介護医療院の動向が気になっていましたが、実際に医療院へと転換した施設の状況がわかって参りました。今のところ新設は認められず、介護療養病床や医療療養病病等からの転換となりますが、医療院を担当する医師からは「介護療養病床から介護医療院に転換しても、基本的に仕事内容は変わらない」といいます。最大の特徴は介護医療院が診療報酬制度上、「居住系の介護施設」に位置付けられ、急性期病床などほぼ全ての病床からの退院例について「在宅復帰」としてカウントできることです。病院からの受け皿となり、訪問診療や訪問看護の対象となるという利点があります。今後移行支援制度が適応できる2021年3月までに急速に転換が進むとみられていますが、現場はまだ大きく動く気配がありません。自治体の2018年からの向こう3ヵ年計画でも数は多くありません。その最大の理由は、市町村段階での負担増を警戒して促進が遅れていることにあります。
何らかの国のバックアップがなければ急速な移行は期待できそうにありません。
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特集◎2018年度診療・介護報酬改定のインパクト《3》

 介護医療院って何するの? 医師の仕事内容は?
日経メディカル2018.07.05

2018年度診療・介護報酬同時改定では、病床の機能分化やかかりつけ医機能の強化、医師の業務効率化など、医療機関の変革を促す様々な項目が新設・改変された。今回取り上げるのは、新設の施設類型である「介護医療院」。病院の病床を転換して開設された介護医療院に勤務する医師に、患者特性や仕事内容を聞いた。

新類型とはいえ今のところ新設はできず、保有するには既存の介護療養病床、医療保険適用の療養病床、介護療養型老人保健施設(転換型老健施設)から転換するしか方法はない。

介護医療院は、医療療養病床や老健施設並みに医師が配置され、病院に併設されているケースが多いことから、喀痰吸引や経管栄養などの医学管理やターミナルケアなど、医療を提供する場としての役割も併せ持つ。

「ただ数年前と比べると、胃瘻や気管切開後の人など、医学管理を比較的必要とする入所者が増えてきている。緊急時に検査や治療をできるのが病院併設の介護医療院の強みなので、今後もこうした入所者が増えていくだろう」

介護医療院は、病床削減という国策を実現しつつ、長期間の入院というニーズの受け皿になるべく生まれた、いわば「苦肉の策」の産物である。しかし今後、看取りの場の不足が懸念される中、自宅に近い充実した生活環境の中で看取りまでできる施設として、活用を期待する声は大きい。

今後、既存の介護療養病床や、看護配置がそれほど手厚くない25対1看護の医療療養病棟を中心に、介護医療院への転換が一気に進むとみられる。生活の場でありながら医療を提供できる施設として、介護医療院の地域での存在感は増していくだろう。