無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
豊かな高齢者社会の構築に向けて、日々尽きることの無い気付き、出会いを綴って参ります。

2013年05月

先週は外国人留学生の面接を行いました。一人は中国人、もう一人はネパール人の学生です。来年3月に日本の大学を卒業することから、現在就職活動を続けておられます。

先般、留学生を対象とした会社説明会の場がもたれ、そこで日本の介護に関心をもった学生が数人おられました。詳しい話を聞き、面接に臨んでこられたものです。日本の若者と異なり、いつくかの共通点がありました。

1つは、ビジネスとしての介護、もう一つは、高齢者に対する思い、もう一つは日本で働きたい、というものです。

面接の話をしていて、何か、日本人以上に親しみを感じることに我ながら驚きました。それは、高齢者に対する思いがあることでしょうか。当然自分の親はまだ介護という段階ではありませんが、祖父や祖母に対する思いは日本人以上に身近なものを感じました。家族制度の違いでしょうか。

それと、日本の介護事業をビジネスとして有望であると確信している点です。介護事業の現場での仕事も厭わない、更に、そこで介護技術を学ぶだけではなく、その延長上にビジネスとしての事業への参画に強い意欲をもっているということです。

当然、環境に恵まれている日本で働きたいという強い意向をもっていますが、将来は国に帰り、介護の事業を行い、国に貢献したいという思いは共通しています。

内定が決まっても当然来年3月の卒業と同時に就職となりますが、それまでに現地で少しでも働いてみたいという考えも持っています。現在は就学ビザで来ているだけに、働ける時間が週28時間と限られていますが、是非、現地でアルバイトとして働いてみて頂きたいと考えています。将来の人材として有望と判断します。

昨日、西のホーム長候補2名の面接を行いました。一人は管理栄養士の資格と介護の上位資格を持ち、幅広い観点から高齢者ケアを考えている方、もう一人は10年にわたって、施設の 立ち上げからデイサービス管理者をつとめた経験をもつベテラン。

2人に共通しているのは、その経験の豊富さでありました。最近はこのようなキャリアを持つ管理者のメンバーが来てくれるようになりました。

管理栄養士の資格を持ち、大学や研究機関で様々な論文を発表してきた彼女とは現在のエルスリーの食について意見交換をさせて頂きました。認識を共有して頂いたのは、今後食事については、ナショナルブランドとローカルブランドの併設型を目指すという方向性です。

彼女はこれまで食を通して地域の介護を考えてきただけに、エルスリーを通して食事と介護の新しいモデル開発に取り組みたいと提案を頂きました。全国展開をしているエルスリーにとってナショナルブランドの食事だけでは地域性が生かせません。

コンビニと一緒で95%のナショナルブランドに5%のローカルブランドが組み合わさって最強の給食システムが構築されると考えています。

全国統一メニューに加えて、如何にローカルメニューを組み入れるか、食のプロとしてエルスリーの食体系を考えて頂けそうです。当面はエルスリーの立ち上げをベースに、このエルスリーで食の研究をして頂き、その取り組みを地域そして全国に普及させる、そのような今後の取り組みについて方向性を確認しました。 

今まで不足していた食の専門家を採用できればこれからの地域に密着した食事の提供ができるのではないかと大いに期待をしております。

昨日と本日、福岡県朝倉市に開設されたエルスリー福岡朝倉の内覧会が開催されました。今回のエルスリーモデルは初めての医療法人オーナーの賃貸物件です。

ドクターが病院に隣接した土地にエルスリーを建築し、それをエヌ・ビー・ラボが一括借り上げを行うもので、医療法人との本格的な連携タイプと言えます。医療連携が図れるということで介護度の中・重度方々も対象として上がってきているようで、早速医療連携の効果が出始めています。

お蔭をもちまして、オープン前の段階で30件ほどの申し込みを頂いております。これからしっかりと見極めさせて頂き、早期ご入居に向けて動いて参ります。関係の方々のご協力に感謝申し上げます。 
<病院の駐車場よりeL3を臨む>
 朝倉病院駐車場からの外観
<隣接する医院> 
朝倉病院に案内   
 <エルスリー入居者募集>
朝倉外観1 
 <モデルルーム>
朝倉モデルルーム

特養の内部留保3億円超、1施設平均 「過大」指摘 (日経新聞2013/5/21 23:17 記事)が下記により掲載されました。

民間企業が血のにじむような努力をし、し烈な競争を展開している中で、特養には、負担軽減措置・補助金・助成金といった様々な優遇制度があり、尚且つ、相部屋タイプの施設を温存して、価格競争力をもって高齢者の囲い込みを行っています。

その結果として多額の内部留保をため込んでいるとすれば、これはどう考えてもおかしいといわざるを得ません。介護保険の趣旨は一体何だったのでしょうか?
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■社会福祉法人などが運営する特別養護老人ホーム(特養)の内部留保に注目が集まっている。厚生労働省が21日公表した委託調査によると2011年度末時点で平均約3億1千万円で、総額では2兆円規模。過大な内部留保を福祉サービス拡充や職員の待遇改善に活用すべきだとの指摘はやまない。厚労省が15年度に予定する介護保険制度改革の論点になりそうだ。

■社会保障審議会の専門委員会で調査結果を示した。12年9~12月に実施し、対象の特養6104施設のうち1662施設(27.2%)について内部留保を把握。繰越利益に相当する「次期繰越活動収支差額」と人件費や施設整備関連などの積立金を合計して算出した。

■内部留保は1施設平均で3億1373万円となり、ほぼ同じ算出基準を使った10年度末時点の3億782万円から横ばい。調査対象の特養全てが同額の内部留保を抱えると見ると、総額は1.9兆円超となる。平均の総資産額は9億7827万円。外部から「内部留保が過大」と指摘された後も実態が変わっていないことが明らかとなった。

■特養については、11年ごろから「内部留保を過大にため込んでいる」と批判する声が強まり出した。厚労省が11年末に示した内部留保のデータを分析する形で、12年7月には財務省が特養の財務状況について発表。内部留保が多額なほど、利用者負担を軽くする措置の実施率が低いほか、会計処理が不適切な施設もあるなどと指摘した。

■特養の内部留保を単に施設の維持運営に限らず「新たな福祉サービスの提供に充てて社会に還元すべきだ」(キヤノングローバル戦略研究所の松山幸弘研究主幹)との声は多い。介護は他の産業に比べ賃金が低水準にとどまり離職率が高い問題もあり、特養の内部留保を職員の処遇改善に使うべきだとの指摘もある。

■ただ特養の側からは「多くが土地や建物など固定資産に投入され現預金として積み立てていない」「建て替えに備えた資金が必要」などの異論や不満も多い。そこで厚労省は現預金を主とする「実在内部留保」を新たに定義した。この場合、1施設あたり平均額は1億5563万円となる。

■だが「多額をため込んでいる施設は少なくない。特養で純資産額が総資産額の約8割も占めるのは過剰」(松山氏)との批判はやまない。専門委員会でも「資金の使途を明らかにすべきだ」などとする指摘が相次いだ。

■厚労省は医療や介護、生活支援などのサービスを地域で一体提供する「地域包括ケアシステム」を、団塊の世代が75歳以上になる25年までに実現する方針。そのサービス提供の担い手の一つに特養などを経営する社会福祉法人を位置付けるが、特養や社福法人への厳しい批判は見過ごせない。

■厚労省は全ての社会福祉法人の財務諸表についても公表する方針を決めている。特養の内部留保をめぐる議論は、「埋蔵金論争」として今後社福法人全体に広がる可能性がある。

5月21日の朝日新聞に見出しの記事が多きく取り上げられておりました。余り知られていない情報だけに、その数と推移について注目しています。主な内容を抜粋しておきます。
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■中国を中心に少なくとも217人の外国人の若者が日本の看護師国家試験に合格し、民間の病院で働いていることが朝日新聞の調査でわかった。深刻な看護師不足を背景に、国内のNPO法人が中国の大学などと病院側の橋渡し役になり、3年ほど前から急増。経済連携協定(EPA)で来日したインドネシア、フィリピン人看護師(96人)の2倍を超えた。

■国籍別では、中国183人、ベトナム30人、韓国4人。勤務先の病院は、大半が首都圏か関西だ。

■NPOは、朝日新聞が確認できただけで首都圏に3、関西に1。この4法人が217人のうち212人を病院側に紹介した。残り5人は病院側が独自に探し、雇用していた。4法人のうち3法人(東京都、京都府、埼玉県)は2006~09年に設立され、中国からの受け入れを本格化させた。

■NPOが中国を主な対象にするのは現地大学からの要請があり、同じ漢字圏で日本語を習得しやすいからだ。NPOは病院からの寄付などで運営されている。

■NPOが紹介した中国人らの国家試験の合格率は70%~90%と、日本人に迫る。NPOの仕組みで共通するのは、手厚い日本語学習支援だ。現地の医科系大学と提携し、大学に日本語講座を設け、優秀な学生をの中から来日候補生を選別。来日後は、受け入れ予定の病院が日本語学校に通う費用を援助する。看護助手として雇用するなどし、生活面でも支える。

■但し、EPA枠の候補生より厳しく、国家試験の2年以内の合格が求められており、受験前に「日本語能力試験」の最上位の「N1」に合格しなければならない。

【神元敦司】

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