無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
高齢社会、貧困、子育て支援などの様々な社会課題が顕在化しつつあります。このような地域社会の課題解決に向けて家族に代わる「新しい身寄り社会」を創造する取り組みとして、2011年から①身元引受サービス②高齢者住宅低価格モデルの開発③中小零細高齢者住宅事業支援サービスを掲げた「ソーシャルビジネス」にチャレンジしています。

2013年02月

本日、日経ヘルスケアの編集担当者の方と現在日経ヘルスケアで連載している「教えて! 高齢者住宅運営のキホン」の追加企画の件で打ち合わせを行いました。

これまで7回連載のところ、既に5回まできているのですが、皆さんの関心が高く、もう少し中身を増やして後5回、合計で12回の連載にできないかという、ありがたいご提案を頂きました。

やはり皆さんの関心は、住所地特例について、利用権や賃借権の違いについて、補助金のメリットについて等より具体的な話に関心が高いようです。

サ高住も既に9万戸の登録を超え、いよいよ運営面の課題が明らかになりつつあるのではないかと思われます。想定される問題点や今後の課題について少しでも参考になるものを皆様に情報提供できればうれしい限りです。

さあ、6回目は併設する介護サービスはどのようなものが良いのか、という内容です。サービス付高齢者向け住宅や住宅型有料老人ホームは外付けモデルだけに、どのようなサービスを組み合わせるのか、これも一つのノウハウとなります。そのような内容を今回のテーマにしています。
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本日はあるソフト会社から介護記録のバーコード化についてお話を聞くことができました。介護業界にもITの波が押し寄せてきています。今日人手不足が慢性化していくなかで、人員の効率化は避けて通れない状況です。

人員は簡単に減らすことはできません。労働集約型の事業であるだけに、人が商品のサービス事業です。より少ない人員でいかに介護の品質を高めるかを真剣に考えねばなりません。
その為には介護の効率化を図らなければならないのです。

その一つの手段として、介護記録にかかる時間をいかに短縮化するかというものです。実際の介護の現場の業務は主体業務と付随業務に分けることができると思います。入浴介助や食事介助等主要なケア業務を主体業務とするならば、記録業務は主体業務に対する付随業務と言えます。

この付随業務を短縮化することでより、主体業務に時間を投入することができるようになりますし、少ない人間でもより多くのケアを行う事ができるのではないかと思うのです。
介護をしながら記録をする、その時間は1日の中でも少なくとも30分以上は費やしているのではないかと思われます。1週間、1ヶ月となると膨大な時間になります。

介護内容を種類別に分類し、バーコード化する。そして、、短時間に介護記録をバーコードリーダーで読み取り、自動計算してくれる。記録を書く時間を短縮化するだけではなく、介護の内容を標準化することで、分類別介護時間の集計・分析を早期に行う事が可能となり、現場の改善が図る。このような仕組みを作りたいと思います。

介護の投入(インプット)とご利用者の問題行動の解決や改善(アウトプット)との相関を見ることにより、より良い介護を目指して進化していくことができる、その為のツールとして介護記録の分類と分析(学習活動)は不可欠ではないでしょうか。

それは、アナログで行うのではなく、デジタル化する事によって初めて、暗黙知を形式知化することができ、ノウハウの共有化を加速度的に行なうことができるようになり、結果として、品質向上につながっていくのです。

あたかも、コンビニがバーコートとポスシステムによって在庫管理と商品開発管理を可能にしたように、介護業界でもこの革新が求められています。

加えて、介護記録が、介護保険請求に連動することで、管理業務も一気に改善が図れます。管理者の記録と請求業務に追われる時間が一気に改善が図られれば、もっと現場の品質管理や労務管理の時間を費やすことができるようになるはずです。そのようなシステム開発にチャレンジをして参りたいと思います。
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サービス付き高齢者向け住宅登録の動向2012.12.31 (:2013-02-19 発表元:高齢者住宅研究所 )について前回に続いて特徴を分析してみたいと思います。

6.サービス費用、食費、共益費の合計で10万円程度でしょうか。食費で平均4.5万円、共益費で平均2万円、サービス・入浴等で3万円とすれば合計で9.5万円となります。
家賃と合計すれば16万~17万円というのがサービス付高齢者向け住宅の平均月額利用料金となるのではないでしょうか?
 この数字は国が当初から見越していた金額といえます。現実的には想定通りの数字といえるでしょう。果たしてこの値段で入れる高齢者はいかほどでしょうか? この値段そのものが富裕層と考えられ、多くのサ高住ができても入居はどうなのでしょうか、心配です。


サービス費用
■状況提供・生活相談の費用設定は、~2 万円が26%(687 件/回答件数2633 件)・~1万円が25%(660 件)、0 円が17%(460 件)、~3 万円が16%(442 件)、4 万円が10%(286件) であった。

■食事の提供では、~5 万円の設定が55%(1465 件 /2633 件)と最も多かった。~4万 円(23%:630 件)、~6 万円(11%:302件)が続く。9 月末のデータと比べ~3 万円の設定が3%(74 件)から7%(187 件)に増加していた。

■入浴等の介護では、0 円が47%(310 件/回答件数654 件)・~1 万円 (33%:222件)の設定が多い。~2 万円(11%:72 件)が続く。調理等の家事・健康の維持増進・その他でも0 円の設定が多く、それぞれ41%(337/回答件数810 件)・61%(761 件/回答件数1245 件)・56%(599 件/回答件数1052 件)であった。同3 項目では、~1 万円の設定も多く、それぞれ42%(345 件)・32%(401 件)・32%(345 件)となっていた。

共益費
■共益費は、~2 万円(29%:809 件 /登録件数2777 件)、~1 万円(28%:769 件)、~3 万円(23%:625 件)の設定が多く、全体の約80%であった。0 円(2%:53件)、不明(2%56 件)を除く2668 件(96%)が設定している。登録件数が多かった大阪では、~2 万円の設定が多く、北海道では~3 万円の設定、東京では~1 万円の設定が多い。

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サービス付き高齢者向け住宅登録の動向2012.12.31 (:2013-02-19 発表元:高齢者住宅研究所 )について前回に続いて特徴を分析してみたいと思います。

5.居室面積別家賃は18㎡~22㎡までは平均5万円、22㎡~25㎡未満では5.5万円で、これ以上は10万円を超えるものが増加する傾向です。全体的に住戸数が最も多いのは6~7万円程度のようです。この後、食費や共益費等の費用も併せて、合計の数字を予測してみたいと思います。

最も住戸数が多い18 ㎡以上20 ㎡未満の床面積区分では、家賃は5000 円(22 戸)~20 万円(20 戸)の幅で設定されていた。最も多いのは5 万円(21%:9171 戸/44526 戸)である。

20 ㎡以上22 ㎡未満では、1万円(49 戸)~53 万円(2 戸)の設定がみられた。5 万円(14%:1808 戸/12215 戸)の設定が最も多く、4.5万(13%:1642 戸)、4 万(12%:1476 戸)が続く。

22 ㎡以上25 ㎡未満では、1 万円(1 戸)~14.5万(16 戸)の設定となっていた。5.5 万円(15%:959 戸/6395 戸)、 3 万円 (14%:885 戸)が多い。この区分から10 万円以上の設定が増加している。

25 ㎡以上30 ㎡未満では、1 万円(2 戸)~45 万円(1 戸)の設定がみられる。多いのは、6 万円(11%:1741 戸/16389 戸)、5 万円(8%:1255 戸)、5.5 万円 (7%:1225 戸)、10 万円(7%:1107 戸)である。

■30 ㎡以上40 ㎡未満は、2.5万円(11 戸)~65 万(1 戸)の設定がみられた。

■住戸数が最も多いのは、7 万円(9%:498 戸/5542 戸)、6 万円(9%:489 戸)である。8 万円(7%:400 戸)が続く。40 ㎡以上50 ㎡未満では、2.5 万円(1 戸)~34 万円(1 戸)の設定で、多いのは6 万円(9%:213 戸/2484 戸)、10 万円(7%:169 戸)、7 万円(同:166 戸)となっていた。

■50 ㎡以上では、4 万円(2 戸)~63 万円(1 戸)の設定で、15.5 万円(7%:113 戸/1659 戸)、15 万円(6%:95 戸)、14.5 万円(5%:76戸)の設定が多い。
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サービス付き高齢者向け住宅登録の動向2012.12.31 (:2013-02-19 発表元:高齢者住宅研究所 )について前回に続いて特徴を分析してみたいと思います。

4.基本的な食事や生活相談はほぼ全部が提供しているが、入浴介助やその他のサービスは約半数であり、75%の介護型の割に、介護サービス等のケアが不十分なサ高住もあるのでではないかと推察されます。尚、特定施設の登録が131件もあることに驚いています。サ高住を特定施設として認可する傾向が強くなっているのでしょうか?実態を調べてみる必要があります。

■状況把握・生活相談は、事業者自らによる提供は全登録件数の85%(2362 件/全登録件数2777 件)・委託による提供は14%(396 件)・自らと委託の併用による提供は0.7%(19 件)であった。

■食事の提供状況は、自らが52%(1453 件)・委託が41%(1151 件)・併用が1%(29 件)となっており、94%が提供している。

■入浴等の介護は、自らが45%(1256 件)・委託が6%(170 件)・併用が0.3%(7 件)。であり、51%が提供している。 ■調理等の家事は、自らが46%(1289 件)・ 委託が6%(172 件)・併用が0.9%(24 件)であり、54%が提供している。

■健康の維持増進は、自らが54%(1500 件)・委託7%(191 件)・併用0.4%(12 件)、61%が提供している。

■その他は、自らが39%(1096 件)・委託4%(114 件)・併用0.8%(22 件)で、44%が提供していた。

■特定施設入居者生活介護事業者の指定を受けている住宅は5%(131 件/全登録件数2777 件)であった。
サービス提供状況
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