無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
高齢社会、貧困、子育て支援などの様々な社会課題が顕在化しつつあります。このような地域社会の課題解決に向けて家族に代わる「新しい身寄り社会」を創造する取り組みとして、2011年から①身元引受サービス②高齢者住宅低価格モデルの開発③中小零細高齢者住宅事業支援サービスを掲げた「ソーシャルビジネス」にチャレンジしています。

2013年03月

本日、高齢シェアハウスについての問い合わせがありました。1階をデイサービスとして2階をシェアハウス(高齢者の共同住宅)としたいというものです。高齢者シェアハウスとはどのようなものでしょうか。5室前後のお部屋と、共同の食堂やトイレ、浴室をそなえた高齢者住宅としたいが問題ないかどうかというものでした。

発想は良いのですが、様々な制度的な制約も考えておかねばなりません。まずは、この高齢者シェアハウスにどのような高齢者が入るのでしょうか?1階にデイサービスがあるので、2階にデイサービスを利用する人が入るのでしょうか?

もし、2階に介護が必要な高齢者が入居されると、デイサービスだけでは不足をします。1階に訪問介護事業所を設置して2階の高齢者に介護を提供しようとすれば、それは有料老人ホームとなります。

有料老人ホームは、老人福祉法 第29条に規定された高齢者向けの生活施設で、「常時1人以上の老人を入所させて、生活サービスを提供することを目的とした施設で老人福祉施設でないものをいう。」と定義されていますが、2006年4月の法改正により、10人以上との人員基準が撤廃され、食事提供だけでも生活支援サービスに該当しているということになりました。

この撤廃により、有料老人ホームの定義から外れていた小型の無届施設が一斉に規制を受け、安全基準の徹底など行政のチェックが積極的に行われるようになったのです。まだ記録に新しい”たまゆら”事件の再発防止のために規制が強化されたのです。

高齢者シェアハウスは上記の生活支援サービスを行う事になれば有料老人ホームに該当することになります。生活と介護の分離をきちんと行わないと、この定義に抵触することになるのです。もし、生活支援サービスを行わない高齢者住宅であれば、商品力が低下して入居促進が思うようになりません。

即ち、デイサービス併設高齢者シェアハウスは中途半端な施設になりかねません。当面はサービス付高齢者向け住宅や住宅型有料老人ホームへの転換が望ましいでしょう。
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前回に引き続き、今後の取り組みの方向について掲載しておきます。地域包括ケアシステムの構築は変わりません。特に気になりますは、介護サービス提供体制の充実という部分です

今後、単身・夫婦のみ世帯の増加、都市部での急速な高齢化が予測されるとしています。2025年には、世帯主が65歳以上の世帯のうち、単身・夫婦のみ世帯は2/3以上としています。そして都市圏では今後15年間に高齢者人口が30%程度増加すると述べられています。

それに対して、高齢者のインフラ整備についての記載が余りに少ないように思うのです。

今後の方向性として、地域包括システムの中で、在宅サービス・居宅系サービス等の供給体制の充実として、24時間対応の訪問サービスや、サービス付高齢者向け住宅の制度化等を謳っているのですが、従来の枠を超えるものではありません。

どうして、日本ではインフラ整備についての認識が足りないのでしょうか? 単身・夫婦世帯が増加するということは、従来の家族介護を前提とした介護であり、それが困難になりつつあるから地域で面倒をみましょう、だから包括ケア? これでは誰がその介護の主体となるのでしょうか? 地域包括ケアの最大の問題は誰がその核となるのかの議論が不足していることです。

ハードとソフトが介護度別に一体的に整備をされて、始めて安心して暮らせる環境ができるにも拘わらず、自立から介護に至るハード面の整備についてあまりに議論が不足しているように思います。地域包括ケアという言葉だけでは具体性に欠けます。それゆえに無駄な給付がはびこることになるのではと心配しています。ハードとソフトの一体的な取り組みが求められます。
社会保障と税の一体改革データ④
社会保障と税の一体改革データ⑤ 
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前回に続いて、これからの介護分野の今後の方向について記載しておきます。今回は介護サービス体制や能力に応じた費用負担の公平化という内容です。介護報酬を施設から在宅へ、特に、医療と介護の連携強化等に予算が振り向けられそうです。併せて、不足する介護人材のマンパワー増強に予算がつけられるようです。
釈迦保証・税一体化③-1
社会改革・税一体化③-2 

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前回に続いて、これからの介護分野の予測について記載しておきます。今回は介護給付と保険料の推移についてです。2025年には21兆円程度の総給付額になりそうです。
総給付額推移

総支給額推移2 


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社会保障審議会介護保険部会(第42回)資料に掲げられていた、いくつかのデータや考え方について数回に分けて御紹介しておきます。今後の介護事業を展開する上で、大いに参考になる部分ですので、これらの議論を踏まえて、将来の計画を建てる必要があります。

第1回 今後の介護保険を取りまく状況について
社会保障と税の一体改革データ①
社会保障と税の一体改革データ②
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