女性刑務所内の受刑者の高齢化により介護負担が増加しており、女性職員の離職につながっているとの報道です。福島刑務支所では女性収容者の内、約3割が60歳以上となり、要介護状態の高齢受刑者が増加しています。男性受刑者と比較して高齢率が高く、要配慮者も多いといわれ、「戒護」から「介護」へと刑務所の施設化が進んでいます。
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女性刑務所 働き方改革 福島刑務支所・受刑者高齢化、介護負担ずしり 
河北新報2018.10.29
 女性受刑者の高齢化が進み、女性刑務官の介護負担増が課題となっている。東北唯一の女性刑務所「福島刑務支所」(福島市)でも、介護業務が離職につながる例が目立つ。逃走防止などの「戒護」から「介護」へと業務の比重が移りつつある中、同支所は負担減と離職抑制に力を入れ始めた。(報道部・荘司結有)

同支所の60歳以上の収容者は9月末現在で104人と、全体の29.7%を占める。2013年は26.9%(12月末現在)で増加傾向にあり、刑務官の業務にも影を落とす。

同支所に13~17年度に採用された女性職員75人の約2割が1年以内に退職した。「仕事が合わない」「理想と違う」などの理由が多く、同支所は「介護業務の多さが一因だろう」と推し量る。
 5月の衆院法務委員会でも、女性刑務官の高い離職率を指摘された法務省矯正局長が「高齢(収容)者の比率が男性と比べて高く、個別配慮が必要な高齢者も多い」と、介護負担の大きさを理由に挙げた。