小笠原医師の段階を踏んだ介護という考えに賛成です。介護が必要になると通常は4年~5年をかけてそれぞれの段階で必要な介護というのがあります。その介護の段階に応じて必要となる介護力がありますし、その介護力を提供できるのは全て家族というわけにはいきません。それぞれの介護力にあった家族介護、そして通所介護、そして施設介護、場合によっては医療介護があるのではないでしょうか。
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「介護力」に応じた 段階を踏んだ介護を

アピタル・小笠原望

 朝日新聞2018年6月1日
 通所リハビリに通い、ショートステイを使って、そして入所する、こんなふうに段階を踏みながらの介護が意外とできない。介護者に介護力がなくて頑張り過ぎてぽきんと折れて大騒ぎになったり、遠くに住む子どもが帰ってきて、すぐに施設にと大声で言う場合もある。

 ぼくは小規模多機能施設やグループホーム有料老人ホームにも診察にゆく。在宅介護がすべての場合に最良とは限らない。施設入所が介護の放棄でもない。その過程が大切で、事情はみんな違う。介護力に応じた、その人の状態に合わせた場所を選んであげることが、かかわる者の大切なことではないだろうか。「介護保険のサービスを受ける手続きをしよう。ケアマネジャーさんと相談してみようよ」と、お勧めすることがめっきり多くなった。

 介護の大変さは、経験したものでないとわからない。手を汚さない人の言葉に惑わされてはいけない世界だ。