無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
豊かな高齢者社会の構築に向けて、日々尽きることの無い気付き、出会いを綴って参ります。

2017年08月

<前回に続く>

リフォームも慎重に

では今住んでいる家をリフォームして、住み続けるという選択肢はどうだろう?実はそこにも思わぬ罠が潜んでいる。

「これまでは30代で家を買い、定年後に大規模リフォームというパターンが多かった。


しかし、人生100年時代になると、60代でリフォームしても亡くなる前にもう一度修繕が必要になる可能性が高い。本当にリフォームする必要があるのか、高齢者施設に入る準備金を蓄えたほうがいいのか、思案のしどころです」(ファイナンシャル・プランナーの大沼恵美子氏)

「とりあえずバリアフリーにしておこうと、安易にリフォームする人が多いですが、これは無駄が多い。いざバリアフリーが必要になったときには、自宅を出て施設に入ることがほとんどだからです。

また、手すりなどをたくさん付けてしまうと、売却したり賃貸に出したりするときにも障害になる。介護のために浴室などを広くしても、そんな設備を必要としている買い手などいません」(ファイナンシャル・プランナーの鈴木暁子氏)

高齢者の住み替え需要に呼応して、最近増えてきているのが、高齢者向けの分譲マンションだ。

サービス付き高齢者住宅は賃貸契約だし、介護付き有料老人ホームも利用権を買うだけだが、分譲マンションなら所有権が持てるし、相続することもできる。資金に余裕があればいいこと尽くめに思えるが……。

「相続しても子供が規定の年齢に達していないと入居できないし、そもそも子供が入りたいと思うかどうか……。固定資産税に加えて、普通より割高の維持管理費もかかる。しかも市場が小さいので、売りたいと思ってもなかなか売れない可能性が高い」(前出の鈴木氏)

歳を取ってからの住み替えは一度の過ちが命取りになる。十分慎重になりたい。

「週刊現代」2017年9月2日号より


高齢者の住み替えは結構難しいようです。田舎暮らし、シニアマンション、それぞれの住み替えの問題点が指摘されています。
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都市部のマンション売って田舎に住む、は最悪の選択だった
「住み替え」の失敗、教えます

長い勤め人生活を終えて、老後は気ままに暮らしたい。それに合わせ住まいも移りたいという人は多い。だが、安易な住み替えほど、人生の設計図を狂わせるものはない。

「最悪の住み替えのパターンは、もともと住んでいた都市部のマンションを売却して、田舎に土地を買って移住することです。

のんびり空気のいいところで暮らしたい気持ちはわかりますが、100歳まで生きることを考えた場合、病気のリスクは避けられない。地方に本当に満足できる病院施設があるかどうか疑問です」(不動産経済研究所特別顧問・角田勝司氏)

マンションを賃貸に出して、田舎に住んでみるのならまだいい。だが一度買い替えてしまえば、有名なリゾート地であったとしても、価格は下がる一方。いざ売りたくなっても流動性がほとんどなく、買い手が付かないこともしばしばだ。

では都心のマンションへの住み替えであれば、問題ないかといえば、そうは問屋が卸さない。

「戸建ての住宅を売って、都心のマンションに住み替えることを検討している高齢者も多いですが、これも要注意です。

60歳を過ぎて住み替えるとなると、中古マンションになると思いますが、よほど築浅で利便性の高い物件でなければ、いざ売却しようとしてもなかなか売れない。一方、土地付き一戸建ての場合は、価格さえある程度下げれば、わりとすぐに売れます」(角田氏)

最終的に老人ホームなどに移る際に現金が必要になったとき、一番便利なのは一戸建てなのだ。

中古物件の場合、修繕積立金もばかにならない。加えて、今後10年、20年で建て替える必要がある物件も多い。80歳、90歳になったときに建て替えの話し合いや交渉に参加するのは、ひどく骨が折れるだろう。

<次回に続く>

厚生労働省は次年度の介護報酬改定で、要介護高齢者の自立支援で成果を上げた介護サービス事業所へより多くの報酬を支払うよう、仕組みを見直す方針を固めたようです。その仕組みづくりにどれだけのコストを時間をかけるつもりでしょうか?
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「自立支援」介護、重点化へ 報酬改定、事業者の対応促す

 現在の仕組みでは、サービス利用者の要介護度が軽くなるほど報酬が低くなるため、収入減を恐れる事業所が自立支援に後ろ向きになりかねないとの指摘が出ていた。

見直しでは、心身機能の訓練などによって要介護度が改善したり、排せつや着替えなど日常生活動作ができるようになったりした場合、報酬を増やすことを検討する。費用のかかる要介護度の重い人を減らすことで、全体の費用抑制を図る。
・・・本当にこれで歯止めがかかると思っておられるのでしょうか?(コメント)

     

 一方で厚労省は、自立支援に消極的な通所介護(デイサービス)の報酬は引き下げる方針で、支払いにメリハリを付けたい考えだ。

 高齢化の進行で介護の総費用は年10兆円を突破。制度がスタートした2000年度の約3倍に膨張しており、抑制が課題となっている。要介護度は7段階あり、重くなるほど利用者1人当たりの平均費用は高額になる。

 この日の分科会では「自立支援を評価することは介護職員のやる気も高める」など、好意的な意見が目立った。ただ「状態の改善が見込めない要介護者を排除する事業所が出かねない」と懸念する声も出た。

介護離職防止は投資と言い切る山田教授の考えに賛成です。負の連鎖を断ち切らねばなりません。
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検証・介護報酬改定 介護離職防止は投資 山田篤裕・慶応大経済学部教授

 私は子どもを抱え少なくとも11時間は保育所を利用しないとだめだ。デイサービスは一般的に8時間で、フルタイムで働く人は仕事と介護が両立できない。長く開けないのは人材が足りないからだ。介護保険の保険料をそんなに取れず、賃金に影響している。

 財源を確保し人を増やさないと人材不足の介護施設、介護離職せざるを得ない人へと不幸が連鎖する。親が要介護になった人が仕事を辞めていく。在宅介護で仕事ができない、という妨げをなくすことが重要だ。50代半ば、企業で中核にいる人が辞めずに済み、GDP(国内総生産)も失われない。介護離職防止は投資だ。

 国の厳しい財政状況から社会保障抑制の動きはあるが、抑制しても介護家族が消えるわけではない。抑制すれば、家族にしわ寄せが来る。介護費用を抑制し財政的に維持可能になっても、社会的に維持可能かどうかは非常に疑問だ。

団塊世代が75歳以上になって社会保障が削られた場合、団塊ジュニアに介護負担がかかる。働き手のボリューム層全体に影響がある。

 日本の社会保険料率や消費税率は欧州に比べ低い。私たちは社会保障で負担すべきものをちゃんと負担せず「足りない」と言っている可能性がある。きっちり負担し社会保障を充実すれば、社会への投資となり全員に恩恵がある。社会保障を増やしても経済成長が妨げられるわけではない。

前回この内容はお伝えをしましたが、再度下記の内容でお知らせをしておきます。今回の内容は、サ高住の「囲い込み」防止と明確にうたわれています。これは施設サイドのご意見でしょうか?自分たちは囲い込みをしていながら、他は認めない、なんということでしょうか。
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介護保険最新情報Vol.603

2017.8.30官庁通信社

サ高住の「囲い込み」防止へ対策を 登録基準の厳格化も 厚労省、自治体に要請
vol_603














サービス付き高齢者向け住宅を運営する事業者が、自社の訪問介護やデイサービスなどを入居者に多く使わせる「囲い込み」ーー 。その解消につなげようと、厚生労働省と国土交通省は対策の強化を促す通知を28日に発出した。介護保険最新情報のVol.603で周知している。

 
介護保険最新情報Vol.603
 
通知で重視すべきポイントにあげたのは、
 
○ 入居者が必要とする在宅サービスを提供できる事業所が地域に存在していること
 
○ 近隣のサービスの情報を広く提供し特定の事業所に利用を限定しないなど、入居者の選択の自由が確保されていること
 
の2つ。

サ高住の開設を後押しする前提として、これらを事業者に求めてはどうかという。整備費の補助金を出す要件に、地元の市町村の意見を前もって聴取することが昨年度から加えられていることを改めて紹介し、その仕組みを有効に活用するよう呼びかけている。
・・・こんなことで果たしてサ高住をやる事業者が出てくるのでしょうか?(コメント)

 
加えて、重視すべき2つのポイントを「高齢者居住安定確保計画」に盛り込むことも提案した。計画に記載することで、サ高住の登録を認める際の基準として明確に位置付けることが可能だと説明し、必要に応じて実行するよう求めている。厚労省がこうした通知を出した背景には、審議会などでサ高住の「囲い込み」への批判がかなり強まっていることがある。
・・・実質的な規制強化でしょう。(コメント)


 


 

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