一昨日、フィリピンの医科大学を訪問しました。日本に介護人材を供給すべく日本の企業と提携をして教育プログラムを作っているというのです。その業務提携並びに教育プログラムの立役者である副学長とお会いすることができました

当初は表敬訪問ということで面談アポと取りましたが、話し出すと止まらず、1時間超お話をすることができました。この医科大学は約5000人の学生を抱える、最大級の大学です。5つの病院がお金を出して作った大学で、この大学と日本の企業が業務提携をしてフィリピン人に対して日本語の教育と介護の教育をしているのです。フィリピン全土から人材が集まってきています。

2~3ヶ月の研修と施設での実務研修を経て、日本に派遣する計画です。この大学との提携もこの副学長がいたから実現できたと聞きましたが本当に素晴らしい方でした。

立派な教育者でもあり経営者でありました。当然のことながら、このプロジェクトに大変理解を示され、価値を感じておられました。しきりとフィリピン人は老人をお世話する『心』があると強調しておられました。流石に世界最大のヘルスケアの人材輸出国であることを改めて感じさせられました。

意気投合をして1時間を超えて話し込んでしまいましたが、日本の高齢者の実情をお話し、今後の協力をお願いをした次第です。

副学長は、私が日本で高齢者が自宅で死ねない状況をお話すると、『それは日本の恥、医療の恥』と断言されました。高齢者は家族がみるべきであり、社会がみるべきであって、決して医療がそこまでみるのではない、とお考えになられているようでした。日本との環境の違いはありますが、大いに考えさせられました。

しっかりとした理念を持たれた方で、今回のプロジェクトの最大の理解者だと大いに共感をさせて頂きた次第です。

最後に、フィリピンはケア人材を日本に輸出するので、日本は高齢者を輸出して欲しいと頼まれる。心を持った優秀な人材を送りますし、受け入れますと言わんばかりでした。

このような大学経営者とお会いするのは本当に珍しいです。このような教育者がいるからこそ、世界に人材を供給できているのであろうと思いました。今後共、良きパートナーになっていただけるものと確信を致しました。最後に、しっかりと握手をされ学長室を後にしました。

医科大学の全景と学内の写真を載せておきます。
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