無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
高齢社会、貧困、子育て支援などといった様々な社会課題が顕在化しつつあります。このような地域社会の課題解決に向けて家族に代わる「新しい身寄り社会」を創造する取り組みとして、2000年から①ローコスト高齢者住宅の開発②身元引受サービス③中小零細高齢者住宅事業支援サービスをかかげた「ソーシャルビジネス」にチャレンジしています。

2018年02月

今回政府が高齢社会対策大綱で次のことを決めました。来年度の消費税増税に合わせて、10年以上勤続の介護福祉士の賃金を8万円アップするということとどのように整合性を付けるというのでしょうか?2020年初頭までにわずか5000円アップすると言われます。
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▼介護人材と競合他産業との賃金差:
2016年には介護職員(月額26.7万円)と対人サービス産業(同27.2万円)とで5000円の賃金差があるが、これを2020年代初頭までに解消する
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最終的に一人一人が自分の最後を決めるべきと言われますが、自分の最後を決める選択肢は準備されているのでしょうか?「医療従事者等による高齢者の意思決定支援、「上」の立場にならないよう留意を」と言われますが、準備が十分に整っていない段階で、厚労省が一人一人考えることが重要という言葉そのものが上から目線ではないでしょうか?
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メディ・ウオッチ2018年2月23日|医療・介護行政全般

人生の最終段階にどのような医療・ケアを受けたいか、一人ひとりが考えることが重要―厚労省・検討会

人生の最終段階において自分の望まない医療・ケアを受けないよう、事前に家族や医療関係者とも繰り返し話し合ったうえで「どのような医療・ケアを受けたいのか」を決めておくことが重要である。

こうした点を国民に普及・啓発していくために、例えば人生の最終段階を「自分のこと」として考える世代では、▼どういった内容の医療・ケアを受けたいか▼どこで医療・ケアを受けたいか▼自分で意思表示できない場合には誰に意思推定を委ねたいか―などを考えるよう促してはどうか。また医療関係者などに、こうした意思決定を支援するための情報提供などを促してはどうか―。

2月23日に開催された「人生の最終段階における医療の普及・啓発の在り方に関する検討会」(以下、検討会)でこういった方向が概ね固まりました。3月中旬にも開かれる次回会合で、最終とりまとめが行われます(関連記事はこちらこちら)。

医療従事者等による高齢者の意思決定支援、「上」の立場にならないよう留意を

また本人の意思に沿った医療・ケアを提供するために、(3)医療・介護従事者には▼意思決定を支援するために必要な知識・技術▼医療・ケアの内容や療養場所に関するメリット・デメリットを本人・家族に伝達する際の留意事項―などを熟知・修得しておくことが求められます。

高齢者本人が「病院で最期を迎えたい」との意思を表明したとしても、それが「真意」なのかを推察する必要があるでしょう。また「死」「人生の最期」に向けた考えは常に揺らぐものであり、話し合う中で変わっていくことが多いでしょう。さらに、医療・介護従事者はが「上」の立場で、本人・家族の意思を誘導することも避けなければいけません。

このため検討会では、「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」(改訂に向けた検討が進んでおり、別稿でお伝えします)の普及や研修会開催などによって、医療・介護従事者の意識・知識・技術向上を目指す必要性を強調しています。

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無料低額宿泊所は社会福祉法に基づく施設で、無料あるいは低額で生活困窮者に宿泊場所を提供する。厚生労働省によると、2015年6月時点で全国に537施設あり、1万5600人が利用。約半数が入居前の状況がホームレスで、約3割が施設に4年以上入居している。その内、スプリンクラーの未設置が91.8%の493施設といいます。自治体の改善命令ぐらいでは解決はしません。
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自立支援住宅、防火対策「余裕ない」 札幌火災巡り

      
   日経新聞 2018/2/23 1:30

札幌市の自立支援を掲げる共同住宅「そしあるハイム」で1月末に起きた11人が犠牲になった火災は、同種の施設関係者に衝撃を与えた。

全国には高齢者や生活困窮者の受け皿として施設が点在。老朽化した木造家屋が多く、防火対策が万全とは言えない。資金難が主な要因だが、入居費を上げれば生活の厳しさを増す。関係者は支援の強化を求めている。

消火器は設置されているが、スプリンクラーはない(8日、神奈川県茅ケ崎市の「ポルト湘南・辻堂」)

消火器は設置されているが、スプリンクラーはない(8日、神奈川県茅ケ崎市の「ポルト湘南・辻堂」)


 神奈川県茅ケ崎市の社会福祉法に基づく無料低額宿泊所「ポルト湘南・辻堂」。築40年以上の木造2階建てで、6畳一間の個室が15部屋あり、52~88歳の男性12人が入居している。各部屋に火災報知機があり、廊下など6カ所には消火器が設置されていた。

 「札幌の火災は人ごととは思えない」と話すのは施設長の佐々木健一さん(30)。2015年に川崎市の簡易宿泊所で11人が死亡した火災などが起きるたび、文書や口頭で入所者に火の取り扱いについて呼びかけてきた。しかし義務ではないがスプリンクラーはない。「数百万円の設置費用を捻出する余裕は全くない」とぼやく。

 入居費は月4万1千円で朝夕食や光熱費、病院への送迎費などを含めても月8万円台でおさまる。病気や家族の事情で住む家を失い、8年前から入所する男性(76)は「ごはんは健康的でおいしく、風呂も毎日入れる。日々幸せで、生きる上で大切な場所だ」と話す。

 運営するNPO法人「湘南ライフサポート・きずな」の川辺克郎理事長は「防火対策費を入所者からもらえば、彼らの生活が行き詰まる。一体どうすればいいんだ」と途方に暮れる。

 NPO法人「ワンファミリー仙台」も所有する木造アパートで生活困窮者を受け入れている。火災には細心の注意を払っており、石油ストーブ使用者にはファンヒーターを貸し出したり、全室のキッチンでガスコンロからIHコンロに切り替えたりした。同法人の白鳥貴寛住居支援課長(45)は「防火対策は進めているつもりだが、これ以上は限界がある」と話す。

 低所得者向け施設を巡っては火災が相次いでいることや貧困ビジネスの温床になっていることから、政府は社会福祉法などの改正案を今国会で成立させる方針。消火器設置や避難訓練などを法令に明記し、最低基準を下回る場合は自治体が改善命令を出せるようにする。

 生活困窮者の支援に詳しい立教大の木下武徳教授(社会福祉学)は「防火対策を進めたくても資金面で進められない施設は多い。行政はスプリンクラーなどの防火設備の設置に補助金を出すなど、悲劇を繰り返さないよう対策を進めてほしい」と話している。


スプリンクラー設置、1割満たず


 無料低額宿泊所は社会福祉法に基づく施設で、無料あるいは低額で生活困窮者に宿泊場所を提供する。厚生労働省によると、2015年6月時点で全国に537施設あり、1万5600人が利用。約半数が入居前の状況がホームレスで、約3割が施設に4年以上入居している。

 スプリンクラー設置は義務付けられていないが、493施設(91.8%)が未設置だ。厚労省の担当者は「施設運営者が建物を所有していないケースがほとんどで、運営者が勝手に手を加えられない事情がある」と説明する。

 一方、社会福祉法などに規定がなく、生活保護受給者が2人以上利用するなどしている施設は全国に1236施設。中でも北海道が307施設と4分の1を占めている。


札幌市の自立支援住宅火災


 生活困窮者らの自立支援を掲げる札幌市東区の共同住宅「そしあるハイム」で1月31日午後11時40分ごろ出火、木造一部3階建て約400平方メートルを全焼し、入居者の男女11人が死亡した。共同住宅は同市の合同会社「なんもさサポート」が運営しており、入居者の多くは高齢の生活保護受給者だった。

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沖縄タイムスの社説はごもっともです。自立支援ばかりが先行して、それをうらずける医療も介護も人材不足、供給体制について抜本的な手立てをしないままに、在宅へといざなう、それに一体どれだけの効果が期待できるのでしょうか?
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沖縄タイムス 2018年2月23日

社説[介護・診療報酬改定]自立支援への偏り懸念

介護と医療サービス提供のあり方を左右する「介護報酬」と「診療報酬」の4月からの改定内容が出そろった。

 大きな特徴は、入院・入所から在宅への誘導だ。

 介護は、事業所が医師らと連携し身体機能の回復に取り組んだり、通所介護(デイサービス)を利用して高齢者の症状を改善させたりした場合に、報酬を上乗せした。

 診療は、紹介なく受診する際の大病院の初診料負担を増やす一方、かかりつけ医の訪問診療や夜間・休日対応への報酬を加算し、退院支援を担う回復期向け病床の報酬を手厚くした。

 背景には、6年に1度の同時改定となる今回の機会をとらえ、要介護状態になっても地域で暮らすための「地域包括ケアシステム」に関わる報酬を手厚くすることで、在宅医療・介護を後押ししたいという政府の狙いがある。

 そのため介護報酬ではほかに、介護施設で外部の医師がみとりをした場合の報酬を新設した。

 だが今改定も、これ以外の目新しさはなかった。それは各改定を反映した改定率に表れている。

 介護は今回、6年ぶりに増加に転じたものの0・54%の微増にとどまった。診療も診療本体で0・55%の微増の一方、薬価(1・65%)と材料価格(0・09%)で減少と、全体としての減少傾向は変わらなかった。

 政府は2013年、社会保障抑制策の方向性として「能力に応じた負担」の理念を打ち出した。そのため、それ以降の報酬改定は「自立支援」偏重となり、今回の改定でも利用者の自立を促す側面が強調された。

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 結果として、介護・医療サービスの議論は置き去りとなっている。

 例えば、介護職の人手不足問題を巡っては15年改定で、月1万2千円相当の給料アップにつながるよう加算金を増やしたこともあった。しかし大本となる改定率の低迷に、介護関係者からは「この程度の上乗せでは離職を食い止められない」との指摘があがる。

 介護保険制度が始まった2000年度に約54万9千人だった介護職員(非常勤含む)は、15年度約183万人になった。厚生労働省は「団塊の世代」全てが75歳以上となる25年度の必要数を約253万人と推計、介護職員が37万7千人不足する恐れがあるとしている。介護職が不足したまま在宅移行すれば、今以上の家族介護の負担増となるのは目に見えている。

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 在宅医療を担う訪問診療も増えない。過去の改定で手厚くしたにもかかわらず、現在、みとりまでする診療所は全体の5%にすぎない。それなのに今改定も、報酬を上乗せするという相変わらずの手法にとどまった。

 安倍晋三首相は昨年、今改定について「(25年まで)残された期間を考えると重要な分水嶺(れい)」と語った。だが在宅医療・介護は本来、小手先の報酬改定だけで達成されるものではない。財源面もサービス面も、持続可能な社会保障のあり方の議論こそ必要だ。

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安倍首相は国会で「総合事業は地域包括ケアシステムを充実させていくうえで必要」と語っています。総合時事業の内容をご存じなのでしょうか?総合事業の事業者が次々と撤退をして機能していない市町村が250も出てきている中で、その実態調査にどれだけの時間をかけるというのでしょうか?その間にサービスを受けられない高齢者が一体何人でてくるというのでしょうか?速やかな調査と制度の見直しが求められています。
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官庁通信社2018.2.23

総合事業の訪問・通所、250市町村で事業者が撤退 詳細調査も 厚労省

全国の250市町村が要支援者への訪問介護や通所介護から撤退する事業者がいると答えている −− 。
 
加藤勝信厚生労働相が20日の衆議院予算委員会でそう明らかにした。今年1月時点の集計。このうち約50の市町村では、他の事業者へうまく引き継がないとサービスが途絶えてしまう恐れのあるケースも生じているという。質問した無所属の会の金子恵美議員(民進党会派)は、「総合事業が機能していないのではないか」と追求。加藤勝信厚労相は、「利用者が必要なサービスを継続的に受けられるよう、自治体を指導・支援していきたい」と述べた。
 
訪問・通所介護の総合事業への移行は、今年度から全国の市町村でスタートしている。地域の実情に応じた多様なサービスの展開を可能にすることや、給付費の適正化につなげていくことが国の思惑だ。

以前から予防給付のサービスを提供していた事業者は、今年度までならいわゆる「みなし指定」で総合事業のサービスを行える。ただ来年度からは、既定のプロセスに沿った指定の更新手続きを済ませていなければいけない。

 
厚労省は今回、この更新手続きをしない意向を示している事業者がいるか市町村へ聞き取り調査を実施。野党議員からの求めに応じ、今年1月の時点で集まっていた回答をまとめて国会に報告した。担い手の不足や厳しい経営環境などを勘案して撤退を決めた事業者がいるとみられる。
 
厚労省は現在、実態をより詳しく把握するための調査も進めている。予防給付と同等のサービス、基準を緩和したサービス、住民主体の支援などがそれぞれどれくらい広がっているか、具体的にどんなサービスが提供されているか、利用者の人数はどのように変動したか、などについて探っているという。来年度に公表されるその結果は、今後の制度改正をめぐる動きに大きな影響を与えることになる。
 
安倍晋三首相はこの日の予算委で、「総合事業は地域包括ケアシステムを充実させていくうえで必要。優良事例を横展開していくなど自治体の取り組みをさらに支援していきたい」と語った。

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