老後になり、自宅を売却するタイミングを皆さんが考えているかもしれません。下記の記事では年金受給が始まる65歳が適齢期という考えもありますが、その後の経費等を考えるとあながちそうでもないようです。
老後資金を見計らって、今のところ70歳ごろが適齢期ではないかという考えが正しいようす。
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自宅の売却タイミング 年金受給が始まる65歳が適齢期に

週刊ポスト 2018年2月13日 16:00

最新(2013年)の総務省の住宅・土地統計調査によると65歳以上の持ち家率は8割に達する。だが最近は定年を前に「家を売ろうか」と相談する人が増えているという。

「ここ数年の相談内容は住宅ローンから住み替え問題にシフトしました。『子供が独立して夫婦二人では家が広すぎる。売却して老後の生活資金にしたい』と訴える方が目立ちます」(高齢者住まいアドバイザーの西峯謙次氏)

 マイホーム売却を希望するシニアの「売り時」はいつか。西峯氏は「65歳がベスト」と指摘する。

「シニアにとって年金受給のタイミングとなる65歳は家の売り時。安定的な年金収入を賃貸や生活費に回せるようになる好機です。通勤を気にしなくてもいいから、新しい住まいの選択肢も広がります」(同前)

 不動産は都内の一等地などの特殊なエリア以外は、持ち続けると資産価値がどんどん低くなる。「売るなら早め」は鉄則だ。だが50代だと売却後の住まいの賃貸料がかさむ。70代だと売却益の恩恵を享受する時間が少ない。やはり年金受給が始まる65歳が自宅を売却する“適齢期”となる。

 自宅売却後に生活の拠点とするのは、夫婦2人で暮らせる程度の賃貸マンションが適している。お値打ちだからと中古物件を購入しても、その後やってくる人生の最終段階において、売りたい時に売却できるとの保証はないからだ。

では、実際に自宅をたたむとどれくらいの利益があるのか。65歳の同い年夫婦が都内にある一軒家を3000万円で売却し、その後は家賃9万円のマンションで暮らすケースを考えてみる。

 妻が平均寿命の87歳まで生きるとして、マンションにかかる家賃は2376万円(9万円×12か月×22年)。これに入居時の敷金礼金各2か月、2年に一度の更新料を合わせた135万円を足すと2511万円になる。ファイナンシャル・プランナーの横川由理氏が解説する。

「自宅売却益から妻が亡くなるまでの22年分のマンション経費を引くと単純計算で489万円の利益となる。65歳で自宅を売却して住み替えれば、約500万円を生活費に回せる計算です」

 一方で、「老後資金は不安だが、愛着のある家から離れたくない」という人もいるだろう。マイホームに住み続けたまま老後の生活資金が得られる「リバースモーゲージ」や「リースバック」という手段がある。

 前者は自宅を担保に金融機関から融資を受け、毎月利息を返済。死亡後に自宅を売却して融資残高を一括返済する。後者はマイホームを売って売却金を手にするが、そのまま賃料を払って“元持ち家”に住み続けられるというサービスだ。

「リバースモーゲージは利息を払い続けるというコストがかかり、リースバックはリース料(家賃)が、相場よりも割高になるケースがある。この制度を利用するならマイホームを手放す日を遅くしたほうがリスクヘッジになります。70歳以降がベターでしょう」(横川氏)

 自分の老後資金計画に応じて、売り時は変化する。