介護医療院の報酬体系がわかりにくかったのですが、下記の説明によってポイントを理解することができます。特に移行定着支援加算で1年間は大幅増収となる点において、移行を優遇する政策であることがよくわかります。移行するのにここまで優遇をする必要があるのでしょうか?
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シリーズ◎2018診療・介護報酬同時改定介護医療院の介護報酬が明らかに移行1年限定の「移行定着支援加算」で転換促進

2018/1/31

永井学=日経ヘルスケア

2018年度介護報酬改定で創設される介護医療院の報酬が明らかになった。1月26日に社会保障審議会・介護給付費分科会は2018年度介護報酬改定の改定案を了承。各サービスの報酬単価を含めた改定の全体像が判明した。

 介護医療院I型は現行の介護療養型医療施設の療養機能強化型A(多床室、看護6対1、介護4対1)と同等の機能とされているが、基本報酬は一律25単位引き上げられる図1)。

図1 介護医療院と現行の介護療養型医療施設(療養機能強化型A)の基本報酬の比較と主な加算



 ただし留意したいのが「療養環境減算」だ。同減算Iは「廊下幅が1.8メートル(中廊下2.7メートル)未満」の場合に、同減算IIは「療養室の1人当たり面積が8.0平方メートル未満」の場合にそれぞれ25単位が減算されるが、同減算I・IIは併算定される。

 介護医療院は療養病床等の1人当たり面積6.4平方メートル以上の病室からの転換が可能だが、廊下幅の基準は満たしても、1人当たり面積が6.4平方メートルの場合、同減算IIの適用を受けて25単位減となり、療養機能強化型A相当で転換前後の報酬単価は実質的に同じになる。加えて廊下幅も1. 8メートル(中廊下2. 7メートル)未満の場合、同減算I・IIを併せて50単位減算となる。

 一方、移行の届け出を行った日から1年限定で算定できる「移行定着支援加算」(1日93単位)は、魅力的な報酬といえる。定員100人であれば1日9300単位となり、月280万円弱、1年間で約3400万円の増収となる計算だ。

 なお加算を得られるのは2021年3月31日までの時限措置のため、2020年4月2日以降の開設だと同加算を1年分フルで受け取れない。同加算を1年分満額で算定するには、2018年4月1日~2020年4月1日までの実質2年間のうちに転換する必要があり、介護医療院への早期移行を促す呼び水となりそうだ。