低所得高齢者が問題となっています。日本の生活保護政策だけでは、増大する低所得高齢者は救われません。諸外国にできて、何故日本で低所得者に対する制度ができないのでしょうか?財源だけのはずではないはずです。
矢部武氏による諸外国における最低保証制度をみながら考えてみたいと思います。
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矢部武の「孤立死」から「自立死」へ Vol.66

低所得高齢者向けの「最低所得保障」をどう実現するか
2016.07.21 ジャーナリスト 矢部 武

日本では年金収入だけで暮らしていけない下流老人の問題が深刻化しているが、高齢者の生活苦と貧困の広がりは先進国に共通した社会問題となっている。

その背景には各国とも平均寿命が延びて老後の生活が長くなっているにもかかわらず、年金財政の逼迫で給付額が減らされていることがある。

各国では、低所得の高齢者に最低限の生活費を保障する「最低所得保障」制度を導入して、問題に対応している。

一方、日本には生活保護制度はあるが、スティグマ感や親族の扶養義務などで認定のハードルが高く、低所得高齢者の「セーフティネット」としての役割を果たしていない。

そこで、今回は他の先進国の経験を参考にしながら、日本で高齢者向けの「最低所得保障」制度をつくることは可能なのかを考えてみたい。

<次回に続く>