通常の保険は、病気になったり、介護が必要になったときに降りるものですが、逆に、健康になれば保険がおりるという保険が相次いで発売になっています。自立支援策を先取りしたような保険ですが、認定が難しいでしょうね。介護の必要な人は短期間であれば、状況が良くなったりしますので、判断が難しいと思われます。
・・・・・・・・・・・・
産経ニュース2017.10.9
 

【節約家計簿】
健康に気を配ると有利になる保険

健康に気を配る新発想の保険が相次いで登場しています

アイアル少額短期保険は9月に、損保ケアグループの高齢者施設に入居している人や、在宅ケアを受けている人を対象にした新商品を発売。商品名は介護度改善応援保険「明日へのちから」といいます。

 明日へのちからは、介護度の判定が1段階でも改善した場合、介護改善保険金(お祝い金)が受け取れる保険。

一般的な介護保険は、介護度が重くなった場合に保険金が払われるのに対し、介護度が軽くなると保険金が払われる、新しい発想の保険です。

保障プランはA、B、Cの3種類。Aプランは年間5千円の保険料で、お祝い金は2万5千円。Bプランは年間1万円の保険料で5万円のお祝い金、Cプランは年間2万円の保険料で10万円のお祝い金が受け取れます。

 第一生命グループのネオファースト生命では、健康年齢で加入時の保険料を判定する入院一時給付保険の取り扱いを10月から始めました。商品名は「無解約返戻金型特定生活習慣病入院一時給付保険『ネオde健康エール』」といいます。

この保険では、体格指数(BMI)や血圧、尿検査、血液検査などの結果を基に健康年齢を算出し、健康年齢に応じた保険料が適用されます。加入時に健康診断書などの提出が必要。健康に気を配り、数値が良好な人ほど、有利な保険料で加入できる仕組みです。期間は3年間。3年ごとに健康年齢の判定が必要です。

 8大生活習慣病で入院一時金額100万円が出るI型のプランに、40歳の男性が加入する場合で、保険料を紹介しましょう。実際の年齢と健康年齢が同じ40歳だとすると、月額の保険料は1782円です。これに対し、健康年齢が5歳若い35歳だと判定されると、保険料は月額1514円に下がります。逆に健康年齢が5歳上の45歳だと判定されると月額2162円となり、実際の年齢で契約するときより高くなります。

 最後に紹介するのも、新しいタイプの保険。東京海上日動あんしん生命が8月、ドコモショップを通じて先行販売を始めた「新医療総合保険健康増進特約付加『あるく保険』」です。ドコモの回線を利用していなくても、加入できます。

 この保険に加入した人は、ウエアラブル端末と専用アプリを使って1日の歩数を計測します。計測の結果、1日当たりの平均歩数が8千歩以上になった場合は、半年ごとの達成状況に応じて、2年後に保険料の一部を健康増進還付金として受け取れます。

 今回は新発想の保険を3つご紹介しましたが、健康に気を配ることの重要性を、保険を通じても感じる機会が増えていくように思います。(ファイナンシャルプランナー 畠中雅子)