8月26日の沖縄タイムスに下記の記事が掲載されていました。

「家族、施設、病院がそれぞれ補完し合いながら、介護の「社会化」を進める方向で、安心して老いることができるセーフティーネットを構築すべきだ」

というのが結論ですが、まさにその通りだと思います。介護の社会化を進めるためには中間施設(中間的居場所)としての高齢者住宅の建設が不可欠と考えます。
皆さんはどう思われますでしょうか?
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介護が必要な認知症のお年寄りが2012年に300万人を超え、65歳以上の10人に1人の割合となることが、厚生労働省の推計で明らかになった。進行し続ける高齢化と、医療機関への受診が進んだためという。

10年時点のデータを基に推計したもので、団塊世代が70代となる20年には400万人を超えると予測する。02年のデータに基づく従来の推計では10年に208万人、20年に289万人と見込んでいた。

想定を大きく上回るスピードで認知症患者が増えていることが分かる。これだけ大幅な上方修正を迫られたのだから、対策を急がねばならない。

認知症患者の急増に対応する厚労省の施策の柱は、看護師や作業療法士らによる「認知症初期集中支援チーム」の設置、かかりつけ医と連携し早期診断をする「身近型認知症疾患医療センター」の整備などだ。

自治体に設置する支援チームのメンバーが家庭を訪ねて家族から話を聞き相談に乗るほか、センターの医師が病院や介護施設に出向き治療やケアに当たる。変化にいち早く気付くことで精神科や介護施設に頼らず、自宅で生活できるケアの強化を目指す。

重度の患者に対する「事後的な対応」が主だったこれまでの対策から転換を図るもの。認知症になっても住み慣れた地域で暮らすという考えは、誰もが望むところだろう。

現状に目を移そう。

10年時点で、在宅で介護を受けている認知症高齢者は5割にとどまっている。残り半分は、特別養護老人ホームや医療機関、老人保健施設などに入所・入院。入院中の患者の多くは、精神科病床で過ごす。

住み慣れた家や地域でという方向はもちろん間違っていない。しかし在宅ケアの流れを推し進めているのは、どちらかというと医療・介護の財政問題だ。

実際、認知症患者の退院後の生活を支える施設は足りず、訪問診療や訪問看護など在宅ケアを可能にする仕組みも不十分、介護に疲れた家族の相談に乗るといった地域の結びつきも弱い。

高齢者の単身世帯や夫婦だけの世帯の急増、介護の担い手となる子どもの数の減少など家族の変容を考えると、24時間見守りが必要な認知症高齢者の在宅ケアには限界がある。

政府は新しい高齢社会対策大綱で「人生90年時代」を提唱する。85歳以上では4人に1人に症状が現れる認知症という病気とどう付き合い、どう支えていくのか、本気で取り組まなければならない。

仕事を持つ介護者には働きながら介護できる仕組みを、施設はいやだが家族に迷惑をかけたくない高齢者には中間的居場所を、地域で支えるには共同体に代わる新たな枠組みを示す必要がある。

家族、施設、病院がそれぞれ補完し合いながら、介護の「社会化」を進める方向で、安心して老いることができるセーフティーネットを構築すべきだ。