前回に引き続いて国土交通省の伊藤課長のセミナーの話を続けます。高齢者の居住の安定確保に関する法律等の一部改正法案の概要で説明されたのが次の内容です。

目的:高齢者の居住の安定を確保するため、バリアフリー構造等を有し、介護・医療と連携して、高齢者を支援するサービスを提供する「サービス付高齢者向け住宅」の登録制度の創設等を行う。尚、所管は、国土交通省・厚生労働省共管の制度として、都道府県知事への登録制度とする。

<概要>
1.登録基準 ※有料老人ホームも登録可((登録を受けた場合には有料老人ホームの届出不要)            
  ①住宅・・・床面積(原則25㎡以上)、便所、洗面設備等の設置、バリアフリー
  ②サービス・・・サービスを提供すること。(少なくとも安否確認・生活相談サービスを提供)
  ③契約・・・高齢者の居住の安定が図られた契約であること、前払い家賃等の返還ルール及び保全措置が  
         講じられていること

2.事業者の義務
  ①入居契約に係わる措置(提供するサービス等の登録事項の情報開示、入居者に対する契約前の説明)
  ②誇大広告の禁止

3.指導監督
  ①住宅管理やサービスに関する行政の指導監督(報告徴収・立ち入り検査・指示等)

4.その他
  ①高円賃・高専賃(登録制度)、高優賃(供給計画認定制度)の廃止
  ②高齢者居住支援センター(指定制度)の廃止

心配していました有料老人ホームの制度は、従来の老人福祉法として存続しますので、どちらかで登録、又は届出をすることになりそうです。この両方を使い分けることで面積基準をクリアーすることができそうです。一番恐れていたのは、住宅型有料老人ホームも面積基準でサービス付高齢者住宅の基準に合わされることでした。

国土交通省は住宅をベースに、介護が必要な人は介護保険法改正による「定期巡回随時対応サービス(平成24年4月~)」等と組み合わせた仕組みを普及させたい考えです。
しかし、依然として国土交通省と厚生労働省の壁を感じざるを得ません。高齢者にとっては、国土交通省と厚生労働省どちらでもよいのです。それぞれの状態に合わせた最適な住まいを提供してくれれば良いのです。ケースバイケースで良いのです。制度、法律はどうしてもこの壁を越えてくれないのでしょうか。