病院や福祉施設が大倒産時代に突入という内容ですが、どこに問題があるのかの要因分析が足りません。報酬改定と人手不足がその要因との指摘ですが、構造的な問題と捉えることができます。そもそも介護事業の利益率はこれまでも発表がありましたとおり、わずか3.3%です。これでは利益の蓄積もできません。特に小規模零細事業者の倒産が多いというのは、その収益率の低さに根本的な原因があります。
大手の企業は体力がありますので、多少の人手不足や報酬改定に耐える力がありますが、小規模零細事業者には資本の蓄積がありません。人手不足に追い打ちをかけるように厳しい行政指導に耐えられない事業者が増えていると考えられます。このままでは大手を中心に業界の再編が進むことが予測されます。果たしてそれで良いのでしょうか?行政はそれを容認しているとしか考えられません。
・・・・・・・・・・・・
高齢化社会なのに…病院・福祉施設が“大倒産時代”突入 報酬改定と人手不足で激震

Sankei Biz2018.2.10 16:01

2018年度の診療報酬と介護報酬の同時改定(※後述)を前に、2017年(1~12月)の「医療、福祉事業」の倒産件数は250件にのぼり、介護保険法が施行された2000年以降で最多になった。調査対象の「医療、福祉事業」には、病院、医院、マッサージ業や鍼灸院などの療術業、老人福祉・介護事業などを含む。

 このうち、業種別で最も多かったのが「老人福祉・介護事業」の111件で、件数を押し上げた。

 また、「医療、福祉事業」の負債総額も2年連続で前年を上回ったが、全体では負債1億円未満の小・零細規模が8割超を占めるなど、小規模倒産が目立った。

◆倒産件数、6年連続で前年上回る

 高齢化社会の成長産業として注目される医療福祉業界だが、介護職員の人手不足が深刻化するなど、経営のかじ取りが難しさを増し、業界内では淘汰の動きが加速している。

2017年の「医療、福祉事業」倒産件数は、250件(前年比10.6%増、前年226件)に達し、6年連続で前年を上回るともに介護保険法が施行された2000年以降で最多になった。

 2017年の負債総額は364億100万円(前年比18.7%増、前年306億4500万円)になり2年連続で前年を上回った。

内訳では、負債10億円以上の大型倒産は9件(前年7件)と前年を上回ったが、倒産全体では負債1億円未満が212件(構成比84.8%)と8割を占め、前年比で18.4%増(前年179件)と小規模倒産が増勢をみせた。

<次回に続く>