは既得権を持つ親に養ってもらえるからという皮肉な構図がある。

次代の日本社会を担う20~34歳は約2000万人。内5割近くが未婚で、かつ親と同居している。1980年の3割以下から急増した。

■彼らの完全失業率は世代平均を約3ポイント上回る10%強。就職や進学の準備もしない「ニート」も多く、「パラサイト(寄生)シングル」と呼ばれる。

■年老いた親と自立の遅い子供を抱える『サンドイッチ世代』の中高年の方が生活の苦しさを訴える人が多い、という。

■外国人との競争
従来は外国人との競争がほとんどなかった。理由の一つが日本語という参入障壁。だが時代は変わりつつある。グローバル化で言語の壁は低くなり、企業は人材育成の負担を避ける為に外国人などの採用を増やす。

■頼みの親もいつまで元気でいるかはわからない。特権を失えば、若者の危機はさらに深刻さを増すだろう。

■彼らをサポートする政策や教育現場の改善も欠かせない。若者の危機の克服は全ての世代、関係者の総力戦になる。

昨日フィリピンより帰って参りました。フィリピンは大変近いという印象を持ちました。飛行機の時間も4時間と国内移動でもそれだけの時間を要する所がまだ多数あります。本当にあっという間に着いてしまいました。

又、民族的にも日本人に非常に近い国民性を感じます。何よりもそのホスピタリティにおきまして、日本人と非常に合うのではないかと感じた次第です。

最後に今回の出張の総括をしてみたいと思います。

・日本の介護の現場は今後グローバル化するであろうということ

・日本の高齢社会は世界から見たときに、またとない雇用を生み出す機会になっていること

・その結果として、世界的に雇用のボーダレス化が進むであろうこと

・国内の労働力だけでは量、質ともに今後圧倒的に介護人材が不足するであろうこと

・フィリピン人のホスピタリティの高さは日本でも十分に通用するであろうこと

・既に多くの日系フィリピン人が日本の市場に向けて準備を始めているということ

・場合によっては今後、日本の介護スタッフは彼らに取って代わられる時代がくるのではないかということ

・我々介護事業者の意識も今後は彼らを受け入れるべく、グローバル化していかねばならないこと

そんな時代がすぐそこに来ていることを感じさせられた、実り多い今回のフィリピン出張でした。

一昨日、フィリピンの医科大学を訪問しました。日本に介護人材を供給すべく日本の企業と提携をして教育プログラムを作っているというのです。その業務提携並びに教育プログラムの立役者である副学長とお会いすることができました

当初は表敬訪問ということで面談アポと取りましたが、話し出すと止まらず、1時間超お話をすることができました。この医科大学は約5000人の学生を抱える、最大級の大学です。5つの病院がお金を出して作った大学で、この大学と日本の企業が業務提携をしてフィリピン人に対して日本語の教育と介護の教育をしているのです。フィリピン全土から人材が集まってきています。

2~3ヶ月の研修と施設での実務研修を経て、日本に派遣する計画です。この大学との提携もこの副学長がいたから実現できたと聞きましたが本当に素晴らしい方でした。

立派な教育者でもあり経営者でありました。当然のことながら、このプロジェクトに大変理解を示され、価値を感じておられました。しきりとフィリピン人は老人をお世話する『心』があると強調しておられました。流石に世界最大のヘルスケアの人材輸出国であることを改めて感じさせられました。

意気投合をして1時間を超えて話し込んでしまいましたが、日本の高齢者の実情をお話し、今後の協力をお願いをした次第です。

副学長は、私が日本で高齢者が自宅で死ねない状況をお話すると、『それは日本の恥、医療の恥』と断言されました。高齢者は家族がみるべきであり、社会がみるべきであって、決して医療がそこまでみるのではない、とお考えになられているようでした。日本との環境の違いはありますが、大いに考えさせられました。

しっかりとした理念を持たれた方で、今回のプロジェクトの最大の理解者だと大いに共感をさせて頂きた次第です。

最後に、フィリピンはケア人材を日本に輸出するので、日本は高齢者を輸出して欲しいと頼まれる。心を持った優秀な人材を送りますし、受け入れますと言わんばかりでした。

このような大学経営者とお会いするのは本当に珍しいです。このような教育者がいるからこそ、世界に人材を供給できているのであろうと思いました。今後共、良きパートナーになっていただけるものと確信を致しました。最後に、しっかりと握手をされ学長室を後にしました。

医科大学の全景と学内の写真を載せておきます。
CDU
CDU2

このページのトップヘ