大変素晴らしいお話ですので、ご紹介をさせて頂きます。介護とは何かを改めて考えさせられます。  株式会社リクシス 取締役副社長CSO 酒井 穣氏が言われる「介護とは生きててよかった」瞬間の創造である、という言葉は多くの介護士にとって一つの燈明ではないかと考えます。この言葉を肝に銘じたいと思います。早速介護関係の方々にお話をさせて頂きたいと思います。
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脳梗塞で人生に絶望、何が彼を救ったか?介護とは「生きててよかった」瞬間の創造だ

酒井 穣 : 株式会社リクシス 取締役副社長CSO
東洋経済 2018年02月10日

 介護をしている方の苦労話を聞いていると、介護のことを「下の世話」くらいに考えている場合があります。実際に、認知症になった親が、自分の糞便を投げたり弄んだりする(弄便)のを見るのは、精神的にきついものです。

しかし私たちが、介護を「下の世話」だと考え、それが10年以上もの長期間にわたって続くことになれば、どうしても心が折れてしまいます。ですから、外から見れば同じ介護でも、長期的に頑張れる人と、短期で折れてしまう人の違いを理解する必要があります。

ビジネスでも同じことですが、大事なのは、対象となる仕事に対して自分なりの意義(信念)を持っているか否かです。もっとはっきり言えば、なんのために「下の世話」までしているのかという理由を自分なりに持っている場合と、持っていない場合で、私たちの介護との関わり方は大きく変わるのです。