松戸市の孤独死の数が226人で過去最多というニュースが流れました。ここ10年間で倍増しています。今後さらに増加が予測されています。しかし、男性が約7割を占めることに危機感を覚えます。松戸孤独死予防センター所長は地域との関わりが薄いことが男性の孤独死が多い理由ではないか、と述べていますが地域での取り組みが欠かせません。
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産経ニュース 2018.2.10 07:08
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松戸市 昨年の孤独死、過去最多226人 男性が女性の倍以上

松戸市は9日、平成29年1年間における、誰にも看取られずに市内の自宅で死亡した50歳以上の孤独死者数は226人(前年比35人増)で、統計を取り始めた19年以降最多だったと発表した。

 市によると、孤独死者数は、19年から3年間は100人前後で推移していたが、22年に155人に跳ね上がると、その後も増加傾向が続き、28年191人、29年は226人となり200人を突破した。

 29年の226人の男女の内訳は、男性159人、女性67人。年齢別では70代が84人(男性60人、女性24人)と多い。ほとんどの世代で男性が多いが、80代以上は男性26人、女性31人と男女比が逆転する。男性に比べて女性の平均寿命が長いことの反映とみられる。

 国勢調査のデータによると、65歳以上の市内の単身世帯数は、27年に2万5317となっており、総世帯数(21万5627)の11・7%を占める。

 12年の8609世帯(総世帯数の4・7%)に比べ、絶対数で約3倍、割合でも約2・5倍になって超高齢社会が確実に進んでおり、今後も高齢者の孤独死者数が増える事態が懸念される。

 中沢卓実松戸孤独死予防センター所長(84)は「地域との関わりが薄いことが男性の孤独死が多い理由ではないか。住民の横のつながりを訴え、見守り活動を活発にして人数を減らしたい」と話す。

 この孤独死調査は、松戸市内の常盤平団地で13年、死後3年を経過した50代男性の遺体が見つかったことをきっかけに19年から始められた。当初は50歳以上が調査対象だったが、中高年層にも孤独死が少なくないことから、現在は40歳以上から調べられている。

 近年では未婚若年層も増えていることから、高齢者だけでなく、市は若い世代の孤独死対策の検討も急務としている。