無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
高齢社会、貧困、子育て支援などの様々な社会課題が顕在化しつつあります。このような地域社会の課題解決に向けて家族に代わる「新しい身寄り社会」を創造する取り組みとして、2011年から①身元引受サービス②高齢者住宅低価格モデルの開発③中小零細高齢者住宅事業支援サービスを掲げた「ソーシャルビジネス」にチャレンジしています。

2019年08月

アンガーマネジメントという言葉を知りませんでした。人手不足を理由に介護現場で高齢者虐待が増えているのではと危機感を抱いてきましたが、もっと根本的なところに目を向けねばならないことを教えられます。『介護する人が疲弊する、余裕がなくなるから最善でないとわかっていても何とかその場をしのぐしかない。適正な人材配置やスタッフの安全が守られるシステム、介護の援助技術などの教育は不可欠であるが、そのうえで、スタッフが自分の感情をマネジメントするためのトレーニングが役立つのだと思う』という田辺有里子氏の意見に賛成です。このような時代であるがゆえに、現場では地道な訓練が必要なのだと思います。
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社会・スポーツ 高齢者虐待防止×アンガーマネジメント

アンガーマネジメントが虐待防止に役立つ理由
不要な怒りに振り回されず、必要なときには怒りを表現できるようになろう。

田辺有理子 横浜市立大学医学部看護学科講師、日本アンガーマネジメント協会トレーニングプロフェッショナル
朝日新聞社2019.8.27

 介護難民、老老介護、認知介護、ダブルケア、ヤングケアラー、介護離職……。介護にまつわる課題を示すキーワードだ。高齢社会の日本であり、支え手不足の中、これらの課題は、時に悲しい出来事を生じさせてしまう。各地を飛び回り、介護や看護の現場職員にアンガーマネジメントを指導する横浜市立大学医学部講師の田辺有理子さんに、アンガーマネジメントの視点から虐待防止を考察・提言してもらいます。(「論座」編集部)

介護は人材不足といわれているが、その従事者数は200万人に迫る大規模な業種になっている。そのなかでアンガーマネジメントをはじめとする感情教育やストレス対処などの教育プログラムを導入している組織は、全体からみたらほんのひと握りで、家族などの養護者にはそのような情報に触れることすら難しいのが現状である。現時点で介護現場にアンガーマネジメントの教育を導入している組織は、一歩先を行く、いわばアーリーアダプターだ。


 ただし、アンガーマネジメントさえあれば、虐待が防げるかといえば、答えは否である。社会的な課題として現状の体制では、介護サービスが十分に行き届いておらず、介護を担う家族も介護職も、個人への負担が集中してしまう。複数でやれば容易いことでもひとりでやるから効率が悪い。介護する人が疲弊する、余裕がなくなるから最善でないとわかっていても何とかその場をしのぐしかない。適正な人材配置やスタッフの安全が守られるシステム、介護の援助技術などの教育は不可欠だろう。そのうえで、スタッフが自分の感情をマネジメントするためのトレーニングが役立つのだと思う。

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人間にとって人の役に立っているということがどれだけ脳を活性化させることになるのでしょうか?朝日大(岐阜県瑞穂市)の中村広隆助教(37)らのグループが実施したボランティア活動に熱心な高齢者を対象に調査を実施しました。高齢者の社会活動は要介護や認知症のリスクを軽減させる可能性があるのは間違いなさそうです。
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特技生かし「幸福感」アップ 大府市で高齢者対象に調査
中日新聞2019.8.21
 自分の特技や得意なことを人に教える活動をしている高齢者は、幸福感が高い-。ボランティア活動が盛んな愛知県大府市の高齢者を対象に、朝日大(岐阜県瑞穂市)の中村広隆助教(37)らのグループが実施した調査で、そんなシニア像が浮かび上がった。どんな社会活動が高齢者の幸福感につながるのかを分析した研究は珍しく、幸せなシニアライフを送るヒントになりそうだ。

「特技や経験を他者に伝える活動」をしている人は、いずれの活動にも参加していない人に比べ、六十五~七十四歳では一・一九倍、七十五歳以上は一・二二倍、幸福感が高かった。

 「特技や経験」の具体的な中身は、日本舞踊や琴の発表会、地域の祭りの準備で電気配線を設置するなど、スキルを生かした「利他的な活動」だった。

近年の研究で、高齢者の社会活動は要介護や認知症のリスクを軽減させる可能性があり、幸福感は生活の質に影響していることが分かっている。

 中村さんは「他人のために自分の能力を発揮することに、脳が幸せと感じるのではないか。その幸福感は、高齢者の健康や生活の質の維持につながると考えられる」と話している。

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EPAの看護師候補者、不合格でも介護職で滞在可能と厚労省が検討していることが明らかになりました。今までのEPAは一体何だったのでしょうか?ハードルを高く設定し、その合格率が低いと、今度は新設の特定技能で介護職でうけいれると、であれば、もうEPAは廃止をすれば良いでしょう。EPAの看護師候補者は現在、最長で4年以内に国試に合格できないと帰国を余儀なくされる。昨年度までに来日したのは、インドネシア、フィリピン、ベトナムの3ヵ国で1300人。合格者は413人にとどまっていいます。そもそも制度に問題があったのではないでしょうか。
制度を一本化すべきだと思います。

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EPAの看護師候補者、不合格でも介護職で滞在可能 厚労省検討
介護のニュースサイト Joint2019.8.21
 EPA(経済連携協定)の枠組みで看護師を目指して来日した外国人について、厚生労働省は、国家試験に合格できなくても介護職員として日本で働いていけるようにすることを検討している。

厚労省は既に、国試に合格できなかったEPAの介護福祉士候補者が「特定技能」に移ることを今年5月に認めた。直近の国試で合格基準点の5割以上を取ることなどが条件。深刻な人手不足の解消につなげる狙いで、看護師候補者についても同様の対応がとれないか検討している。政府は向こう5年で、およそ6万人の外国人を介護の「特定技能」で受け入れる計画。
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6月18日に政府が発表した認知症施策推進大綱に疑問を持つのは私だけではありません。相馬中央病院内科医森田 知宏先生が次のように述べています。ご意見に共感します。
当初「認知症患者の6%の減少」と数値目標までついていました。この数値は、5月16日似開催された「認知症施策推進のための有識者会議」で示された数値が根拠となっており、10年間で認知症の発症年齢を1歳遅らせることを目標としている。10年間で有病率が1割低下する計算となるため、6年間で6%の減少、という目算となる。しかし、認知症の予防方法が分かってもいない現在、認知症の発症年齢をどのように遅らせることができるのか不明であり、このように予防方法が確立していない中であえて認知症の予防を政府が掲げることで生まれる懸念が2つある。1つ目は、政府の後押しによってできる利権と競争の歪みである。2つ目は、 予防を煽ることで生まれるコミュニティの断絶だ。
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政府の認知症予防は危険だらけ
むしろ認知症を進行させ、コミュニティを分断させる恐れも

JBpress2019.8.15(木) 森田 知宏

6月18日、政府は認知症施策推進大綱を発表した。「予防」と「共生」を2本柱の目的として掲げ、高齢社会のなかで認知症になっても希望を持って日常生活を過ごせる社会を目指すことを目標としているものだ。

ニュースで報道されていたこともあり、私が普段訪問している長屋の高齢者も、「やっぱり認知症に気をつけないと」と語っていた。 しかし、このような感想を聞くたびに、私は高齢者が安心に暮らせる社会から離れていくと感じる。今回の大綱も、本当に認知症患者の希望につながるかは疑問だ。

そもそも認知症の予防方法が確立していない。確かに認知症の予防は世界中で注目されており、2017年には世界保健機関(WHO)が、認知症グローバル・アクションプランを策定し、認知症のリスクを軽減するために生活習慣への介入を推奨している。

 しかし、どのような介入がよいかはエビデンスが確立していない。この大綱でも、認知症の予防に関しては「運動不足の改善」「社会的孤立の解消」「生活習慣病」が挙げられているが、いずれもこの大綱がターゲットと定めている団塊の世代に対して介入することで認知症が予防できるかどうかはまだ結論が出ていない。

まとめると、現在の政府が行っている認知症対策は、将来の成長分野の健全な競争を阻害し、さらに高齢社会の分断を招く危険がある。

 需要のある認知症の予防分野は民間部門の競争に任せ、民間部門では支援できないような高齢者が幸福な生活を送ってもらえるように環境を整備する――。 これが高齢社会での国のあり方ではないだろうか。

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人生の最終段階に至る前にできるだけ早い時期に人生会議を開くべきですね。人生会議とは人生の最終段階に自分が希望する治療やケアについて望んでいることを周囲の信頼する人たちと話し合い、共有する取り組みと言われます。エンディング・ノートと含めてこれからの終活の必須アイテムになりそうです。
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人生会議をご存じですか?
ニコニコニュース2019.8.16
人生会議という言葉をご存じですか?人生の最終段階をどのように過ごしたいか、もしもの時のために、考えてみませんか。

厚生労働省²⁾によると、大きな病気やケガによる命の危険が迫った状態になると、約70%の方が医療やケアなどを自分で決めたり、望みを人に伝えたりすることが、できなくなる と言われています。例えば、認知症の末期では、なかなか自分の意思を伝えることができなくなります。

そのため、人生の最終段階に自分が希望する治療やケアについて、大切にしていること、望んでいることを事前に考えて、周囲の信頼する人たちと話し合い、共有する取り組みを「人生会議(アドバンス・ケア・プランニング)」 と言います。

①「あなたが大切にしていることは何ですか?」具体的には、「生きる時間が限られているとしたら、どんなことを大切にする?」「こんな最期を迎えたい、こんな治療やケアを受けたい」「こんな最期は嫌だな、こんな治療やケアは嫌だな」「重体や危篤の状態になった時、どのような治療やケアを受けたいか?」などを考えてみましょう。

②「信頼できる人は誰ですか?」を考えてみましょう。

③かかりつけ医に聞いてみましょう。

④考えたことや話し合った結果を共有しましょう。

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