無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
高齢社会、貧困、子育て支援などの様々な社会課題が顕在化しつつあります。このような地域社会の課題解決に向けて家族に代わる「新しい身寄り社会」を創造する取り組みとして、2011年から①身元引受サービス②高齢者住宅低価格モデルの開発③中小零細高齢者住宅事業支援サービスを掲げた「ソーシャルビジネス」にチャレンジしています。

2018年01月

<前回に続く>

利用者入院時の情報提供はスピード、退院時の情報収集はカンファレンス参加を重視

 (2)の「利用者が入退院した際の医療機関などとの連携を促す加算の新設・再編」では、【入院時情報連携加算】や【退院・退所加算】が再編されます。

利用者の入院時、医療機関への早期(入院後3日以内)の情報提供が重視される
利用者の入院時、医療機関への早期(入院後3日以内)の情報提供が重視される

 利用者が急性増悪を起こすなどして入院した際に、利用者の情報を入院医療機関に提供すると算定できる【入院時情報連携加算】は現在、「情報提供方法」に応じた2区分の評価となっています(医療機関を訪問して情報提供した場合は月200単位、それ以外の方法の場合は月100単位)。2018年度介護報酬改定では次のように、「情報提供のスピード」に応じた評価へと再編されます。

▼入院後3日以内に情報提供した場合は【入院時情報連携加算(I)】(月200単位)
▼入院後7日以内に情報提供した場合は【入院時情報連携加算(II)】(月100単位)

 例えば、「利用者が入院して2日目に、FAXで情報提供した」ケースでは、現在100単位が加算されますが、改定後は200単位になります。逆に、「ケアマネが医療機関を訪問して情報提供したが、それは入院5日目であった」場合には、現在200単位加算されますが、100単位へと下がります。

退院・退所加算が5区分に再編され、「医療機関などが開くカンファレンスへの参加」が重視される
退院・退所加算が5区分に再編され、「医療機関などが開くカンファレンスへの参加」が重視される

 また、利用者が急性増悪を起こして入院するか、介護老人保健施設(老健)などに入所した後、在宅復帰するに当たっては、ケアマネが利用者の「退院・退所後の状態」を把握し、それに合った居宅サービスを用意する必要があります。この「利用者の情報収集」などが現在、【退院・退所加算】(300単位/回)で評価されています。

 2018年度介護報酬改定では、▼連携回数(利用者の状態を把握するために、医療機関などの職員と何回やり取りしたか)▼やり取りの方法(多職種が参加する「退院時カンファレンス」などに参加したか、もしくはそれ以外の方法(例えば面談)か)―の2つの視点に着目した5区分の加算へと再編されます。具体的には次のとおりです。

▼退院・退所加算(I)イ(450単位/回):▽連携回数1回▽カンファレンスへの参加なし
▼退院・退所加算(I)ロ(600単位/回);▽連携回数1回▽カンファレンスへの参加あり
▼退院・退所加算(II)イ(600単位/回):▽連携回数2回以上▽カンファレンスへの参加なし
▼退院・退所加算(II)ロ(750単位/回):▽連携回数2回▽カンファレンスへの参加あり(1回以上)
▼退院・退所加算(III)(900単位/回):▽連携回数3回以上▽カンファレンスへの参加あり(1回以上)

 例えば、「ケアマネが、医療機関開催の退院時カンファレンスに参加して利用者の情報を入手したが、そのとき以外は医療機関から情報提供を受けていない」ような場合、現在は300単位しか加算されませんが、改定後は【退院・退所加算(I)ロ】として600単位加算されます。

<次回に続く>

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<前回に続く>

管理者要件など厳しくし、基本報酬引き上げ

 (1)の「ケアマネジメントの質を高めるための要件厳格化」では、「ケアマネが実施しなければならない基本的な業務」が追加され、実施していない事業所には大幅な報酬減算などのペナルティが科されます。

 具体的には、ケアプラン作成時、ケアマネが利用者に「複数のサービス事業所を紹介するよう求めることもできます」「なぜこのサービス事業所を選んだのか理由を聞くこともできます」などと丁寧に説明することが義務付けられます。

 現在、ケアプランを作成する際などに、サービスを提供する事業者を集めて「サービス担当者会議」を開くといったルールを守らない事業所では、【運営基準減算】として基本報酬が50%減算されてしまいます。

さらに、今般の見直しで「複数のサービス事業所を紹介するよう求めることもできます」といった説明義務を果たさない事業所についても、この減算が適用されます。【運営基準減算】が適用される状態が2か月以上続いた場合は基本報酬を算定できなくなり、ケアマネ事業所としての指定が取り消されることもあります。

 また、ケアマネ事業所の管理者要件(現行は「ケアマネであること」)が厳しくなり、2021年4月以降、研修を受けた「主任ケアマネジャー」に限定されます。

 ケアマネの基本業務が増えることや、管理者要件が厳しくなることを踏まえて、居宅介護支援の基本報酬は1%程度引き上げられます。なお、居宅介護支援の基本報酬は、ケアマネが担当する利用者数に応じて3区分で設定されており、具体的には次のように変わります。

【居宅介護支援(I)】(契約日が古い順に利用者39人目まで)
▼要介護1・2:1053単位/月(現在と比べて11単位・1.1%増)▼要介護3・4・5:1368単位/月(同15単位・1.1%増)

【居宅介護支援(II)】(同40-59人目)
▼要介護1・2:527単位/月(同6単位・1.2%増)▼要介護3・4・5:684単位/月(同7単位・1.0%増)

【居宅介護支援(III)】(同60人目以降)
▼要介護1・要介護2:316単位/月(同3単位・1.0%増)▼要介護3・4・5:410単位/月(同4単位・1.0%増)


 また、「複数のサービス事業所の紹介を求めることができる」などと利用者に説明する義務をケアマネに課したことなどを踏まえて、「特定の事業者のサービスに偏ったケアプランを作成する」事業所へのペナルティである【特定事業所集中減算】(基本報酬を月200単位減算)について、通所リハビリテーションや訪問看護を適用対象から除外します。改定後も減算が適用されるのは、▼訪問介護▼通所介護▼地域密着型通所介護▼福祉用具貸与―の4サービスのみです。

※全く意味不明、何故に通所リハビリや訪問看護が適応対象から除外され、訪問介護や通所介護等が減算対象となるのかがわかりません。

<次回に続く>

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ケアマネ(居宅介護支援)について介護保険改正点の詳細が説明されています。あえて言うならば、ケアマネに対して『ケアプラン作成時、ケアマネが利用者に「複数のサービス事業所を紹介するよう求めることもできます」「なぜこのサービス事業所を選んだのか理由を聞くこともできます」などと丁寧に説明することが義務付けられます』と真っ先にこの項目が付け加えられ、強調されています。非常に気になります。医療にゆるく介護に厳しい目が向けられています。特定の介護事業者にサービスが偏らないように、ケアマネにチェックをさせようという魂胆がありありです。ご利用者が決めることでケアマネが決めることではありません。そのことを忘れてはなりません。
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メディ・ウオッチ 2018年1月31日|2018年度診療・介護報酬改定

【18年度介護報酬改定答申・速報4】ケアマネに新加算設け、医療機関との連携を促進

メディ・ウォッチでは、ついに明らかになった2018年度介護報酬改定案をサービス類型ごとに紹介しています(関連記事はこちらこちらこちら)。本稿では、介護支援専門員(ケアマネジャー)による「居宅介護支援」を取り上げます。

居宅介護支援については、次のような見直しが行われます。

(1)ケアマネジメントの質を高めるための要件などの厳格化と、それに伴う基本報酬引き上げ
(2)利用者が入退院した際の医療機関などとの連携を促す加算の新設・再編
(3)利用者が末期の悪性腫瘍である場合のケアプラン修正方法の簡素化

 それぞれ具体的にお伝えした後に、(2)に関して、介護支援事業所(ケアマネ事業所)の連携先となる医療機関側が知っておくべき情報をご紹介します。

ここがポイント! [非表示]


<次回に続く>

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作家・中山七里が1月23日に刊行した新作『護られなかった者たちへ』(NHK出版)を読んでみたいと思います。数字だけで語られる生活保護について現実の姿を描いたと言われます。
ご紹介させて頂きます。
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“善人”はなぜ殺されたのか? 生活保護についての議論が高まる今こそ読みたい、中山七里の社会派エンターテインメント

ダ・ヴィンチニュース 2018/1/31

昨年12月の見直しで、約7割の世帯で受給額が引き下げられることが決定し、あらためて議論の的となっている生活保護制度。人気作家・中山七里が1月23日に刊行した新作『護られなかった者たちへ』(中山七里/NHK出版)は、この制度の限界を鋭くついた社会派ミステリーだ。

 物語は一人の“善人”の死から幕を開ける。仙台市内の古アパートの空き室で、奇妙な死体が発見された。手足を拘束され、口をガムテープで塞がれた男の死因は「餓死」。何者かに拉致された後、水も食料も与えられず放置されていた。調べによって遺体の身元が判明。三雲忠勝、仙台市の福祉保健事務所に勤務する人物だった。職場での評判はすこぶる良好で、怨まれるような人ではない、と部下たちは口を揃える。

 ほどなくして第二の事件が発生。清廉潔白で知られる県会議員・城之内猛留が行方不明となった後、森の中の小屋で発見されたのだ。城之内も三雲と同じように餓死させられていた。トラブルとは無縁の善人はなぜ、残酷な手口で殺されたのか?

 事件の謎を追う県警捜査一課の刑事・苫篠は、やがて二人の間にある共通点に気がついた。一方、約8年の刑務所暮らしを終え、社会復帰を果たしていた男・利根には、どうしても見つけ出したい相手がいた。自分が刑務所に入ったことに因縁のある人物。模範囚となり刑期を早めたのも、その男を探すためだ。苫篠の捜査と利根の人捜し。2つのストーリーは並行して進展し、興奮のクライマックスへとつながってゆく。

 2017年12月の時点で、生活保護を受給している世帯は全国で164万世帯。これは過去最大の数字だという。本作はデータの推移として語られがちな生活保護の実像を、血肉の通ったエピソードとともに多面的に描き出している。限られた予算のなかで苦闘する保健福祉事務所員、制度を悪用して不正受給をたくらむ悪党、生活保護を受けながらも娘を塾に通わせるためひそかにパートに出る母親、世間に申し訳ないと受給を拒む老人――。貧困が生みだすいくつもの叫びが、読者の胸をえぐることだろう。

 中山七里といえば、“どんでん返しの帝王”の異名をもつ作家だ。本書も結末にはあっと驚く仕掛けが施されているが、それが物語全体を貫くテーマと密接に結びついているのにも注目したい。社会福祉制度はどうあるべきなのか。この作品は読者それぞれに問いかける。今読むべき、硬派で切実なエンターテインメントである。

文=朝宮運河

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介護保険の適用除外施設に入所している方は介護保険の被保険者ではなくなるため、届出により国民健康保険で介護分保険料の納付が免除されます。改めて、適用除外施設について葛飾区の資料で確認をしておきたいと思います。
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介護保険の適用除外施設に入所したとき、退所したとき

40歳以上65歳未満の方で、介護保険の適用除外施設(以下、「適用除外施設」といいます。)に入所している方は、届出が必要です。

介護保険の適用除外とは

 国民健康保険の加入者で40歳以上65歳未満の方は、介護保険制度で介護保険の2号被保険者となり、国民健康保険で介護納付金賦課額(以下、「介護分保険料」といいます。)を納めていただきます。
ただし、適用除外施設に入所し、要件を満たす方については、介護保険の被保険者ではなくなるため、届出により国民健康保険で介護分保険料の納付が免除されます。
なお、届出が遅れた場合で、2年を経過した介護分保険料については、免除されません。

適用除外施設

1

障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第29条第1項に規定する指定障害者支援施設

ただし、生活介護及び施設入所支援を受けて入所している身体障害者に限る。

2

障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第5条第11項に規定する障害者支援施設

ただし、生活介護を行う施設に身体障害者福祉法第18条第2項に規定により入所している身体障害者に限る。

3児童福祉法第42条第2号に規定する医療型障害児入所施設
4

児童福祉法第6条の2の2第3項の厚生労働大臣が規定する医療機関

ただし、当該指定に係る治療等を行う病床に限る。

5

ハンセン病問題の解決の促進に関する法律第2条第2項に規定する国立ハンセン病療養所等

ただし、同法第7条又は第9条に規定する療養を行う部分に限る。

6独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園法第11条第1号の規定によりのぞみの園が設置する施設
7生活保護法第38条第1項第1号の規定する救護施設
8

労働者災害補償保険法第29条第1条第2項の規定する被災労働者の受ける介護の援護を図るために必要な事業に係る施設

ただし、同法に基づく年金たる保険給付を受給しており、かつ、居宅において介護を受けることが困難な者を入所させ、当該者に対し必要な介護を提供するものに限る。

9

障害者支援施設

ただし、知的障害者福祉法第16条第1項第2号の規定により入所している知的障害者に係るものに限る。

10

指定障害者支援施設

ただし、生活介護及び施設入所支援を受けて入所している知的障害者及び精神障害者に係るものに限る。

11

障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第29条第1項の指定障害者福祉サービス事業者であって、同法施行規則第2条の3に規定する施設

ただし、同法第5条第5項に規定する療養介護を行うものに限る。

届出が必要なとき

・40歳以上65歳未満の方が、適用除外施設に入所したとき、または、退所したとき
・適用除外施設に入所している方が、40歳に到達したとき
・入所している施設が、適用除外施設に該当したとき

届出場所

葛飾区役所 国保年金課 資格係  3階 315番窓口

届出をする人

・世帯主の方
・住民登録(住民票)上、同じ世帯の方

上記以外の方が届出をされる場合は、代理人となりますので委任状が必要になります。

届出に必要なもの

・介護保険資格適用除外届出書
・施設入所証明書または退所証明書
・介護給付金等支給決定通知書兼利用者負担額減額・免除決定通知書等
(決定通知書のない方は、支給決定している自治体名をお知らせください。)
・マイナンバー(個人番号)確認書類
 マイナンバーカード、通知カードなど
・窓口に来られる方の本人確認できるもの
 マイナンバーカード、運転免許証、パスポート、顔写真付き住民基本台帳カード等。
(本人確認書類は、原則として写しをとらせていただきます。)

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