75歳以上の高齢者の1人あたり医療費で、都道府県の間で1.49倍の開きがあることが厚生労働省の調査で分かった。2008年度の実績をみると、最高の福岡県は105万6000円だったのに対し、最低の長野県は71万円にとどまる。入院医療の多い地域ほど医療費もかさむ傾向があり、膨張が続く医療費の効率化に向け、一人暮らしや家庭での介護が難しい人が病院で長期療養する「社会的入院」の解消策などが課題となりそうだ。(日経新聞2010年12月30日)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
今回の調査では、第1位が福岡、第2位が高知、第3位が北海道となって
います。特質すべきは、西日本が圧倒的に高いというデータです。
ちなみに、長崎4位、佐賀7位、大分8位、鹿児島8位、沖縄10位と九州勢が10位以内に6件も入っていることです。

これをどう考えたら良いのでしょうか?

主に家庭の事情で病院で長期療養する「社会的入院」が多いことが医療費水準を押し上げていると分析しています。加えて、施設などが充実し、利用しやすい環境にあることも医療費に影響していると分析しています。

例えば、病院のベッド数は中四国や九州が多く、首都圏が少ない。最多の高知は2477床と全国平均の約2倍、社会的入院が多い療養病床に限ると約3.5倍のベッドがあると言われます。

一方、医療費が最も少なかった長野や2番目に少ない新潟は、入院医療費も最低水準だった。長野は健康診断や保健活動などが病気を予防する取り組みが進んで、入院が少なくてすんでいるという。東北地方など2世帯や3世帯で暮らす人が多い地位も社会的入院が少なく、医療費も低水準のようです。

75歳以上の一人当たり医療費は、75歳以下の全国平均(18万2000円)の約4.7倍かかり、特に入院医療費は74歳以下の約7.2倍にのぼる。高齢者の増加などで08年度の医療費総額は34兆8000億円と過去最高を更新し、社会的入院の解消など入院医療を効率化する必要性が改めて浮き彫りになった形と締めくくっています。

病院のベッド数、療養病床ベッド数、施設数と核家族化の進行度合いに
よってかくも地域差が生まれていると推測されます。西高東低の傾向は今後も続くと見られます。