無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
豊かな高齢者社会の構築に向けて、日々尽きることの無い気付き、出会いを綴って参ります。

2015年02月

「介護報酬引き下げ 地域の実態見つめ再検討を」 辻本きく夫氏 私の視点 朝日新聞 (本紙記事より)2015年2月 7日 介護報酬引き下げに対する現場の厳しい実態が報告されています。都内の介護職の採用難は群を抜いていますが、全国的にみても同じ傾向が見受けられます。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ■介護現場の人材不足が深刻度を増し、地域や業種によっては介護サービスの維持が困難になっている。ハローワークによると、東京の昨年12月の常勤介護職の有効求人倍率は3・39倍、パート介護職では7・99倍。渋谷、世田谷、目黒の3区を管轄する渋谷管内ではそれぞれ8・95倍と30・00倍に達する。 ■地域差が大きいうえ、訪問介護や訪問看護などの訪問系事業はパートへの依存度が高い分だけ深刻だ。にもかかわらず、介護報酬は4月から引き下げられることになった。企業の利益率に近い介護事業者の「収支差率」が高いからと報道されている。 ■ただ、昨年の介護事業経営実態調査によると、例えば訪問介護事業者の収支差率は平均7・4%だが、延べ訪問回数別に事業者を分類すると14・5~マイナス10・1%と開きがある。体力のない事業所も数多く、単純に平均値でみることはできない。 ■調査規模が異なり単純に比較できないが、2013年度の介護事業経営概況調査では3・6%にとどまっている。回答作業は相当の手間がかかることから、未回答事業所の多くは小規模で経済的余裕もないと推測できる。経営環境が1年で大きく変わるとも思えず、回答率5割未満の調査結果に基づいて報酬を引き下げることには疑問を感じる。 ■政府は介護報酬引き下げの一方、介護職員の賃金は月1万2千円上がるような措置をとるというが、全産業平均より月10万円低い賃金水準を考えると効果は限定的だろう。将来を見据えて人材不足を解消するためには制度の大幅な見直しが必要ではないか

介護費抑制なお途上 15年度、9年ぶり単価減 (2015/2/7 日経新聞 ) 2015年介護保険サービス改定について日経新聞が総論的な内容を載せております。全体像はこういうことでしょう。具体的な数字を今後は検証してみたいと思います。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ■厚生労働省が6日公表した2015年度の介護保険サービスの改定では、9年ぶりに平均報酬単価を引き下げた。事業者の利益率が高い特別養護老人ホームなどは、基本料を大幅に下げて国や利用者の負担を軽減する。待遇の悪さが指摘されてきた介護職員の賃金は上げる。高齢化で介護費は増え続けており、財政難と人手不足を解消するにはもう一段の改革が欠かせない。 ■介護サービスの料金体系は「介護報酬」と呼ばれる。15年度は原則3年ごとの改定年にあたり、介護報酬は平均で2.27%下げ、06年度以来9年ぶりのマイナス改定とする。介護には総額10兆円がかかっており、単価を下げても利用者数が増えているため、介護費全体は1%強増える。65歳以上の人の保険料はなお10%増えるが、40~64歳の保険料は平均負担額を1千円減らす。 ■新料金を適用すると、介護利用者は特養などの主な施設を従来より安く使えるようになる。厚労省の試算では、重度の「要介護5」の人が特養の個室に入ると現在は月3万1530円かかるが、4月からは3万720円に下がる。介護サービスの費用は利用者が1割を負担して、残りは国民が支払う税金と保険料で賄っており、介護報酬が下がれば国や地方の負担も抑えられる。 ■特養ホームは利益率が8.7%と高いため、料金の基本部分を約6%下げた。訪問介護や24時間対応の定期巡回など在宅支援サービスは、料金を引き上げて国・自治体や利用者の負担も増やす。在宅支援サービスは特養などの施設に比べてコストがかからないため、増え続ける介護利用者の受け皿にしたい考えだ。 ■今回の制度改定では、介護職員の月額賃金を1人当たり1万2千円引き上げることも盛り込んだ。介護職員の平均賃金は約22万円と、産業界全体の平均に比べ約10万円も少ない。25年度には介護職員が30万人も不足すると試算されており、待遇を引き上げて人手不足の解消につなげる。 ■介護事業者にとっては料金の基本部分がほとんど下がったため、大幅な減収になる可能性がある。ただ職員を手厚く配置して利用者のサービスを高めた介護事業者には費用を上乗せすることを認めた。塩崎恭久厚労相は今回の料金改定の狙いを「重度・中度の要介護者のケアや認知症への対応に配慮して加算した」と話す。認知症患者は25年には700万人に増えると見込まれ、同分野での介護サービスは増やす必要があるためだ。 ■15年度からは料金体系だけでなく介護保険制度そのものも改定する。4月からは、特養ホームに新たに入所できるのは「要介護3」以上の重度者に限定する。軽度者が利用する介護予防サービスは、17年度まで3年かけて一部を市町村がボランティアなどを活用して割安に手掛ける事業に移す。8月からは高所得者の自己負担を、現在の1割から2割に引き上げる。 ■介護費は25年度には現在の2倍の21兆円に膨らむ見込みで、息の長い制度にするにはもう一段の見直しが必要だ。00年の制度開始以降、料金改定は6回目だが、そのたびに在宅支援の強化と人材確保策を打ち出してきた。藤井賢一郎・上智大准教授はコスト抑制とサービス向上を両立するには「利用者がサービスの質で事業者を選ぶ市場メカニズムをうまく使うべきだ」と指摘する。

平成25年「社会福祉施設等調査」の結果を公表 厚労省(けあNEWS2015年2月6日) 最新の社会福祉施設等の調査が発表されています。有料老人ホームは前年対比13.1%増と成長が続いています。それに対する人の手当が足りません。これからはこの成長は期待できないものと思われます。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ■合計108,219施設・事業所を調査 厚生労働省は、2月5日、平成25年「社会福祉施設等調査」の概況を公表した。 ■対象は、全国の老人福祉施設や障がい者支援施設、児童福祉施設等、障がい福祉サービス等事業所、合計108,219施設・事業所で、平成25年10月1日現在の状況について調査を行ったという。 ■主な調査結果の概要 「有料老人ホーム(サービス付き高齢者向け住宅以外)」は8,502施設で平成24年(前年)に比べ983施設、13.1%増加した。 ■経営主体別施設数の構成割合は、「社会福祉法人」の割合が最も多く、有料老人ホーム(サービス付き高齢者向け住宅以外)では、「営利法人(会社)」が83.2%と最も多い。 ■事業所数で最も多いのが、「居宅介護事業」。20,811事業所にのぼり、前年比939事業所増加。次いで、「重度訪問介護事業」は19,376事業所で、前年比829事業所増加したという。 ■「介護職員」は79,090人 社会福祉施設等における常勤換算従事者数は839,702人。うち、有料老人ホーム(サービス付き高齢者向け住宅以外)の「介護職員」が79,090人、障がい者支援施設等の「生活指導・支援員等」が54,262人だった。 ■なお、厚生労働省は、この調査結果を受け、全国の社会福祉施設等の数、在所者、従事者の状況等を把握し、社会福祉行政推進のための基礎資料を得たいとしている。

東京)高齢者への住宅貸し渋りに一手 文京区 (2015年2月7日 朝日新聞) 東京都文京区で高齢者を受け入れる賃貸住宅に助成する制度を始めるということです。ここまでして高齢者の受け皿を作ろうとするのに、同じ高齢者向けの賃貸住宅である、有料老人ホームやサ高住 には厳しい規制を掛けようとする。この国の制度設計の貧困さを嘆かざるを得ません。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ■高齢者を受け入れる賃貸住宅の家主に対し、月最大2万円を助成する制度を文京区が4月から始める。入居者が認知症になったり孤独死したりするのを敬遠する「貸し渋り」をなくすのがねらい。生活援助員を派遣して入居者を支える枠組みも導入する。一体で運用するのは全国初という。 ■戸建て住宅の階段の上り下りがきつくなったり、同居家族が減ったり。年を重ねれば、住まいへのニーズは変わる。 ■新制度は、賃貸マンションへの住み替えを希望する65歳以上の高齢者が対象だ。区は、同じく入居を断られやすい障害者、ひとり親も含める。

日南に多機能「道の駅」(2015年02月04日 読売新聞) 道の駅に高齢者施設という新しい提案があります。大変面白いです。このようなコンパクトシティが生まれるとよいですね。食、生活、介護、医療の連携された街づくりは今後高齢化が進む地方都市の一つの提案になるでしょう。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ■日南町生山の県道沿いに2016年春、道の駅「にちなん(仮称)」がオープンする。農林産物の集出荷や商品の宅配サービスなどの役割も果たす施設にし、将来的には高齢者や移住者を対象とした住宅なども整備する計画。国土交通省が支援する重点「道の駅」に選定されている。住宅まで同じ敷地内に整備するケースは全国的にも珍しく、従来のイメージを変えそうだ。(立山光一郎) ■同町は、過疎化の進行に対応するため、JR生山駅から町役場にかけて半径約1キロのエリアを「コンパクト・ヴィレッジ」として、公共施設や商業施設を集める方針。同駅と役場の中間地点にある県道沿いの約2・2ヘクタールを町と県が整備する。 ■トイレや駐車場を備えるほか、町内産の農産物を集めて提供するレストランや産直市場を設ける。体が不自由で日常の買い物が難しいお年寄りのために、宅配サービスも計画。また、特産のトマトをジュースなどに加工する施設を併設し、施設内で販売したり、レストランで提供したりするという。主要な建物は、地元産の木材を使って建てるとしている。 ■このほか、電気自動車の充電設備、イベント広場も計画。16年度以降は、これらの施設に隣接して、サービス付き高齢者住宅、デイサービスセンター、定住促進住宅を建設する計画だ。 ■レストランや農産物集出荷施設、農産物加工所の運営は、民間事業者に任せる。県内の道の駅は現在12か所あり、「にちなん」は今年1月、鳥取市の「神話の里白うさぎ」とともに重点駅に選定された。国は施設の整備などで、既存の補助制度を優先的に採択するなどして支援する。 ■町自立改革推進本部の久城隆敏・未来創造専門監は「コンパクト・ヴィレッジの中核となる施設。町内で生産された農林産物をアピールしたい」と話している。

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