無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
高齢社会、貧困、子育て支援などの様々な社会課題が顕在化しつつあります。このような地域社会の課題解決に向けて家族に代わる「新しい身寄り社会」を創造する取り組みとして、2011年から①身元引受サービス②高齢者住宅低価格モデルの開発③中小零細高齢者住宅事業支援サービスを掲げた「ソーシャルビジネス」にチャレンジしています。

2013年02月

サービス付き高齢者向け住宅登録の動向2012.12.31 (:2013-02-19 発表元:高齢者住宅研究所 )について前回に続いて特徴を分析してみたいと思います。

3.フル装備型(自立型)の比率は27%。25㎡以上が25%程度と符合することから、自立型は1/4程度と推察されます。

■居室内設備状況では、トイレ(89213 戸/全住戸数89219 戸)・洗面(88924 戸)はほぼ100%整備されている。

■収納は96.8%(86450 戸)に見られる。

■キッチンは約45.6%(40745 戸)、浴室は約28%(25498 戸)に設備されているが、9 月末データと比較すると、キッチン、浴室ともに約2%の減少がみられる。
設備状況

■全設備があるのは、27%(24164 戸)となっており、こちらも9 月末データと比較すると1%の減少が確認できる。
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サービス付き高齢者向け住宅登録の動向2012.12.31 (:2013-02-19 発表元:高齢者住宅研究所 )について前回に続いて特徴を分析してみたいと思います。

2.サ高住は現実的には介護型が多数を占める。都市部では自立型、地方では介護型の特徴をもつ?

■住戸数が最も多い居室の床面積区分は、18 ㎡以上20 ㎡(50%:44526 戸/全住戸数)であった。 ⇒最低18㎡というギリギリのラインを維持、25㎡と18㎡の差額を埋めるために極力コンパクトにつくる傾向。18㎡未満が何故か9%ある。

■25 ㎡以上30 ㎡未満(18%:16389 戸)、20 ㎡以上22 ㎡未満(14%:12215 戸)、22 ㎡以上25㎡未満(7%:6395 戸)、30 ㎡以上40 ㎡未満(6%:5542 戸)が続く。
 ⇒25㎡未満が合計で80%を占める。

■9月末の対全住戸数構成比と比較すると大きな変化はなく、18 ㎡以上20 ㎡が1%増(9 月末:49%)、25 ㎡以上30 ㎡未満が1%増(同19%)となっている。

■居室床面積別住戸数居室の床面積の詳細をみると、最も多いのは18 ㎡(34%:31026 戸)であった。19 ㎡(15%:13500 戸)、25 ㎡(10%:9104 戸)、20 ㎡(10%:7959 戸)が続く。
 ⇒住戸数居室も18㎡が圧倒的に多く、20㎡未満で約6割。25㎡未満では約7割を占める。
規模別ウエイト

■住戸数が多かった大阪府・北海道・東京の居室面積別住戸数を比較すると、大阪府では18 ㎡以上20 ㎡未満が多く5862 住戸(68%/8568 住戸)、東京都では25 ㎡以上30 ㎡未満が多く2678 住戸(53%/5088 住戸)であった。北海道は18 ㎡以上20 ㎡未満が3061 住戸(47%/6519 住戸) と多かった。
 ⇒北海道尾・大阪では介護型が主流、首都圏では自立型が主流? 東京都はメッセージのCアミーユのシエアが高く、特徴を引っ張っている。
大阪、北海道、東京規模別居室
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サービス付き高齢者向け住宅登録の動向2012.12.31 (:2013-02-19 発表元:高齢者住宅研究所 )について少し触れてみたいと思います。サ高住の現状をみればいつくかの課題が見えてきます。数回にわけて課題をみてみたいと思います。

.サ高住は都市型モデル?

住所地特例が使えないサ高住は人口の多い都市型モデルと言えるのではないかと思います。地方都市の中でも人口の多いエリアに限られるのではないかと推察されます。

■2012 年12 月末日現在の登録件数は2777 件であった。2012 年4 月以降9 ヶ月では1709 件が登録された。 都道府県別登録件数では、大阪(204 件)、北海道(179 件)が群を抜いて登録件数が多い。次に続くのは、東京(133 件;9 月末比較22 件増)、広島(114 件;同14 件増)、埼玉(112 件;17 件)、神奈川(112 件;同14 件増)、である。最も高齢化率の高い秋田(29.6%)の登録数は37 件(同8 件増)、最も低い沖縄(17.4%)では35 件(同9 件増)であった。

■一方で9 月末データから140%以上登録件数の増加を示した県がある。大分(148%)、岡山(146%)、福岡(144%)、愛知(143%)、島根(142%)、奈良(141%)、長野(140%)であり、それぞれ37 件、54 件、95 件、103 件、17 件、24 件、42 件であった。
都道府県別サ高住中登録件数2012年12月


■住戸数は89219 戸であった。 月別登録住戸数をみると、2012 年4 月以降、毎月4500~6900 戸の登録がある。

都道府県別では、大阪(8568 戸;9 月末比較2161 戸増)、北海道(6519 戸;同1413 戸)、東京(5088 戸;同872 戸)、神奈川(4349 戸;同546 戸)、埼玉(4073 戸;同715 戸)、福岡(3769 戸;同1200 戸)、兵庫(3736 戸;同783 戸)、広島(3552戸;438 戸)、愛知(3484 戸;1030 戸)、千葉(3193 戸;739 戸)が多く、3000 戸を超す登録がみられた。これは全体の52%となる。

■2012 年9 月末データから160%以上の増加を示した県は、大分(176%;9 月末比較473 戸増)、長野(160%;同471 戸)である。住戸数が1000 戸以上の増加を示した県は、大阪(134%;9 月末比較2161 戸増)、北海道(128%;同1413 戸)福岡(147%;同1200 戸)、愛知(142%;同1030 戸)である。
サ高住住戸数2012年12月
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先日から、小規模高齢者住宅エルスリーの若き管理者候補の方々との面接を行っております。20代、30代で自分の城を持てることは、とんでもなくすごいことだと思います。

エルスリーは基本、16人の高齢者の共同住宅(住宅型有料老人ホーム)です。そこにデイサービスのスタッフまでを入れると合計で12名前後のスタッフが働くことになります。これまでの50名~100名程度の介護・福祉施設では、上位職が固定してしまい、若い方々が直ぐに管理者になれるとうことはあまりありません。

しかし、10名前後のスタッフを管理して高齢者の生活と介護について責任を持つということは簡単ではありません。

10名前後の人数は飲み屋に行ってもよくまとまる人数だといわれます。しかし、介護の現場にはそれぞれ経験をもった有資格者で構成されている場合が多いのです。

これらのベテランをどのようにマネジメントし、リーダーシップを発揮するのか、ここが一番難しいといえます。どのようにリーダーシップを発揮するのか、管理者候補の方々との問答が続きます。

協調性か?コミュニケーション力か?様々な答えが返ってきますが、皆さん一番大事なことを忘れています。若く、経験がまだ未熟であれば、管理者はできないのでしょうか?決してそうは思いません。若い方でも十分に管理者は務まるのです。

誰よりもご入居者のことを思い、誰よりもスタッフのことを考えることができれば、リーダーシップをとることは可能なのです。その強い思いがあれば、年齢は関係ありません。若さゆえに素晴らしいスピードで皆さんの経験を自分のものとして成長を遂げる事でしょう。

そのような若い方々が介護業界に出てきてくれることを期待します。そのような若い人材の登竜門として、エルスリーを提供することができれば無上の幸せです。
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本日エルスリー管理者候補の方の面接を行いました。続々と優秀な管理者候補の方々が参集しつつあります。大変心強い限りです。本日は改めて我々の目指しているところをお話をさせて頂きました。

本日面接をしました候補者の方は明確な目標を持っておられました。一つは、自分の身内を入れることのできる施設を作りたいということ。もう一つは小学校区に一つずつエルスリーをという我が社の理念を実現したいということ。大変シンプルでわかりやすい目標をもっておられました。それに対して、私からは更に大きな目標を提示させて頂きました。

私はこれからの介護の品質を決定づけるのは情報量だと思っています。コンビニが小売業を情報産業にしたように、エルスリーを今後介護事業を情報産業にするためのインフラとして整備をしていきたいと考えているのです。

30坪に3000アイテムの商品といわれる小規模小売店にPOSシステムを導入することで、コンビニは小売業の情報端末となりました。売れ筋商品を分析し、弛まざる商品開発を行う事で新しい市場、新しい業態を生み出してきました。小売業+情報産業で新しいポジションを作り上げたというべきでしょう。

それと同様に小規模高齢者住宅であるエルスリーも多数展開することで、各施設の介護情報を蓄積し、介護の知識、認知症ケアの知識を共有化するシステムを構築したいのです。

介護と言うアナログの世界に情報システムを導入することでデジタル化し、多くの優秀な介護スタッフの暗黙知を形式知に転換することができ、その知識を共有化することができれば、一気の介護サービスの品質がアップするのは目に見えています。

エルスリーの数が増えれば増えるほど、その知識は膨大な数に達するでしょう。そして各施設がその知識を共有化し、ベンチマークすることで、品質を高め合う、そのような環境を作りたいのです。

そして、そのことで、高齢者住宅を核とした介護事業+情報産業の新しい業態を創り出してゆきたい、そのような思いを話をさせて頂きました。

エルスリーが介護業界革新の情報端末となることができればどれほど素晴らしいことでしょうか。目標は大きいほど良いものです。

このような我々の思いとビジョンに対して賛同して頂くメンバーを広く募集をしております。
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