本日の日経新聞「大機小機」に見出しの記事が出ていました。正に正論だと思いますので、ポイントを次に御紹介しておきたいと思います。

■国立社会保障・人口問題研究所が発表した人口推計によると2060年ごろには日本の人口は8000万人台となり、その後も人口の減少は続くと予想されている。

■当面の30年~50年の人口動態を前提にすると、少子高齢化のため高齢者ケアの負担が若年世代に大きくのしかかる。

■この問題を根本的に解決するためには、生産性を高め、高齢者ケアの供給量を物理的に増やすしかない。いまの高齢者ケアは典型的な労働集約的産業だが、少数の労働者が多数の高齢者を無理なくケアできるようにする技術が必要だ

■高齢者ケア産業を動労集約的産業から資本集約的産業に変えることが、今後数十年の産業が進むべき方向性だ。

■具体的には、介護労働者が着用するロボットスーツや、自動的に形状が変化する介護ベッドなど、高齢者ケアをサポートする工学技術の進展が不可欠だ。こうした高齢者関連の技術分野は、老人学(ジェロントロジー)とテクノロジーを合わせて「ジェロンテクノロジー」と呼ばれる。

■産業用機械技術が得意な日本企業ならすぐ世界のトップに立てそうだが、大手のメーカーはこの分野の技術開発にあまり熱心でないと聞く。確かに社会保障分野は、様々な規制のため技術開発の収益性は当面期待できないかもしれない。

■しかし、手をこまねいていては20年後の成長産業に参加する機会を逃す結果になるだろう。長期的な方向性としては介護などの産業化が進むよう規制が改革されていき、技術開発の収益性は高まるはずだ。

■中国をはじめ韓国、タイなどのアジア諸国でも急速に高齢化が進んでいる。欧米諸国も同様である。高齢化は世界共通の傾向なので、高齢者ケアに関連する製品やサービスの市場は今後十数年、拡大の一方だ。

■高齢者関連の技術や製品は、今世紀後半の輸出産業の主力になることも夢ではないだろう。日本のメーカーは、長期的な視野に立って技術開発の戦略を考えるべきではないか。

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現在の生産性が低いと言われる高齢者ケアを労働集約的産業から資本集約的産業へ、そして知識集約的産業に転換することなくして高齢者ケアの革新はあり得ないと考えています。

我々は二つの方法でこれからの改革に取り組みたいと思います。

一つは、知識集約的産業への取り組みとして、「エヌ・ビー・ラボ」の本来の研究開発機能を発揮できる場を作ること(研究所の設立)、そして、資本集約的産業への取り組みとして、「エルスリーサポート協会」を通して、高齢者関連企業の様々な開発商品の提案場所(プラットフォーム)を作っていくことです。