無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
豊かな高齢者社会の構築に向けて、日々尽きることの無い気付き、出会いを綴って参ります。

2015年02月

介護職「30万人不足」 厚労省、2025年度時点の推計示す(2015/2/16 ) 厚労省は2025年には介護職員が30万人不足とする見通しを発表していますが、現状177万人とすれば、約70万人不足することになります。この後、40万人増加するという根拠は何でしょうか?全国の行政からの積み上げといわれますが、その根拠は明確ではありません。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 厚生労働省の推計によると、介護に携わる職員の数は高齢化がピークを迎える2025年度時点で約30万人不足する見通しで、同省は2015年2月13日、介護職員の確保に向けた対策を自民党の関係会議に示した。 日本経済新聞電子版が同日付で報じた。すでに決めた介護職員の賃上げに加えて、若手が辞めないよう企業内保育所での子育て環境を整えるほか、いったん辞めた介護スタッフの職場復帰の仕組みづくりや、介護未経験の高齢者に研修を施すなど、介護職に参入しやすいような促進策を15年度からはじめる。 厚労省が示した25年度時点の介護職員の需給推計では、必要な職員数が248万人に対して、確保できる職員数は215万人にとどまる。介護職員は、2013年度で非常勤も含め約177万人。仕事の労力が重い割に賃金水準が低く、慢性的に人手不足が続いている。 一方、介護が必要な高齢者は、軽度の人も含め約564万人。団塊の世代が75歳以上になる25年度にはさらに膨らむ。

「介護報酬、減額っていいこと? 事業者・利用者への影響は」 朝日新聞 2月21日(本紙記事より) 4月からの介護報酬の減額について、その影響を探ってみたいと思います。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 介護保険サービスを提供した事業者に支払われる「介護報酬」が、4月から引き下げられる。収入が減る事業者には「介護崩壊」への強い不安が広がる一方、介護保険料やサービスの利用料が安くなるのも事実だ。介護の現場にどんな影響があるのか。  ■事業者 経営に打撃、サービス休止も 介護報酬引き下げは事業者には打撃で、サービス休止を決めたところもでてきた。  富山県内でショートステイ(短期入所生活介護)を運営する事業者は、3月末で事業所を休止する予定だ。ここ数年、競合する事業者が増えて赤字が続き、減額改定が決め手になったという。  ショートステイの基本報酬は約5~6%下がる。この事業所は職員10人弱の人件費を支払うめどもたたなくなった。利用者は1日7~8人。食道や肺の機能が落ちて食事介助に2時間近くかかるなど介護度が重い人も多く、休止後の受け入れ先を探し始めた。「消費税を8%に上げたのは社会保障の充実が目的だったはずなのに」。運営法人の幹部は声を落とす。 認知症グループホームも基本報酬が約6%下がった。仙台市などで複数のグループホームを運営する「リブレ」は、職員の処遇改善のための加算をのぞくと、一つのホームで年間約300万円の減収を見込む。夜勤体制の加算は新設されたが、人手不足のなか、宿直できる人を確保する見込みはたたず、加算を取るのは簡単ではないという。  介護度が重い人への対応に手厚くする方針にも懸念の声がある。訪問介護事業などを手がけるNPO法人「ACT昭島たすけあいワーカーズ大きなかぶ」(東京都)の事務局長・牧野奈緒美さんは「事業者が介護度の重い人ばかりを優先し、軽い人が見捨てられるのでは」と危惧する。  訪問介護につく新たな特定事業所加算は、利用者のうち要介護3以上や認知症の症状が進んでいる人が6割以上いれば、報酬が上乗せされる。ただ、多くの場合、利用者の7割は要介護2以下の人だ。「軽度の人の介護度が重くならないように支える、という視点が欠けている」  改定の目玉の一つが、介護職員の給料アップのための処遇改善加算の拡充だ。1人月額1万2千円相当を上乗せできるようにすると国は説明する。認知症デイサービスやグループホームなど7事業を運営するNPO法人「暮らしネット・えん」(埼玉県)でも、4月からこの加算で職員の賃上げをはかる計画だ。ただ代表理事の小島美里さんは「加算はいわば『おまけ』。3年後の報酬改定で維持されるかもわからない。処遇改善のためのお金は基本報酬に入れるべきだ」と言う。

認知症最新ニュース 認知症ねっと(2015年2月19日) 厚労省「高齢者虐待の調査結果」発表 介護施設被虐待高齢者の84.8%が認知症 高齢者の虐待の調査結果が報告されています。増加傾向にあります。特に認知症高齢者に対する虐待の比率が高いという結果になっています。先般、無届けの高齢者住宅は虐待が多いという内容のことをテレビで言っておられる方がいましたが、果たしてそうでしょうか? 逆に人員比率の厳しい特別養護老人ホーム等の施設での虐待が多いのではないでしょうか?一度分析をしてみる必要があります。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 高齢者虐待防止法にもとづく調査 厚生労働省が、「全国の市町村および都道府県においておこなわれた高齢者虐待への対応状況」についての調査結果を公表した。平成18年4月に施行された「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」(高齢者虐待防止法)にもとづいたものとなる。 少し大きい文字介護施設での虐待、認知症高齢者84.8%それによると、特別養護老人ホームなど介護施設の職員による高齢者への虐待は、2013年度に221件あったことがわかった。前年度にくらべ66件(42.6%)も増える結果となった。 さらに被虐待高齢者総数402人のうち、「認知症高齢者の日常生活自立度2以上」の人が、84.8%の341人にも上ることもわかった。 入所系施設において虐待をうける高齢者の認知症の程度と虐待の種別の関係については、自立度4の場合、心理的虐待・介護の放棄などにくらべ、身体的虐待をうける割合がとくに高かった。 養護者からの虐待 また、在宅で高齢者を養護している家族によっておこなわれる虐待にも、深刻な課題がある。被害者は1万6140人。うち47.9%が認知症。虐待の種別としては、身体的虐待が最も多く、心理的虐待、介護放棄、経済的虐待と続く。 虐待をうける高齢者に認知症がある場合、虐待の深刻度は増し、自立度3以上でこの傾向は強くなる。また、虐待者の続柄は、「息子」が 41.0%で最も多く、ついで「夫」19.2%、「娘」16.4%であった。 市町村からの介護者支援態勢を 虐待事例への市町村の対応は、「虐待者からの分離」策として「介護保険サービスの利用」「医療機関への一時入院」があげられる。分離しない事例では、「養護者に対する助言指導」が 最も多く、ついで「ケアプランの見直し」がなされている。 最近では、介護施設での虐待が疑われる事件や、在宅介護をする家族による暴力のニュースが後を絶たない。場合によっては、死亡にいたるケースもある。 認知症の高齢者を介護する家族には、外からはわからない悩みや心身のストレス、孤立感や貧困の実態がある。身内の虐待という悲劇を生まないためにも、市町村では、介護者を支援する態勢を整えていく必要がある。

平成27年度介護保険制度改正とこれからの高齢者の住まい (読売オンライン 2月19日)

読売新聞の記事に2030年問題が取り上げられています。どこで死を迎えるか、中長期の高齢者の住まいのあり方を考えさせられます。
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介護保険制度改正が4月に迫る中、高齢期の生活設計をあらためて見直すことが必要です。これからの社会の変化を見据え、どのような暮らし方をするか、しっかり考えましょう。
4月に介護保険制度が改正されますが、過去何度か検討されては実施に至らなかった厳しい内容となります。今回の改正の一例をまとめてみました。

 一定以上の所得のある高齢者や資産の多い高齢者は、介護保険サービス利用時の負担が増えます。特養ホームへの入所は今でも簡単ではありませんが、入所要件が更に厳格化されます。特養ホームは廉価であることが魅力でしたが、費用的な負担も上がり、一部の民間介護施設との価格差が縮まるでしょう。

 また、軽度の「要支援1・2」の一部サービスは、地域支援総合事業に移行するため、今後は居住する地域でサービスや費用の内容が異なる可能性があります。

 今後さらに増加する高齢者人口や財源不足を考えると、これからも厳しさが増していくものと思われます。

 高齢期の生活設計をするにあたって、今回の介護保険改正は少なからず影響を及ぼしそうです。

5年先、10年先を考えた暮らし方

 10年後、いわゆる団塊世代が後期高齢者になり、要介護人口が大幅に増えると予測されています。またそれにともない、75歳以上の世帯が65歳~74歳の世帯より多くなり、さらに独居高齢者の増加も見込まれています。このほかに懸念されることは、介護を担う人材が十分に確保できるかどうかという点です。介護の需要に供給が追い付かない場合、生活の質の低下も否めません。

 また生活の質だけでなく、今の住まいの周辺環境も、今後変化していくところが多いでしょう。空き家問題も深刻化しており、高齢者世帯が抱える不安と切り離せません。5年先、10年先に今の住環境はどうなっているか、その時に自分自身や家族の心身が衰えている場合、安心して暮らせる状態かどうか、想像力を働かせて考えてみてください。

最期をどこでどう迎えるか?

 団塊世代が後期高齢期に入る「2025年問題」のあとには、年間死亡数が大きく増える「2030年問題」もあります。2012年に約120万人だった年間死亡数は、2030年には160万人を超えると予測され、誰もが病院で最期を迎えることが難しくなります。

すでに国の方針では、在宅での看取りを推進する方向性も示されています。高齢期、介護と医療は切り離せない問題ですが、長期入院や公的施設への入所が簡単には見込めない中、設備とともにマンパワーも考えて住環境を選ぶことが非常に重要です。
 介護と医療のこれからをふまえ、今の住宅に手を入れるのか、高齢者に適した住まいへの住み替えを検討するのかは、元気なうちにしっかりと考えておきたいものです。

高齢化進む東京で介護事業縮小-職員不足に報酬減額が拍車 (ブルームバーグ)

介護事業の縮小傾向が進んでいるのではないかと危惧しています。下記の記事が掲載されていました。実感します。
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人口高齢化が一段と進んでいる首都・東京。介護施設に入居したいという老人が数多く待機しているにもかかわらず、一部の介護サービス提供事業者は業務を縮小している。

足立区では4000人が介護施設への入居を待っているが、ベット数100で昨年オープンした特別養護老人ホームでは空室率が30%に上る。何が問題なのか。介護士不足の深刻化と介護報酬が引き下げられることが背景だ。

全人口の4分の1が65歳以上の日本にとって、介護施設の必要性は一段と高まっている。高齢者が最も大きく増えようとしているのが東京だ。東京都社会福祉協議会の田中雅英総務委員長は「都市部ほど核家族、共働き、一人暮らしが多く、介護力がないので、施設サービスが受けられないと自宅介護にしわ寄せがいく。介護退職や、高齢者虐待、ネグレクトの増加につながる可能性がある」と指摘する。

20年に及ぶデフレと闘う安倍晋三政権は民間企業に賃上げを促す一方で、公的な介護報酬の圧縮を図っている。巨額の債務を抱える日本では労働人口が減り、公的介護制度を支える納税者が少なくなるためだ。

こうした状況の中での介護報酬引き下げについて、キヤノングローバル戦略研究所の松山幸弘研究主幹は、「経営能力のない中小の特養がギブアップし、合併するようなことにもなるだろう。それはサービスの効率化につながり、プラスであるし、職員の給与を上げようと思えば上げる余裕が出てくる。また職員からしても、給与経営が安定し、キャリアアップのイメージができてくる」との見方を示す。

東京都社会福祉協議会が昨年12月に実施した調査によれば、公的な財務支援を受けている都内の老人ホームのほぼ半数で職員が不足。305施設のうち9%が高齢者のための行事を取りやめたり縮小した。9施設が新規受け入れを停止し、2施設が短期受け入れを中止している。

常設ベット60、短期滞在用ベット4の特別養護老人ホーム「文京大塚みどりの郷」は昨年9月、新規入居者の受け入れを中止、短期受け入れも同年11月にやめた。2013年末に数人の職員が辞めた後、残った職員の負担が増え、さらに10人ほどが退職した。奈良高志施設長は「これからますます介護が必要な高齢者が増加するのにどうして事業を縮小しなければいけないのかという思いがある。非常に複雑だ」と語った。

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