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人材不足問題をどう解決するか

デンマークでは24時間体制の在宅介護に力を入れている
職員が昼夜を問わず夜中や明け方でも訪問して、利用者の寝返り補助、トイレ・排泄介助などを行う。この支援体制を支えているのは豊富な人材である。

介護職員や医師の多くは公務員なので待遇も安定していて、低賃金などによる人材不足の問題はない。

日本の介護職の平均年収は全産業平均よりも100万円以上少ないというが、それはなぜか。介護支援情報サイト『KAIGOLAB』を運営している酒井穣氏によれば、

介護職員の安い待遇を生み出している主な原因は、介護サービスに対して行政が設定している安すぎる介護報酬単価と、経験豊富な介護職と新人の介護職が提供するサービスの利用料を原則同じにしていることにあるという。

酒井氏はそれを踏まえた上で、日本の介護職もデンマークのように公務員か準公務員にすべきだと提案する。
「日本には国家公務員(約58万人)と地方公務員(約274万人)合わせて332万人の公務員がいます。人工知能やITによる業務効率化を進めれば、332万人の中から2025年に不足する介護職37.7万人分の労働力を生み出すこともできるはずです。

また、約200万人いるとされる既存の介護職も公務員とすることで、待遇の改善が望めます。(中略)財源の問題でいきなり公務員にするのが困難であるならば、準公務員として、介護職の職能スキルに応じて段階的な追加給を税金から出すなど、やり方はいくらでもあるはずです」(『KAIGO LAB』、2017年3月7日)。

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