特養や老健に褥瘡マネジメント加算や排せつ支援加算を設けるということです。何故、褥瘡ができるのでしょうか、何故特養や老健だけに排せつ支援加算を設けねばならないのでしょうか?介護保険でできて20年になろうとしているのに、特養や老健は介護の技術は進化していないのでしょうか。55.7%の特養で褥瘡が認められたと言います。民間の高齢者施設では褥瘡を出すということは介護の品質が低いことであり、恥ずかしいこととして我々は厳しく指導を受けてきました。何故今新ためて特養や老健にこのような加算をつけねばならないのか、さっぱり理由がわかりません。

褥瘡治癒の決め手は亜鉛にあったブログ参照: http://ll-support.blog.jp/archives/5499362.html
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官庁通信社 2018.2.19
= 2018年度 介護報酬改定 =

施設の褥瘡管理、全利用者に10単位 3月に1度 排泄支援は半年間100単位

全容が固まった来年度の介護報酬改定 −− 。高齢者の生活を支える質の高いサービスや自立支援・重度化防止の推進が重視され、特養や老健といった施設でも新たなインセンティブが創設された。厚生労働省が焦点を当てたのは褥瘡予防と排泄介助だ。
 
第158回社会保障審議会介護給付費分科会資料
 

 モニタリング指標は年度内に通知

 「看護師が指示を出しているが課題も多い」。厚生労働省が2016年度に特養で行った調査によると、褥瘡のリスクが高まった際の対応について24.4%の施設がそう答えていた。実際に褥瘡が発生したところは55.7%。早期の段階で気付けない職員が少なくない、と回答した施設も16.6%あったという。
 
こうした状況の改善を図るため、厚労省は「褥瘡マネジメント加算」を新設することに決めた。定期的なモニタリングと計画の策定、それに沿ったケアの展開が要件。3ヵ月に1回を限度として、全ての入所者につき月10単位を算定できるとした。
 
モニタリングにあたっては、更衣を自ら行えるか、寝返りをうてるか、座位を保持できるか、移乗はできるかといった関連の深い要素を確認させる。利用者が入所する際にまず実施し、それから3ヵ月に1度のペースで行うよう求めていく。年度内に具体的なモニタリングの指標・項目を通知するという。
 
リスクが認められた入所者については、介護職員や看護職員といった関係職種が共同で個別計画を策定しなければいけない。それに基いて褥瘡管理を実施していき、少なくとも3ヵ月に1度は計画を見直すことも必要となる。
 
原因分析に基づくケアを推進

「排泄を自ら済ませられるかどうかは、その人の自立を考えるうえで極めて重要な要素ではないか」。審議会ではこうした指摘が繰り返しなされた。老健の入所者が在宅復帰できない理由では、「排泄が自立していないため」が最も多くなっている −− 。そんなデータ(厚労省2014年度調査)も示された。
 
厚労省は4月から「排泄支援加算」を新たに導入する。排泄に介護を要する原因を分析し、明らかになった結果を踏まえて個別の支援計画を作成したうえで、その内容に基いてサービスを提供していけば算定できる。利用者1人につき100単位/月。要件を満たせば6ヵ月にわたって算定できる。
 
身体機能の向上や環境の調節などで状態が改善できる、と医師が判断していることが前提だ。本人が改善を望んでいるかどうか確認することも必須の条件とされた。施設側は一連のプロセスで、日本排尿機能学会などがまとめている排泄ケアのガイドラインを参考にしなければいけない。実際に参考として使えるガイドラインの範囲は、年度末までに通知で示される予定だ。