無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
豊かな高齢者社会の構築に向けて、日々尽きることの無い気付き、出会いを綴って参ります。

2013年12月

前回に続いてフィリップ・コトラー氏の次代を生き抜く投資のカギについて紹介をしてみたいと思います。

今回は、イノベーティブになる組織作りです。大変刺激的なお話です。

■いろいろな事例を考案し、「イノベーションのAtoF」をモデルにまとめた。この「AtoF」とはアイデアを思いつく人(ブラウザー)、試行可能なコンセプトに変える人(クリエーター)、ビジネスモデルに発展させる人(ディベロッパー)、新製品や新事業を立ち上げる能力のある人(エグゼキューター)、資金を供給できる人(ファイナンサー)だ。

■イノベーションの神髄は経済学者、ジョセフ・シュンペーターが指摘した「創造的破壊」だ。かつてはどの業界も変化はゆっくりと進行したが、今日では多くの業界で劇的な破壊的変化が起きている。

■ネット社会は家や車などの資産を保有する人が、見知らぬ人に貸し出すビジネスも生み出している。消費者同志が貸し借りする「コラボラティブ(協調)消費」と呼ばれる行為で、従来の商習慣とは次元が違う。

■どの企業も既存の事業を破壊しかねない新たな脅威に敏感であるべきだ。また、手遅れになる前に自らが破壊的モデルに投資して、破壊に回るべきだ。

10月に来日した際のイノベーションに関する講演でこう締めくくった。

「5年先に今のビジネスモデルは通用しないであろう」

日経新聞の「私の履歴書」にフィリップ・コトラー氏が次代を生き抜く投資のカギとして「水平思考のアイデアを」という内容でお話しておられます。

「イノベーターが新たなアイデアを生み出すときに何が大切か」、そのヒントは「水平思考の世界」(エドワード・デ・ボノ著)と言われます。

ある事を突き詰めて考える垂直思考よりも、いろいろな視点から考える水平思考のほうがアイデアを生み出しやすいことが説いていると言われます。

例えば、シリアルメーカーの場合、新しいシリアル商品を考える(垂直思考)のではなく、シリアルを使って他に何ができるかを考える(水平思考)ことだ。

日本だとユニ・チャームが生理用品から始まり、子供用から大人用おむつ、ペットシートなど吸収体を軸に水平展開している。

これは非常に考えさせられる内容です。新たな事業を開発するのではなく、現在ある事業の周辺部分に事業分野を広げていく(水平展開していく)発想、それは劇的な破壊的変化が起きている今日を生き抜く一つの手段かもしれません。

次回は、イノベーテイブになる組織作りについてご紹介したいと思います。

前回に続き東京大学の飯塚敏晃教授のお話を続けたいと思います。患者・医師・保険者の間に情報の差が存在し、データ活用により、その差を埋めていこうと提案されています。その通りだと思います。
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国民医療保険者が果たしうる役割とは?

一つは患者側への働きかけである。
患者は医療保険で自己負担が軽減されるため、医療サービスを過大に利用する可能性がある。又、将来重篤な病気を患う可能性が大きい場合でも、患者自らその可能性を把握するのは難しく、十分な健康管理がなされないかもしれない。

保険者がレセプトなどのデータを用いこのような患者に働きかけることで、医療資源を有効に活用することが可能である。

二つには医療提供者への働きかけである。
ここでもレセプトデータなどの活用の余地が大きい。近年、大病院での入院治療に関しては診療行為に関するデータの蓄積と、それを用いた治療プロセスの標準化や適正化が試みられているが、外来診療については、取り組みが遅れている。

外来診療は出来高払いが中心のため、過大な診療がなされる可能性があり、データを用いた診療行為の標準化や適正化に関して保険者が果たしうる役割は大きい。

保険者が患者や医療提供者に対し新たな働きかけをする際、重要なのは、その効果が検証可能な形で新たなプログラムを導入することだ。

このようなデータに基づくプログラムの検証は日本ではなじみが薄いが、諸外国ではデモンストレーションプロジェクトと呼ばれ、医療・介護の分野で頻繁に行われている。

例えば、米国においては、介護施設への支払いに成果主義を取り入れた場合、介護の質にどのような営業を及ぼすか実証評価されている。

科学的検証の枠組みの欠如は、日本の医療・介護政策に共通する課題であり、改善が望まれる。

11月19日の日経新聞に見出しの記事を見つけました。東大教授の飯塚 敏晃氏が医療効率化への課題と題して論文を載せておられます。

医療資源を効率的に活用するために、レセプト(診療報酬明細書)および健康診断(健診)データをどう活用すべきか、そのための課題を提案されています。

ポイントをまとめてみたいと思います。我々も介護データをどのように活用するかにチャレンジしています。大いに学びたいと思います。
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■医療の分野では、患者と医師、医師と保険者(市町村や健康保険組合など)患者と保険者の間に、持っている情報の差(非対称性)があり、医療資源が効率的に活用されない可能性がある。

■質の高い医療が低コストでなされるために、保険者が患者の代理人として果たすべき役割は大きいが、我が国において保険者はそのような役割をほとんど果たしてこなかったと言えよう。

■その理由として、十分なデータがなく診療行為の実態把握が容易でなかったこと、医療資源を有効に活用するインセンティブが弱いこと、政府が医療サービスの価格や範囲を一律に決めていることなどがあげられる。

■近年、患者に対する診療行為に関して医療機関が保険者に請求する医療費の明細であるレセプトや、診療データの収集が進んでおり、保険者による活用の可能性が開けつつある。

次回は保険者が果たしうる役割について、報告したいと思います。

<次回に続く>

コンビニの出店が続きます。飽和を口にする業界関係者が再び増える中、セブンだけが15ヶ月連続で前年比でプラスと「一人勝ち」の構図です。いかに消費者のニーズをすいあげるか、そのマーケティング力を学びたいと思います。
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■「世の中の変化に対応できない企業は退場せざるを得ないが対応し続けられれば大きく伸びる」(鈴木会長)と自信を示した。

■鈴木会長は今後「(消費ニーズをすくう)網の目を細かくする」ことが不可欠とみる。2人以下の世帯が6割に増えるなか、日持ちする総裁を充実させ自炊を避けたい人を取り込む。高齢者や共働き世帯向けに宅配事業の売上高を5倍の1千億円に伸ばす。

■鈴木会長が次の10年の成長の原動力とみているのが、急拡大するネット消費と実店舗を有機的に組み合わせる「オムにチャンネル」戦略だ。

■今後セブン&アイは百貨店やスーパーなど多様なグループの事業も巻き込みながらネット事業を強化できるかが課題だ。

■グループで扱う商品をコンビニで渡すだけでなく、コンビニだけで1日の来店が1800万人という顧客基盤を自社サイトの集客につながる具体策も問われそうだ。

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