無尽灯

医療&介護のコンサルティング会社・一般社団法人ロングライフサポート協会代表理事 清原 晃のブログ
高齢社会、貧困、子育て支援などの様々な社会課題が顕在化しつつあります。このような地域社会の課題解決に向けて家族に代わる「新しい身寄り社会」を創造する取り組みとして、2011年から①身元引受サービス②高齢者住宅低価格モデルの開発③中小零細高齢者住宅事業支援サービスを掲げた「ソーシャルビジネス」にチャレンジしています。

2024年02月

介護事業経営実態調査懐疑的














22年の介護収益が対前年2.4%アップしているので、引き下げるという理由だけで、皆さんどうしてその数字を鵜呑みにしてしまうのか、全く不思議です。   

前にもこのブログで書きましたように、収入的にはただ単に、前年と比較して補助金がアップしたのであり、本体の介護報酬は減、そして人件費が人手不足で下がったことが原因で利益があがったということだけで本格的に介護事業収益が上がっているわけではないのです。   

居宅系介護施設で併設する訪問介護の効率が良いからというだけではありません。その裏付けとなるようなデータに基づく説明は一切ありません。もっとしっかりと精査する必要があるのですが、それ以上の追及はありません。   

参考ブログ

http://ll-support.blog.jp/archives/5853520.html   

生活保護費引き下げでは政府に忖度する官僚が誤った数字を使ってやったという判決が過半数を占めているように、数字に対して我々はもっとシビア―にならなければなりません。このまま手をこまねいていては介護は衰退するばかりです。政府の狙いはもっと違うところにあることを見抜かねばなりません。   
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岸田首相進める介護報酬改定で「訪問ヘルパー、もう呼べない…」在宅介護で破産急増の悪夢!  YAHOOニュース 2024.2.29  
 経営的に厳しい状況で仕事をしている小規模訪問介護事業者にとって死活問題です」   
“訪問介護崩壊”への警鐘を鳴らすのは、介護事業者『NPOわかば』(世田谷区)理事長の辻本きく夫さんだ。

6月からの改訂で、特別養護老人ホームや老健の介護報酬が増額されるにもかかわらず、在宅介護に欠かせない訪問介護の介護報酬が減額となった。   

「その背景には、7.8%という高い収益率があったからです。しかし、そこには同じ建物に多くの利用者がいて、移動時間などなく効率的に生活援助できるサ高住(サービス付き高齢者向け住宅)が訪問介護に含まれていることも要因の一つと見られています」(全国紙記者)   

辻本さんは“収益率7.8%”という数字をはじきだした介護事業経営実態調査に懐疑的だ。 収益率がこれほど高ければ、人員不足や経営難に陥ることはないはずですが、周囲を見渡してもそんな余裕のある経営をしている事業者はありません」
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成年高家制度の落とし穴













弁護士だから大丈夫、ではない。 成年後見制度の落とし穴。
「令和6年2月14日付、ロングライフサポート協会会報familleより」    

令和6年2月8日、依頼人に管理を任された財産など計約2億3400万円を着服したとして、業務上横領罪に問われた元弁護士に対し、熊本地裁は懲役9年(求刑・懲役10年)の判決を言い渡しました。成年後見制度が適正に運営されるのは、弁護士の高い職業倫理と、横領等をおこなうと弁護士資格を失うことから抑制されているといえますが、しかし逆に言えば、抑制の理由は弁護士本人の倫理観に基づくに過ぎないといえ、システム的には脆弱です。介護の現場でもよく言われるとおり、「密室」であるがゆえに、不正が行われやすい土壌にあると言えるのではないでしょうか。    

弁護士はワンマンでも運営可能な個人プレイの多い職業と言えます。よって、弁護士の業務も「密室」で行われています。システム的に不正を防止するには、「密室」ではなく公開された場所で業務を行うべきです。    

要するに組織における内部けん制組織の確立、毎月の収支報告に加え、第三者による監査があるシステムを組み込まなければ、他人の財産をお預かりするというのは極めて高リスクであるといえます。身元引受業者の多くは、弁護士事務所に委託をしたり、他法人に再委託をしたりして、リスクヘッジを図っていますが、それでは十分な機能は発揮できません。   

(一社)ロングライフサポート協会では月次監査体制において税理士法人による第三者による監査とその結果を金銭管理表として被身元引受人に毎月提出をております。ある意味、成年後見人制度による年1回の家裁への報告よりも危険が少ない面もあるかと思います。
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居住支援事業法人の指定














2月21日付で福岡県の住宅確保要配慮者居住支援法人の指定を受ける事ができました。

 住宅確保要配慮者居住支援法人とは住宅確保要配慮者(低額所得者、被災者、高齢者、障害者、子供を養育する者、その他住宅の確保に特に配慮を要する者)の民間賃貸住宅への円滑な入居の促進を図るため、住宅確保要配慮者に対し家賃債務保証の提供、賃貸住宅への入居に係る住宅情報の提供・相談、見守りなどの生活支援等を実施する法人として都道府県が指定するものです。 (住宅セーフティネット法第40条)。

 既に、この制度は身元引受関係の事業を行っている法人等も参加をしており、皆様方からのアドバイスもあり、指定登録をしたものです。 この制度にのっかることで、当然、当協会の身元引受事業も低額所得者、高齢者、障害者等の居住支援や様々な生活支援を行う法人として周知することができますし、来るべき身元保証事業者の登録制度への準備も兼ねて手続きを行いました。

当事業の推進に尽力を尽くすと同時に、身元保証事業の登録制に向けて着々と準備を進めて参ります。

申請に必要な書類は次のようになります。行政とのやり取りに大変な時間がかかりましたが、無事承認を頂く事ができましたことを関係者の皆様に心より感謝いたします。

①法人指定申請書
②定款
③登記事項証明書
④申請の日に属する事業年度の前事業年度における財産目録及び貸借対照表
⑤申請に係る意思決定を証する書類
⑥支援事業の実施に関する計画書
⑦役員の氏名及び略歴を記載した書類(任意書式)
⑧現に行っている業務の概要を記載した書類(任意書式)
⑨支援業務に関する法人としての活動実績が分かる書類(任意書式) (法人として、少なくとも1年以上の間、支援業務を適切に実施したことが確認できること)
⑩担当役員及び職員の支援業務従事歴が分かる書類(任意書式) (少なくとも1年以上の間、支援業務に従事していることが確認できること)
⑪行政と連携した取組の実績が分かる書類(任意提出)
⑫法人等が欠格事項に該当しないことを誓約する書類(様式2)(wordファイル19KB)
⑬個人情報取扱規程又はそれに準じる書類
⑭区市町村の推薦書(任意提出)
⑮前各号に掲げるもののほか、申請者の支援業務に関し、参考となる書類(任意提出)
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相続トラブル対策














最近は一般の方々の身元引受を受けるケースが多くなってきました。それに併せて、身元引受サービスの最後の業務である財産処分について相続トラブルに巻き込まれるケースが増えて参りました。

生活保護の方々の身元引受には大きなリスクはありませんが、一般の方々は持て入るものが多いだけに様々な問題を抱えるケースが多いと言えます。

特に重要なものは相続の問題です。家族が少なく、スムーズに残余財産をお渡しできる場合は良いのですが、親族が多くトラブルになるようなケースではほとんど弁護士先生にお世話になっております。身元引受をする際に、財産処分や相続サポートについて弁護士先生との連携のもと、委託を受けるようにしております。

自筆遺言や公正証書遺言等の手続きを取っていても、下記のようなトラブルに巻き込まれる恐れがあります。できれば生前に相続人にはきちんと本人が直接お話をしておくことの重要性を感じております。
書類だけでは不十分ですね。書類の有効性を巡って争いになることも多いのです。

【介護×相続=嫁バトル!】父の遺言書をめぐる「長男嫁vs次男嫁」すさまじき場外乱闘の末路
  LIMO2024.2.23
 父の遺志に、当の実子たちは納得も…。嫁たちの「それぞれの言い分」とは 実家に同居する長男Aさん・実家と疎遠な次男Bさんの事例

「うちは兄弟仲がいいから、遺産相続争いとは無縁」 そう思っている人は、もしかしたら考えが甘いかもしれません……。遺産相続争いは兄弟仲が良い家庭でも起こり得ます。

 法務省「令和4年司法統計年報」によると、家庭裁判所で調停を受け遺産分割が成立した件数は6857件もあります。    

 特に親の介護を兄弟のうちどちらか一方が行った場合は要注意と言えるでしょう。介護の貢献度を巡って相続争いになることも。  

遺言書を作成するだけでは生前対策として不十分だった
今回紹介したAさん・Bさん兄弟は、一般的に遺産相続争いを防ぐために有効な手段と言われる公正証書遺言があっても争いが起こりました。 では、AさんBさん兄弟が揉めないために、父親は生前何をすればよかったのでしょうか。   

 それはAさんBさん両夫婦がそろっている場で、父親が自らの遺言の内容について腹を割って話すということです。   

 父親の意思を本人の口から遺産分割案を相談という形で聞いたのと、死後に遺言書で決定事項として知らされたのでは、遺産分割の割合が少ないBさん夫婦の心象は大きく異なることでしょう。   

 遺産相続争いを防ぐために生前対策として遺言書を作成する方は多いです。確かに遺言書があれば、その遺言書に形式的な不備がなく、遺留分を侵害していない限り、遺言書に記載さえた通りに遺産分割を行うことができます。   

 しかし、遺産分割方法が決まっているからといって、遺産相続争いが起きないわけではありません。相続人は一人ひとり置かれた立場も違えば、感情があります。   その感情を無視して形式だけの生前対策を進めていけば、B子さんのように不満を爆発させる人が現れることでしょう。
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介護第三のサービス














 私どもが投稿しているX(旧Twitter)にあるケアマネさんから次のような投稿がありました。  

「独居で身寄りのない方の支援はケアマネ泣かせ。どうしても介護保険サービスではまかなえない部分が出てくる。でも、何でも屋ケアマネにはなりたくない。本当に頭を抱える。」  

 恐らく全国のケアマネや介護関係者が日々頭を痛めている内容ではないでしょうか?介護サービス以外の支援に翻弄されている関係者の姿が推察されます。  

 一日も早く身元保証サービスをきちんとした制度としてとらえ、介護の第三のサービスとしてその普及を図っていかなければ、これからの超高齢社会の独居高齢者の激増の時代には対応できません。  

 先日も記事に書かせて頂きましたが、身元保証事業のビジネスモデルを早急に確立しなければなりません。下記を参考にして下さい。   

身元保証事業のビジネスモデル分析(上智大学栃本一三郎社会福祉学科教授) 【論文】
市場化する社会保障・社会福祉と身元保証制度からみる消費者保護の在り方についての覚書より】

 身元保証事業のビジネスモデルはかなり確立されつつあるが、フルパッケージ型の身元引受サービスは少なく、その中心核は金銭管理であるということがあまり知られていない。   

栃本教授の調査分析により、現状の身元引受サービスのビジネスモデルのあり様が示されています。 教授は4つのタイプに事業者を分類しています。1.独立型 2.身元保証+生活支援型 3.準包括パック型 4.包括パック型 となります。   

1.独立型・・・身元保証人になることのみを事業   
2.身元保証+生活支援型・・・転院等手続きのフォロー、緊急時の病院への駆けつけ、治療方針・ケアプラン等の説明への同席、病院等への外出の付き添い、日常的な見守り、金銭管理・支払い 、代行などの生活支援を別途用意している。   
3.準包括パック型・・・身元保証人になることとその他の生活支援がほぼパックとなっている   
4.包括パック型・・・すべてを包括している     
身元引受パッケージの特徴
この中で包括パック型は数が極端に少ないということが明らかになりました。それによって何が問題になるのか。問題はサービスが断片化してしまうということです。   

包括パック型のボトルネックとなっているのは、金銭管理を通帳やキャッシュカードをお預かりするレベルで委託されていないということに尽きるでしょう。 金銭管理を行わないサービスは結局、身元引受も死後事務委任も生活支援も相続も都度実費請求をして行うか預り金をいただいておくというというようなことが必要になるため、サービスとしての一体性がなくなってしまうのです。
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