サ高住の成功モデルはサ高住+訪問・通所ではなく、サ高住+特定施設の収益モデルではないかということを前回お話しました。しかし、その運営は簡単ではないと申しました。

サ高住に特定施設並みの介護サービス、介護スタッフを配置せねばならないということになるのです。それ故に、運営のハードルは一気に上がることになるでしょう。

1.人員の確保
2.サ高住+訪問&通所サービスで、特定施設並みの切れ目のない介護サービスを展開するノウハウ
3.訪問&通所サービスで、特定施設並みの介護保険を得るノウハウ
が求められることになるのです。

1.の人材確保については、特定施設従来3:1という基準がありますが、重篤な高齢者が増えると3:1でも十分なサービスは難しくなります。特定施設の平均介護度は2.7程度と言われますが、このレベルで良いサービスを提供しようとすれば2:1程度の人員体制が求められるでしょう。それだけの人材をどのように確保するのか、難易度が上がります。

2.丸め報酬の特定施設並みの切れ目のない介護サービスを提供するためには、介護保険サービスと介護保険外サービスを継ぎ目なくつないでいくサービス体系をつくらねばなりません。しかも、コンプライアンスに抵触しないように。これも運営の難易度が上がります。

3.施設内に居宅支援事業所をおかずに、外部居宅との連携のもとでいかに納得性のある、介護保険サービスを提供するかというケアプラン作成の難易度が上がります。

以上の難易度の高い事業が実はサービス付高齢者向け住宅に求められるノウハウなのです。