無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
高齢社会、貧困、子育て支援などの様々な社会課題が顕在化しつつあります。このような地域社会の課題解決に向けて家族に代わる「新しい身寄り社会」を創造する取り組みとして、2011年から①身元引受サービス②高齢者住宅低価格モデルの開発③中小零細高齢者住宅事業支援サービスを掲げた「ソーシャルビジネス」にチャレンジしています。

2014年04月

<前回に続く>

4月28日 ミスマッチ解消険しく

・2月の完全失業率は3.6%。失業率は、景気が悪く仕事がないために起きる「景気要因」と、働く人の希望と企業の求人が異なる「ミスマッチ要因」に分けられる。

・ニッセイ基礎研究所によると、景気要因の失業は0.1%まだ低下した。1993年の水準まで下がっており、需要不足で職にありつけない状況はほぼ解消した。業種をまたぐ人材の奪い合いも起きやすくなる。一方、ミスマッチ要因の失業率は3.5%分。景気との連動性が小さい分、解消への道のりは険しい。

・人手不足が深刻な介護分野は、「低賃金・重労働」の壁が厚い。月給は全産業平均で32.6万円だが、介護職員は21.8万円。通常の労働市場なら、人手が集まらなければ賃金が上がる。だが、国費も投入する介護業は賃金の変動を通じた需給調整が進みにくい。

・財政資金に限りがあるなか、打開策は何か。賃金分配の原資を増やすためにも、介護業の経済の在り方と生産性向上の余地を点検する必要が高まっている。
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<前回に続く>
・介護人材の供給をどう増やすか。「考え込んでいても時間を浪費するだけだ」。介護人材の派遣を手掛ける「かい援隊本部」(東京・品川)会長の新川氏はこう語る。
2年前に事業を始めて以来、介護の現場に送り込んできたのは、累計で200人に及ぶ平均69歳のシニア世代だ。

・派遣先での仕事は脇役だ。食事を選んだり掃除をしたりする仕事が多い。派遣する人の収入は週3日働いて月8万~9万円。それでも年金暮らしのシニア世代が「小遣い稼ぎに働きたい」と応援してくる。

・気が利く脇役がいることで重労働の介護福祉士の負担が減り、介護人材の不足も補いやすくなる。だわ総研経済調査部の近藤シニアエコノミストは「零細事業者がほとんどの介護の世界では分業や大規模化が遅れており、生産性を引き上げる余地が大きい」と指摘する。

・世界最高で高齢化が進む日本。課題先進国の重圧が、経済の現場で知恵や工夫を生む。政府の政策は追いついているだろうか。

・介護人材の供給不足が避けられないなら、介護需要そのものを減らす発想も必要となる。日本と同じように人口減と介護重要増に直面するドイツ。介護が必要な人の自立を促す「ロボットスーツ」を昨年、公的保険の対象に加えた。日本では需要を減らす介護予防の視点が乏しい。保険給付の対象に加える議論もドイツと比べ遅れている。眠れる資源はまだある。

<次回に続く>
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看護師業界の離職率に関係者悩み外国人導入の必要性を訴える  [マイナビニュース2014/04/27]

介護の業界もそうですが、看護の世界も人手不足とそれに伴う離職率のアップに悩んでいます。定着率向上のための対策が必要です。意識改革上でも外国人導入も必要ではないかと云う本音の部分に共感します。

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「うちの病院は毎年20~30名ほど看護師を採用しますが、同じ年に10~20名くらいが辞めていく。離職率だけを見れば、看護師の世界はまるでブラック企業ですよ。

春先に毎年多くの看護師が退職していくのは、もはや風物詩ですね」そうため息混じりに話すのは、都内某病院の事務スタッフ。手厚い体制が敷かれている私立病院などは別かもしれないが、縦割りの体制が当たり前の国立病院・公立病院では、看護師の離職率は軒並み高いという。

慢性的な人手不足によってもたらされるオーバーワークや労働環境はもちろんのこと、公務員が院内を仕切るためお役所的な風通しの悪さがあったり、院内の派閥争いに辟易して辞めていく者も多いのだとか。

「1年もたない看護師もいますけど、3~5年目に辞めてしまう看護師が意外に多い。というのも、前述したように退職する看護師が多いので、そのしわ寄せが残った看護師に向かってしまう。例えば、馬車馬のように必死に働く期間が終わり、ようやく余裕が出てくる3年目あたり。

本来であれば一息つける段階なのですが、新人を育てることのできる看護師の人材不足もあって、今度は基本業務に加えて育成の面倒まで見なくてはいけなくなる。するとそれに耐えかねて辞めてしまう・・・新人の看護師を育てることができないと、回りまわってその後の離職率も高めてしまう悪循環につながるんです」(前出・医療スタッフ)

労働環境を良くすることが、なによりの処方箋なのだろうが、なかなかそうはいかないのが現状だ。加えて、離職率を高める大きな要因としてこんな理由があるという。

「看護師というのは“濡れ手に粟”なんです。辞めても、比較的再就職しやすい。普通であれば、再就職をするというのはとても負荷のかかること。ですが、高齢化社会になりつつある日本では、多くの病院が慢性的な看護師不足に悩まされている。特に地方になればなるほど不足しているでしょう。日本という大きなくくりで考えたときに、退職する人の数よりも、採用募集数のほうが上回りがちなんです」(前出・医療スタッフ)

なるほど確かに、若手時代にプライベートの時間を犠牲にしてまで働きたくない、数年休んでまた働けばいいや…と考えてしまう人が増えてしまうのも納得だ。

「看護師だけでなく、病院全体として考えていくべき問題。仕組みを変えていかないと、病院も人材も育っていかない。危機感を持つために、やはり私は外国人スタッフの導入をもっと推進していくべきだと思います。うかうかしていたら、働き口がなくなるという意識がないことには、退職と再雇用の繰り返し。劇薬になるかもしれませんが、意識を変えるためには必要なことだと思いますね」(前出・医療スタッフ)
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スーパーが都市部で小型店の出店を増やしています。主要22社の2014年度の主点数は合計195店で、このうち4割は標準より小さい店舗となると云われます。ポイントは次の2つ。 ■都市部で高齢化が進み、徒歩で行ける店舗のニーズが高まるとみて大型店中心の戦略を見直す。コンビニエンスストアーは生鮮品の扱いを増やしており、スーパーとの垣根が崩れつつある。 ■小型店舗の出店数は建築コストの高騰に対応する狙いもある。14年度の新規出店に伴う設備投資額を明らかにした10社の総額は753億円。投資額は前年度実績から5%の増加にとどまる。 新潟の社会福祉法人こぶし園はこれまでの大型特養を小規模特養に転換を図り、高齢者の多数いる街中に分散型の施設群を作ろうとされています。これからの高齢者住宅の在り方も同様な展開になるのではないでしょうか? 高齢者を大規模な施設で囲い込む時代は終わりをつげ、街中に分散型の小規模高齢者住宅群によるインフラ整備が進んでくるものと思われます。
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昨日はある西の地方都市で医療法人の高齢者住宅のご相談を受けました。私どもも西は沖縄を含む九州から中国地区と複数の高齢者住宅を運営をさせて頂いていますが、医療法人の介護に取り組むケースは非常に多くなっています。

昨日のブログにも書きましたが、「近い将来、地方部では医療・介護需要が減り始める」ことが予測されます。特に西日本では核家族化の進展が進んでおり、高齢化が一気に進んできたということもあり、医療分野の高齢者の囲い込みが進んでいるのが実態です。

恐らく医療だけではメシが食えなくなる時代がきつつあるのではないかと思われます。人口に対する病院の数も西の方が圧倒的に多いと云われます。今後は患者の奪い合いが激化してくることが予測されます。

本日ご相談を受けました病院も既にグループホームや社会福祉法人の経営も行っております。今後更にニーズが高まるでそう医療依存度の高い高齢者の受け皿づくりに乗り出しておられます。

ニーズのあるところにビジネスありで、民間の新しいノウハウを入れて医療連携型の高齢者住宅事業に乗り出そうとされています。
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