科学的介護の実現を目指してデータべ―ス(通所CHASE(チェイス))を今年からスタートさせ、2020年度に本格運用を目指すとのことです。何でこのように時間がかかるのでしょうか?我々は2000年からデータに基づく介護(データベース・ド・ケア)を確立すべく取り組んできた経緯があります。介護保険が始まった時からその必要性が訴えられていましたが、その実現までに20年を要しています。信じられないくらいの遅さです。それだけ国家戦略において優先順位が低かったということでしょう。このために、介護の進化がどれだけ遅れたことになるでしょうか。
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CHASE(チェイス)とは
2018/06/11 08:00
増田 克善=日経デジタルヘルス
 科学的裏付けに基づく介護、いわゆる  科学的介護の実現を目指し、介護領域におけるエビデンスを蓄積するためのデータベースの通称。「Care, Health Status & Events」の略。介護保険サービスの内容や利用者の心身状態・変化に関する情報を収集し、サービスの質と効果についての科学的裏付けの蓄積を目的とする。
 厚生労働省の「科学的裏付けに基づく介護にかかる検討会」で構想された。「介護保険総合データベース」「通所・訪問リハビリテーションの質の評価データ収集等事業によるデータベース(Monitoring & Evaluation for Rehabilitation Services for Long-term Care, VISIT)」といった既存のデータベースを補完するデータベースと位置付ける。2018年度に初期仕様の開発を開始し、2020年度に本格運用を目指している。
CHASEで収集する情報は、認知症や口腔、栄養などの内容に関して、それぞれ(1)状態、(2)介入、(3)イベントの3種類に類型化することになっている。