サ高住の多様化が進んでいる状況が報告されています。これまで自立系と言われてきたサ高住ですが、介護型の施設が不足するだけに、その代替手段としてサ高住において介護型~更に医療型へと進化を遂げているようです。
しかし、先般も報告をしましたように廃業するサ高住も多くなってきています。モデルが多様化すれば当然、その収支モデルも多様化してきます。継続的に存続できるモデルの開発が求められます。
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介護離職に備えよ】医師常駐、終末ケアも多様化進む「サ高住」  

 シニア向けの「賃貸住宅」であるサービス付き高齢者向け住宅(以下サ高住)については、これまでも何度か触れてきた。サ高住は賃貸住宅というところがキモで、老人ホームとは似て非なるものである。

 安否確認と生活相談のサービスが受けられる点が特徴ではあるものの、あくまでも賃貸住宅なので、入居には敷金・礼金が必要。入居後も賃料や管理費、光熱費、食事代などのほかに、サービス提供料がかかるのが一般的だ。

 一方、介護付有料老人ホームは利用権を買うもので、不動産でもなければ賃貸でもない。入居一時金は数百万円から数千万円と高額だが、介護状態になっても同じホーム内の介護棟に移るなどして、最期の看取りまで面倒をみてもらえる。

 とはいえ、サ高住は高額な初期費用がかからず、利用のハードルが低いため、最近は人気があるようだ。ここにきて、多様化も進んでいる。

 これまでサ高住は、ある程度の自立した生活が可能な高齢者を対象にしたものというのが原則だった。だが、現実には介護サービスの提供が必然とならざるを得ない対象者も多くなっている。そのため、認知症が進んだ高齢者や胃ろうや吸引が必要な人を受け入れるサ高住も増えているようだ。

 サ高住と在宅介護事業所が一体化した施設も珍しくなくなっている。医師が常駐するサ高住やリハビリ施設を併設したものもある。なかには、サ高住に併設された訪問診療や訪問介護のステーションが、入居者だけでなく地域一帯にサービスを提供する例も少なくない。

私の知っているサ高住では、終末期のターミナルケアを行っているところもあり、多様化の流れはますます進んでいくように思う。

 さらに、アクティブな高齢者に健康的なライフスタイルを提案するサ高住も出てきた。利用者が健康維持のためのさまざまなプログラムに参加できたり、図書館や音楽室などの共有スペースを利用できるところもあるようだ。
 「そろそろ親を呼び寄せたい」と考えている人も多いだろう。その際、「高齢期の住まいの種類やメリット、デメリット」についての知識をきちんと持ち、最適な選択ができるよう備えておきたいものだ。
 ■大澤尚宏(おおさわ・たかひろ)
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