無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
豊かな高齢者社会の構築に向けて、日々尽きることの無い気付き、出会いを綴って参ります。

2013年01月

1月18日の日経新聞に見出しの記事が出ていました。

■内閣府の「高齢社会白書」によると、2010年の日本の65歳以上の高齢者人口は2925万人で全体の23%を占めた。25年には3658万人まで増える見通しだが、その後は全体の人口が減少することもありほぼ横ばいになる見通し。介護企業の大多数は現在、国内だけで営業しており、長期戦略として海外市場を開拓することが課題となっている。

2025年に高齢者人口がピークに達し、それ以降は減少傾向になるから国内では市場がなくなる、だから海外市場を開拓することが課題?・・・何か重要なことを見落としているように思います。

1.高齢者人口は2025年にはピークに達しますが、後期高齢者の数は2050年~2060年代まで増加し続けること。
  2020年 18,790千人 2030年 22,784千人、2040年 22,230千人、2050年 23,846千人 2060年 2
3,362千人


2.後期高齢者が増加すればそれだけ一層の介護サービスが求められ、重度介護サービスの市場は拡大すること。

3.しかし、社会保障費抑制の動きは様々な規制強化へとつながり、市場が拡大しているにも関わらず、介護事業の拡大を困難にする可能性が高いこと。

4.ノウハウを持つ介護事業者は国内市場では魅力を感じなくなり、海外に転出し、国内の介護サービスが劣化していく。

5.結果とて、高齢者の介護を行う企業が減少し、高齢者受難の社会問題となる。国家がすべて面倒をみるとすべどれだけの負担になるのか。

成長産業としての介護事業を育成していくことが優先すべきかと思います。その為には規制緩和は不可欠です。

高齢者住宅研究所『サービス付き高齢者向け住宅登録の動向』結果(2012年12月末時点)が発表されました。要点は次の通り。大きな傾向は変わりありませんが、地域特性がよく出ています。

■登録件数
2012年12月末日現在の登録件数は2777件であった。12月単独では172件、2012年4月以降9ヶ月では1709件が登録された。

都道府県別登録件数では、大阪(204件)、北海道(179件)が群を抜いて登録件数が多い。9月末登録件数から、それぞれ47件、39件の増加がみられた。次に続くのは、東京(133件;9月末比較22件増)、広島(114件;同14件増)、埼玉(112件;17件)、神奈川(112件;同14件増)、である。最も高齢化率の高い秋田(29.6%)の登録数は37件(同8件増)、最も低い沖縄(17.4%)では35件(同9件増)であった。

一方で9月末データから140%以上登録件数の増加を示した県がある。大分(148%)、岡山(146%)、福岡(144%)、愛知(143%)、島根(142%)、奈良(141%)、長野(140%)であり、それぞれ37件、54件、95件、103件、17件、24件、42件であった。

■事業者
登録事業者は、株式会社が半数を占める。(56%:1546件/全登録件数2777件)医療法人(15%)、有限会社(14%)が続く。以上の3法人形態の登録件数で全体の8割を超す構成となっており、他の法人形態も含めた全体構成もこれまでのものと変化は見られなかった。

■住戸数
住戸数は89219戸であった。月別登録住戸数をみると、2012年4月以降、毎月4500~6900戸の登録がある。都道府県別では、大阪(8568戸;9月末比較2161戸増)、北海道(6519戸;同1413戸)、東京(5088戸;同872戸)、神奈川(4349戸;同546戸)、埼玉(4073戸;同715戸)、福岡(3769戸;同1200戸)、兵庫(3736戸;同783戸)、広島(3552戸;438戸)、愛知(3484戸;1030戸)、千葉(3193戸;739戸)が多く、3000戸を超す登録がみられた。これは全体の52%となる。
2012年9月末データから160%以上の増加を示した県は、大分(176%;9月末比較473戸増)、長野(160%;同471戸)である。住戸数が1000戸以上の増加を示した県は、大阪(134%;9月末比較2161戸増)、北海道(128%;同1413戸)福岡(147%;同1200戸)、愛知(142%;同1030戸)である。

■設備
居室内設備状況では、トイレ(89213戸/全住戸数89219戸)・洗面(88924戸)はほぼ100%整備されている。収納は96.8%(86450戸)に見られる。キッチンは約45.6%(40745戸)、浴室は約28%(25498戸)に設備されているが、9月末データと比較すると、キッチン、浴室ともに約2%の減少がみられる。全設備があるのは、27%(24164戸)となっており、こちらも9月末データと比較すると1%の減少が確認できる。

■サービス
状況把握・生活相談は、事業者自らによる提供は全登録件数の85%(2362件/全登録件数2777件)・委託による提供は14%(396件)・自らと委託の併用による提供は0.7%(19件)であった。

食事の提供状況は、自らが52%(1453件)・委託が41%(1151件)・併用が1%(29件)となっており、94%が提供している。入浴等の介護は、自らが45%(1256件)・委託が6%(170件)・併用が0.3%(7件)であり、51%が提供している。

調理等の家事は、自らが46%(1289件)・委託が6%(172件)・併用が0.9%(24件)であり、54%が提供している。健康の維持増進は、自らが54%(1500件)・委託7%(191件)・併用0.4%(12件)、61%が提供している。

特定施設入居者生活介護事業者の指定を受けている住宅は5%(131件/全登録件数2777件)であった。

2013年1月20日(日)の午後9時00分~9時49分総合

NHKスペシャルで見出しの内容が放映されました。多くの方々がみられたのではないかと思います。大変ショッキングな内容であったかと思います。

政府が進める成長戦略から取り残された形で、老人漂流社会が拡大しております。評論するのは簡単ですが、その解決策をどのように具体化するか、誰かがやらねばなりません。ハードとソフトの一体となったインフラ整備を急がねばなりません。
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『歳をとることは罪なのか――』今、高齢者が自らの意志で「死に場所」すら決められない現実が広がっている。

ひとり暮らしで体調を壊し、自宅にいられなくなり、病院や介護施設も満床で入れない・・・「死に場所」なき高齢者は、短期入所できるタイプの一時的に高齢者を預かってくれる施設を数か月おきに漂流し続けなければならない。

「歳をとり、周囲に迷惑をかけるだけの存在になりたくない…」 施設を転々とする高齢者は同じようにつぶやき、そしてじっと耐え続けている。

超高齢社会を迎え、ひとり暮らしの高齢者(単身世帯)は、今年500万人を突破。「住まい」を追われ、“死に場所”を求めて漂流する高齢者があふれ出す異常事態が、すでに起き始めている。

ひとりで暮らせなくなった高齢者が殺到している場所のひとつがNPOが運営する通称「無料低額宿泊所」。かつてホームレスの臨時の保護施設だった無料低額宿泊所に、自治体から相次いで高齢者が斡旋されてくる事態が広がっているのだ。

しかし、こうした民間の施設は「認知症」を患うといられなくなる。多くは、認知症を一時的に受け入れてくれる精神科病院へ移送。
症状が治まれば退院するが、その先も、病院→無届け施設→病院・・・と自らの意志とは無関係に延々と漂流が続いていく。

ささいなきっかけで漂流が始まり、自宅へ帰ることなく施設を転々とし続ける「老人漂流社会」に迫り、誰しもが他人事ではない老後の現実を描き出す。さらに国や自治体で始まった単身高齢者の受け皿作りについて検証する。その上で、高齢者が「尊厳」と「希望」を持って生きられる社会をどう実現できるのか、専門家の提言も交えて考えていく。

「愛される会社」の最後の提案です。1月15日の日経新聞に掲載されている最後の部分です。今後の魅力ある会社を作る上で、最大のテーマだと認識しています。
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※社員が生き生きとし、成長を実感できるか。そういう視点から注目度が高まっているのが、長期雇用を前提としないが、従業員が企業の理念と深く共鳴、創意工夫し、一定期間で成長すると「卒業」していく会社だ。

※コンサルタント会社のマッキンゼー・アンド・カンパニーはその代表格だ。3年程度で「次」の階層に上がれない人間は去る。それを前提に社員も入社する。在職中に問題を解決し、社会にインパクトを与える手法を徹底的に身につける。

※採用説明会やホームページでは、独立・転職した社員を「卒業生」として堂々と紹介する。ビジネスの手法で社会問題の解決に取り組む社会起業家も輩出している。「マッキンゼーのような「青臭い会社」が世の中に一つでも増えてほしい」

※安定しているが時に不自由な家族型経営でもなく、短期の株価だけを気にする時価総額経営でもない。社員が生き生きと働き、社会にも株主にも得がある。そんな新しい成長企業、新しい「いい会社」の像が、投資家やコンサルタントの手で生まれつつあるように見える。

引き続き、「愛される会社」について考えてみたいと思います。1月15日の日経新聞を引っ張り出し、参考になる記事を抜粋してみます。

高齢化、環境、エネルギー。日本は課題先進国だ。「解決に取り組む会社は長期的に必ず成長する」と鎌倉投信の鎌田恭幸社長。鎌倉投信の方々がみる成長企業とはどのようなものでしょうか。

■投資の為に、成長企業を選ぶ決め手は社員だという。現場に足を運ぶ決め手は社員だという。現場に足を運び社員と話す。いい会社は社員が理念を共有し、自由に意見を言い、生き生きと働く。

■会社の良さは社員一人一人の表情に出る。まず社員を大切にしなければ現場の力が弱まり、時代や顧客のニーズをくみ取る力も落ちる。新しい価値も創造できない。

■「いい会社」というと終身雇用、年功序列を前提とした「古き良き日本企業」を連想しがち。しかし、「勤続年数の長さは必ずしも必要な条件ではない」と鎌倉投信の新井和宏・取締役資産運用部長は言う。

■「いい会社とは、働いている会社が幸せな会社。思い切り働き、結果を出し、その過程でかかわる人を皆、幸せにするのが本当の仕事。ろくに働かなくても高収入という職場があったとしても決していい会社ではない。命がいきていないから」。大久保寛司・人と経営研究所長も指摘する。

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