増加率ほぼゼロ、高齢化重く 現役世代の負担増す 2011/2/26付日経新聞

標記の記事が載っていました。人口の減少と高齢化の進展で着実に日本の国力が低下してきております。 要点を抜粋しました。

「人口の伸び悩みが日本経済の重荷になっている。2010年の国勢調査の速報値によると、人口増減率は年率0.05%増とほぼゼロ。38道府県で人口が減少した。働く人が減れば、経済成長率は低迷し、高齢者の年金・医療を担う現役世代の負担も増す。地域によっては行政サービスの低下を招く恐れがある」とあります。

昨年10月1日時点の日本の人口は1億2805万6千人。05年に比べ28万8千人増えたが、増減率は過去最低となりました。

特に東北・北陸の減少率が大きいようです。前回の国勢調査05年と比較して一番の減少は秋田県の▼5.2%、二番目が青森の▼4.4%、三番目が高知の▼4%、4番目が岩手、山形の▼3.9%となっています。

市町村では奈良県の野迫川村が▼29.7%とほぼ5年間で人口が30%程度減少したところもあります。

地域の経済に深刻なダメージを与えているとが想像されます。人口の減少率が大きい自治体はそろって高齢者の割合が多いとも書かれています。

05年に比べ人口が2割近く減少した奈良県川上村は、65歳以上の割合が50%。全国で最も人口が減った北九州市では同24.8%で、政令都市の中では高齢者の割合が最も高いと言われます。

一方では、世帯規模が縮小する小家族化も進んでいます。世帯数は全国で5195万2000世帯(4.8%増)と過去最高を記録しましたが、一世帯当たりの平均人数は最低の2.46人(0.12人減)となり、初めて2.5人を割り込んだようです。未婚化や長寿化で独身世帯や高齢者の単身世帯が増えているとみられています。この内容の見出しには、「介護など安全網が損なわれる」とつけられています。

国立社会保障・人口問題研究所が08年に公表した推計では05年に29.5%だった単身世帯の割合は15年に32.7%、30年に37.4%になる見込み。

単身世帯の増加は「家族」の機能が低下することにもつながり、支える同居家族がいないと、公的な介護サービスや医療に頼らざるを得ない人が増える。失業時などに家計を支える同居家族がいないと、貧困に陥るリスクも高まる。同居家族が担ってきた「安全網」が縮小することで、介護など国や自治体が担う公的サービスの支出が増える可能性があります。

日本では地方の経済が確実に弱体化し、介護などの安全網が毀損しつつある。これが実態でしょうか。

日本に住む外国人数の増加を考えれば、日本人の人口は更に減少している可能性が高い。厚生労働省の人口動態統計によると、07年から一貫して日本人の出生数は死亡数を下回る「自然減」の状態が続いています。

日本の人口増加率は、主要先進国の間でドイツとともにゼロ近辺。世界をみても人口がマイナスに陥っている国はロシアやポーランド、ハンガリーなど社会主義体制が崩壊し、混乱した一部の国にとどまると言われます。

人口減は労働力人口の減少を招き、日本経済の潜在成長率の低下につながる。総務省の労働力調査によると、労働力人口は08年以降はマイナスが続く。1980年代には4%半ばだった潜在成長率は足元では0~1%に低迷。「環太平洋経済連携協定(TPP)への参加や規制緩和などで生産性を高めなければ経済は活性化しない」とBNPパリバ証券の河野龍太郎氏は話しておられます。

人口の底割れを防ぐには高度な技能を持つ外国人や看護師・介護士らの受け入れも一つの方策となる。人口減社会を見据え、移民政策の是非を検討する必要があると述べられています。